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姫、出番です!  作者: 双鶴


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4/7

姫、彼氏です

「甲斐姫より、のぼう様の方が有名じゃね?」


市民説明会の第一声が、それだった。

鷹見迅は、マイクを握ったまま固まった。


「いや、今日は甲斐姫の話をですね……」


「でも映画になったの、のぼう様でしょ?」


「それは……そうなんですけど……」


「しかもイケメンだったし!」


「それは顔の話だ!」


文化課の会議室に戻った鷹見は、のぼう様の銅像を睨んだ。

忍城の前に立つ、堂々たる姿。

その隣に、甲斐姫の像は――ない。


「脇役のくせに……」


鷹見は、銅像に向かって小声で言った。

その瞬間、背後から声が飛んだ。


「出番ですぅ〜!」


甲冑姿のゆるキャラ“かいひめちゃん”が、また現れた。

腰のラムネホルダーが、今日も揺れている。


「TikTokで“のぼう様と甲斐姫の恋物語”ってタグが伸びてますぅ〜!」


「それは違うだろ!」


「でも、姫がのぼう様に“槍を貸して”って言うシーン、バズってますぅ〜!」


「それ、史実じゃないだろ!」


早乙女みちるが、真顔で言った。


「でも、姫が恋してたっていう説もありますよ。創作ですけど」


「創作かよ!」


鷹見は、ホワイトボードに目をやった。

そこには、また誰かが書き加えていた。


姫+のぼう様=視聴率


「誰だこれ書いたの!」


彼はマーカーを手に取り、式を書き換えた。


姫=主役になれない者=それでも語る価値あり


「よし。姫、出番です」


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