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ヨルの日常マイルドデイズ トゥーデイズ
廃城前の森を抜け、いつもの川にヨルは来ていた。
不思議とその日は雲行きが怪しく、妙に肌寒く感じる夕暮れ時だった。
「ううっ。 寒いんですけど――本当に」
そして、川をぼんやりヨルが見つめていると、川の中央辺りでブクブクと泡が立つのを確認した。
「え! ちょっと泡がすごいんですけどっ! クジラ並なんですけどっ!」
ヨルは驚いた。 まさか夢の世界でクジラに出会えるのかと……。
さらにヨルは考えた。 あれ? これって……ホエールウォッチングで住民呼べんじゃね? っと。
「――そりゃ少しは――考えますけどっ」
そしてその泡立つ水中から、その何かが顔を出した!
その時夢の世界は動いた!
「どうも! 魚人商人ギョ! ブクブク」
大きく手を振る魚人商人が現れた。
ヨルの攻撃。
百五十のダメージを与えた。
魚人商人は逃げ出した。
おしまい。