第6章:「新たな命、重なる愛」
第6章:「新たな命、重なる愛」
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遥輝が美湖と美咲と暮らし始めてから数年。
陽翔と澪は元気に成長し、家の中は笑い声と幸せで満ちていた。
ある日、美湖が少し不安げに遥輝に告げる。
「遥輝……また、赤ちゃんができたみたい」
「本当? それはすごいね!」
遥輝は喜びを抑えきれずに美湖の手をぎゅっと握る。
同じ頃、美咲もまた胸の高鳴りを感じていた。
「私も……同じく、赤ちゃんが宿っているよう」
三人でその奇跡に喜びを分かち合い、また新しい命のために心をひとつにした。
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妊娠生活は以前と違い、慣れた面もありながらも、不安や喜びが混じり合う複雑な日々。
遥輝は美湖と美咲を見守りながら、その愛情をさらに深く注いだ。
ある晩、寝室で3人が寄り添う。
「君たちの命が重なっていくのを見ると、不思議な気持ちになるよ」
遥輝は2人の額にキスを重ねる。
「私も、遥輝くんと一緒なら怖くない」
美湖が甘えるように彼の胸に顔を埋めた。
「私も。あなたの温もりがあれば、この子も安心して育つ」
美咲もそっと手を絡め、穏やかな笑顔を浮かべる。
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ある日、美湖が不意に頬を染めて言う。
「ねえ、遥輝……最近のキス、もっとしてくれない?」
「もちろん。ずっとずっと君たちに伝えたいんだ」
遥輝は唇を美湖に重ね、甘く長いキスを交わす。
その後、同じように美咲とも唇を重ね合い、3人は繰り返し愛を確かめ合った。
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季節は移り変わり、再び迎えた出産の時。
遥輝は前回以上に緊張しながら、二人の側に寄り添い続けた。
出産の夜、美湖が小さな声で遥輝を呼ぶ。
「遥輝……来て、お願い」
遥輝は慌てて彼女の手を取る。
「美湖、大丈夫。君は強いよ」
美咲もまた、遠くから静かにエールを送っていた。
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深夜、ふたたび新しい命の産声が響く。
美湖の赤ちゃんは元気な女の子。美咲の赤ちゃんはすやすやと眠る男の子だった。
遥輝は涙を流しながら、抱きしめる。
「また君たちと家族になれた。ありがとう」
美湖と美咲は遥輝の胸に顔をうずめて甘く囁く。
「ずっと一緒にいよう」