大きな古時計。
親愛なるお祖父さん。
ありがとう。
生まれてくれて。
ありがとう。
今日まで生きてきてくれて。
ありがとう。
こうやっていま生きていてくれて。
ありがとう。
本当にありがとう。
最後まで伝えられなかった。
ごめんね。
真っ直ぐに目を見られなくて。
ごめんね。
曖昧な言葉でしか返せなくて。
ごめんね。
何もしてあげること出来なくて。
ごめんね。
本当にごめんね。
最後まで伝えられなかった。
ありがとう。
いつもありがとう。
本当にありがとう。
あなたはたくさんたくさん言葉をくれました。
ごめんね。
いつもごめんね。
本当にごめんね。
あなたからはいつだってたくさんの言葉をもらっていたのに。
あなたには何一つ贈れていない。
悔しいよ。
苦しいよ。
強いあなたの涙を見ていることが辛かった。
強いあなたの痛みを感じているのがたまらなく苦しかったの。
強いあなたの弱さを弱い私は受け止めたいと、強く思ったのに、
何にも出来なかったの。
ごめんね。
あなたは素晴らしい偉人です。
あなたに似た私もいつかあなたのような偉人になれるでしょうか。
いつだって見守っていてくれた。
私もずっと見守っているよ。
あのね、
大好きです。
親愛なるお祖父さん。
おじいちゃんの人生の最後の時間を家で一緒に過ごしました。
ほんの数ヶ月でしたが…
そんなおじいちゃんへ贈る詩です。
2010.2.26