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四週間後

いよいよ賭けの最終日。

中馬なかまが勝つか、乃美のみが勝つか、その結末やいかに?


どうぞお楽しみください。

「かんぱーい」

「乾杯」

「ぷはー! いやー、ビールはいつ飲んでも美味いねー! 敗北の美酒というのもまた乙なものですなー! 残念残念!」

「え!? お、お前、当てがあったんじゃ……!」

「……あるにはあったけど、まー駄目だったなら仕方ないよねー。あははー」

「お、おう、そうか……」

「だから大国おおくにさんに言ってもいいよー。奇跡の出会いってやつも興味あるしー」

「……」

「どしたの乃美のみ?」

「……なぁ、あの賭け、お前が負けてないって言ったら、どうする……?」

「……え?」

「……だから、お前の事好きな男がいたら、どうするって聞いてるんだよ……」

「……それって……」

「……」

「う、そ……」

「何だよ、悪いかよ……」

「わ、わー! びっくりー! そ、そうだったんだー! 私の事なんて女扱いしてないって思ってたから……」

「……そしたらあんなに好きになる男を探すって話に文句は言わねぇよ……」

「そ、そっか……」

「……それでお前の当てってのは誰だったんだよ……」

「……あんた……」

「えっ」

「あんたよ! 何で気づかないかなー!? ゼロから関係作るのが面倒だから、でもあんたなら色々もう知られてるし、ってアプローチしてたのにー!」

「わ、わかりにくいんだよ!」

「仕方ないでしょー!? 女扱いされてなさそうだと思ったから、今の関係を壊さないようにしながらって考えて、あんな感じにしか言えなかったのー!」

「そ、そうか……」

「……じゃあ、大国さんに言うって話は何だったのよ……」

「……お前と同じタイミングで頼めば、その、俺に声かかるかなって……」

「……ずるーい……」

「だから、その、何でも言う事聞くってやつは、お、お手柔らかに……」

「……それ心配してたんだー……」

「……だってお前、何言うかわかんないし……」

「だったら……」

「な、何だ」

「今日はとことん飲もー!」

「え、お、おう……」

「んふふー。今日のビールは一番美味しい気がするー!」

読了ありがとうございます。


さてお酒は十分。

この後はデザートのお時間です。

23時に投稿しますので、どうぞお楽しみください。

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