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私のスキルは【毒反転】。なので、劇毒しか食べない配信やってます  作者: 狐白
第一巻

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第25話

「この先だ! 邪教徒どもは前方の谷にいる……急げ!」


「もっと飛ばせ! 遅れたら、あの子が生贄にされて邪神に捧げられるかもしれん!」


「これはA級任務だ! あの邪教徒どもを一網打尽にできれば、俺たちはA級冒険団へ昇格できるぞ!」


「全員……突撃いいいいっ!!」


 ――しかし。


 救援隊が情報にあった座標を頼りに谷へ突入したとき。


 そこに邪教徒の姿は、一人としてなかった。


 いたのは、ひとりの少女。


 片手には食べかけの竹。


 もう片方の手では、ぶるぶる震える巨大バッタを撫でている。


 その隣には――


 モルモットの塔が山のように積み上がっていた。


「よしよし、いい子いい子。ね? 一口だけでいいから食べてみて。私もう食べたけど、けっこう美味しかったよ?」


 どう見ても層主級の凶悪な巨大バッタが、今は泣き出しそうな顔で、少女の差し出す竹に必死で首を横に振っている。


 そして、もう一方のモルモットタワーでは。


 一匹一匹の口から、謎の白い綿玉がぽんぽん吐き出されていた。


 白い綿玉の中には、うっすら人間の絶叫顔まで見える。


「全部吐いちゃだめだってば! 完全に出し切ったら本当に助からなくなるから!」


 少女は慣れた手つきで指を伸ばし、その白い綿玉を一つずつモルモットの口へ押し戻していく。


 綿あめを無理やり食べさせているみたいだった。


 ただし、その綿あめへの扱いはだいぶ雑である。


「……」


 救援隊は、ごくりと唾を飲み込んだ。


 目の前の光景が怖すぎた。


「な、なんだこれ……」


「この女子高生が、層主級魔物を操る邪教の親玉なのか!?」


「いや……写真の救助対象と同じ顔だ」


「……」


 救援隊はしばらく黙った。


「これ、“現地に着いたら依頼人がラスボスだった”ってやつか?」


「依頼人にHPバーは見えてない」


「……試しに攻撃してみるか?」


「絶対やめろ。俺は明日の朝日を見たい」


「……」


 救援隊が近づいてきたことで、モルモットたちも救援隊の姿に気づいた。


 ぽぽぽぽぽぽぽぽぽ――!!


 驚いたのか、捕まると察したのか。


 モルモットたちは突然、白い団子を猛烈な勢いで吐き始めた。


「吐かないでって! おいおいおい!!」


「誰か手伝って! 私ひとりじゃ全部押し戻せない!!」


 すでに何個か、白い団子が空へふわふわ漂っていく。


 もう完全にシャボン玉大会だった。


「手伝って!! ……これ魂なの!! 生きたまま協会まで連れていかないと賞金出ないでしょ!?」


「説明はあとだ! とにかく一緒に押し込めえええっ!!」


 こうして救援隊は、ついに救援活動を開始した。


 ただし、救う対象はだいぶ想定と違っていた。


 層主級の巨大バッタのほうは妙におとなしく、混乱に乗じて逃げようともしない。


 どうやら先ほどまでは邪教の首領に無理やり支配されていたらしく、首領が行動不能になったことで魔法も解除され、自由になったようだ。


 しかし行き先がわからないらしく、さっきからずっと私のそばに伏せている。


 大型犬みたいにおとなしかった。


「この白い団子、いったい何なんだ!? どう見ても……魂にしか見えないんだが!?」


 救援隊長が青ざめた顔で叫ぶ。


「うん。この人たち、“驚くと魂を吐き出す”タイプの毒にやられてて……」


「……そんな毒、怖すぎるだろ!!」


「ですよねー!」


 私は深く同意しながら、こくこく頷いた。


「だからあとで絶対ちゃんと手を洗ってくださいね。興味本位で魂の味を確かめようとして指を舐めたりしちゃだめですよ。あれ、本当に綿あめじゃないので。味はしません。どうして知ってるのかは聞かないでください」


「???」

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― 新着の感想 ―
魂喰いしやがったw もう妖怪かなんかだろw
味見したんかい!?仮にも魂として認識して好奇心が勝ったのかw
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