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追手や検問などの厄介ごとも無くアレノマ王国を脱出。
無事にリグラルト王国入りすることが出来ました。
アレノマとリグラルトの国境には、いわゆる検問所的なシステムが無いので、
主要な街道でさえ割と自由に行き来可能な状態。
それでも、街道警備の衛兵さんたちはそれなりに巡回しております。
アレノマ王国全土に手配されていたペルネさんが無事にここまで来れたのは、
ベルナエリ冒険者ギルドギルマスのヴォグノールさんが、
アレコレ根回ししてくれたおかげでしょうか。
めっちゃ無愛想で取っ付きにくいのに、
実は凄く面倒見が良いのですよ、あのコワモテおじさん。
今度会った時は、ツェリアさんのプチおにぎりをたらふく喰らわせてやらねば。
「それで、これからどうしましょう」
えーと、どうしましょ。
アレノマを無事に出ることばかり考えていたので、
この先は全くのノープランなのです。
いや、考えるまでも無く、ノープランはいつものことでしたね。
「ペルネさんは、誰か会いたい人とかはいませんか?」
「お母さんは、困った時はししょーを頼れって言ってた」
ししょーって、師匠ですよね。
ペルネさんの師匠ってお母さんでは?
「えーとね、お母さんのししょーのノミネスコじっちゃん」
「じっちゃんは最強だからエルサニア王都のしほーしょーでみんなに武術を教えてるの」
なるほど、巡回司法省エルサニア王都本部で、
武術師範されているノミネスコさん。
その方がお母さんの師匠でもあったので、
ペルネさんが困った時には力になってくれる、と。
では、次の目的地はエルサニア王都ってことで決定かな。
みんなもそれでOK?
「エルサニア王都でしたら、ツァイシャ女王様にご挨拶に伺わないと」
『王都噴水前広場には、メイジさんのうどん屋台!』
「確かシジマさんは、モノカさんたち乙女軍団のハグの洗礼はまだだったよね」
「サイリ兄様の職場、『ルロリーサよろず相談所』にも是非」
「ノミネスコじっちゃん、元気してるかな……」
……流石はエルサニア王都、
何やらイベントてんこ盛りな予感。
おっとその前に、
途中のアネスの町でアネッサさんにも会わねば。
近くまで行ったら、レミュさんにも連絡しなきゃね。