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ヨルの日常マイルドデイズ ワンデイズ

 ここは夢の大陸にある夢の国。 そこに一人佇む王が居た。 

 その王の名はヨル。 若干十二歳の黒髪短髪灼眼の……。


「違いますからああああっ! 怒られますからああああっ!」


 今日も一人で廃城を抜け出し、姑息、小粋、小生意気に森の散歩をしていたのだが……。

 そんなヨルが、キョロキョロ辺りを気にし始めた。

 がっ。 やはり何もなかった。


「ないんかああああっい! この天の声の人鬱陶しいんですけどっ!」


 いや……やっぱり大きなクマのクマさんが居た設定にしよう。


「うわあああっ! うわああああっ!」


 慌てて逃げ出す匹夫の王に、私さえも笑いが止まらなかったが、追うクマさんの勢いはもっと止まらなかったようだ。

 

 しかし。


 よくよくジーっと見てみると、それは魚人商人だった。


「この野郎! この野郎! 気絶しろ! 気絶しろ!」


 ヨルの横暴なまでのゲンコツで、魚人商人はお逝きなされた。

 

 おしまい。

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