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第30-5話【コラム】 対話式・影屋敷について

瞬「今日は対話式で影屋敷について霜月さんに聞くぞ!インタビューのように括弧の左横に名前が出るからよろしくな。

早速霜月さん、影屋敷についていろいろ知りたいんだけど。」



こう切り出したのは瞬だった。



瞬「影武者についてどういう仕組になってるんだ?」

霜月「影武者を選ぶには二通りある。

一つ目は影屋敷からの指名を受ける場合だ。

二つ目は自分で選ぶ場合だよ。」



そこへ諒が口を挟む。



諒「どっちを選んでも大丈夫なの?」

霜月「そうだね。問題はないけど八傑のように順位が上がれば影屋敷からの圧力も大きい。それから影屋敷からの指名を受けたほうがその他の情報入手、側近の手配、救護班の手配、影武者の支度など様々なことに優遇されるよ。僕らは二つ目の自分で選ぶだったね。」



瞬がまた口を開いた。



瞬「影武者として仕える御方や影武者が死んだ場合はどうなるんだ?」

霜月「まず影武者として仕えた御方が御臨終になった場合、公になっていなければ影武者が表舞台へ行き影屋敷から除名となる。公で御臨終となって影武者が代わりをこなせない場合は様々だが実力があれば新しい御方に仕える。」



諒は霜月を見た。



霜月「そして、影武者が死んだ場合、公になっていなければ影響力によってはまた新しい影武者がつく。けどだいたいは公になっていれば主に二通りになることがほとんどだ。

一つ目は仕える御方の自害または殺害して表舞台から消す方法だ。

二つ目は表舞台からは消え、影屋敷で余生を過ごす。」



瞬は思わず声をあげる。



瞬「えっ影屋敷で余生を過ごす?」



霜月はコクリと頷き説明する。



霜月「狐とか狸、兎、猿、熊、狼など動物のお面をつけているよ。地域によってや思想によって違う動物のお面をつけていることもあるよ。その人たちは【面無し《おもなし》】と呼ばれ生涯お面を外しては外に出られなくなる。」

諒「僕見たことあるよ!狐のお面!」

瞬「俺は狸のお面は見たことあるな。そういう理由だったんだな!」



瑛真はそれを聞いて少し思い出すと口を開いた。



瑛真「俺、鯉のお面をつけた人みたことあるな。」

瞬「瑛真、それは鯉おじさんだ。あまり口に出さないほうが身のためらしいぞ!」

瑛真「瞬、それは本当か?」

諒「なにそれ怖い。」



瞬「霜月さん、俺が長月殿と戦った支配権ついてはどうなんだ?」

霜月「影屋敷の基本的な仕組みから説明するよ。まず影屋敷にはじめの登録したものは一番下の順位をもらう。定期的な順位決定戦や功績からポイントをもらったりして順位をあげる。一番上は君たちも知っての通り八傑だ。単純に順位が上がるほど強いと認識される。

所属に新たな仲間となるメンバーを追加することも可能だが順位によって迎える人数はそれぞれだよ。」



そこへ瞬が口を挟む。



瞬「はじめの登録や順位ついては、もう少し先の話で詳しく触れているそうです!」

瑛真「⋯瞬、作者にすみから言わされているんだろうけど、棒読み過ぎて大丈夫か?」

瞬「⋯瑛真、カンペにはこれしか書いてなかったぞ?」

諒「瞬はこれでいいんだよ。瞬に頼んだ作者にすみが悪いよ!」



そこへ霜月が咳払いをする。そうすると皆は霜月の方へ注目を集めた。



霜月「⋯続けてもいいかな?

それから支配権。

表舞台での戦など功績、力関係などから暗黙の支配という形と、影屋敷での支配権という二種類がある。

表舞台がマナーなら影屋敷は義務・強制だ。支配権の移譲にも種類があるよ。」

諒「僕たちが長月殿と争ったのは所属代表でしょ?」

霜月「そうだよ。所属代表という肩書は僕や長月についている。僕や長月が死ぬと効力は消滅する。それ以外に所属代表とメンバーの指名、所属丸ごともできる。例えば長月が僕の所属長と瞬の指名をして支配権を有したら僕だけじゃなくて瞬の支配権まで得る。」

瞬、諒、瑛真「怖いな。」



瞬と諒と瑛真はお互い見合わす。



霜月「もっとあるよ、支配する側の支配権の有効範囲。さっきの長月が僕と瞬の支配権を得た場合でも、有効範囲が所属代表なら僕が死んだら瞬の効力も消滅する。でも例えば黒兎の全支配権の有効と言うのは、僕が死んでも瞬や諒が長月の支配権を持ち続けることが出来る。支配権を持つ側も特定のメンバーだけ、所属丸ごとも選べる。」

諒「ひぇっ」



諒が声をあげた。落ち着いたところで諒は尋ねた。



諒「そういえば白若様の影武者になった時に、見た目が似てて良かったねって言われたけど、どういうことなの?」

霜月「あれっそんなことを本編で言ったっけ?」

諒「うそ、オフレコだった?」

瑛真「諒、助け舟を出すと霜月さんが本編で言ったのは白若様に対して“諒とは年齢や背丈も近いから影武者に苦労はしないと思うよ”だ。」

諒「瑛真、ありがとう。霜月さん、ひどいよ!割と似たようなこと言ってたじゃん!」

霜月「瑛真、君は本当に記憶力がいいね。

残念、バレたか。」



霜月「さて影武者についてだね。

ふむ、どうやって説明しようか⋯⋯ここが影屋敷の一番大切な部分だよね。影武者になるということは、見た目が似ていなきゃいけない。その見た目を似せる能力こそ名ばかりと言われる影屋敷の御館様が持っている力なんだ。その力は代々受け継がれるそうだよ。御館様が直接会わなければいけないという点は面倒だけど、影武者になった者は影屋敷から提供される薬によって本人そっくりになる。」



そこへ瑛真と諒が同時に声を上げた。



瑛真「なんで名ばかりの御館様なんて言われてるんだ?すごい力じゃん。」

諒「えっ?悪用されたらやばいよね?」



霜月は瑛真と諒をそれぞれ見た。



霜月「まずは瑛真の“名ばかりの御館様”について、この真実は八傑にしか知らされないんだ。影屋敷の管理の者は知ってる人はいると思うけど、影屋敷に登録されたときには名ばかりの御館様と教えられる。


それから“悪用”に関してなんだけど、

それもあって影屋敷の存在は表だけではなく裏でも忍の里長など限られた人しか知らないんだ。薬の効果は飲むもので様々だ。一日だけのもあれば、一週間もつものもある。」

諒「薬でそっくりになるなら見た目が似ていなくてもいいんじゃないの?」

霜月「見た目が違うほど強い薬になるから長期間服用すると身体に負担が来るようだ。」



その説明を聞いて瞬は難しい顔で尋ねる。



瞬「そうなのか。でも表で本人が亡くなって、公になっていなければ表舞台に行ってしまうって場合はどうなるんだ?」

霜月「これは噂なんだけど、影屋敷の御館様が直接術をかけて見た目は影武者をやっていた本人になったままになるそうだよ。ただこればっかりはやったことある本人か影屋敷の御館様に聞かないと分からないことだよ。ちなみに登録解除や除名になる場合は知っていてはいけない情報、例えばさっきの名ばかりの御館様の真実みたいな情報は記憶の排除か封印みたいな処理をするみたいだから、影屋敷から出てきた後にそれが理由で命を狙われることは無いみたいだよ。」

諒「そうなんだ。僕は見た目が似ていて良かった。」



諒はホッと息をついた。

瑛真はまた違うことを聞いた。



瑛真「そういえばお金についてはどうなっているんだ?ないと生活出来ないだろ?」



霜月「まず影屋敷に入った時にはじめの登録をすると一番下の順位をもらう。そしてトーナメントで勝ち上がったり影屋敷の依頼を受けることによってポイントを稼いで順位を上げるんだ。その頂点にいるのが八傑なんだけど、八傑になると影屋敷の所属を作れる。

その際にお金が発生するんだけど順位が上がるごとに準備金がもらえるんだ。それ以外にも影屋敷で募集している依頼をこなすと報酬がもらえるよ。また手持ち金額が足りない場合は前借りも可能。それ以外に表への変装の支度や治療などは程度によって申請すればかなり広い範囲で金額がかからず受けられる。それから仕える御方が決まる、影武者となった場合は仕える御方からお給金が出る。基本手当、戦手当、臨時の準備金など。」

諒「へぇ~意外としっかりした仕組みがあるんだね!」

霜月「八傑に選ばれると支度金もかなり上がるし、影屋敷の空間の家屋も無償支給される。」

瞬「ほぉー、霜月さんの待遇はいいんだな!前借りし過ぎたやつなんかはどうなるんだろうな?」

霜月「⋯⋯影屋敷に死ぬまで働かされるんじゃないのか?」

お読み頂きありがとうございます。

1/9に【面無し《おもなし》】の説明を加えました。

次回は城が燃えますね⋯何が起こるんでしょう?

次回の作者にすみイチオシの台詞↓

「姫君、突然で申し訳ないが殿がお目通りを希望している。」

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