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「ひぃ、ふぅ、みぃ……」


その金額を数えると、少年はより笑みを深めた。もう一つの金子入れも検めていく。再び大量の銭が落ちてきた。


「さっすがオレ。上出来じゃん」


そして、最後の一つに手をつける。濃紅の色をした、滑らかな肌触りの上品な金子入れであった。これだけは何やら格が上のようだ。中身がいっぱい(つま)っているのか、その金子入れは丸々と太っている。少年は(はや)る気持ちを抑え、同じように引っ繰り返した。

ゴトリ。


「あれ?」


そこから落ちてきたものに、少年は目を(みは)った。

少ないとは言えない量の銭と、もう一つ。僅かな光を受けて輝く、飴色をした掌程の大きさの(かたまり)。その形は角が丸まった四角形で、何やら持ち手とみられる突起と、その反対側には文字が彫られている面があった。


(これって、もしかして……)


反して彫られている文字を見る。


「やっぱり、これ……印?」


「そうだよ」


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