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一話「黄巾の台頭」
姜助は再び意識を取り戻すと、一人の女性にこの場所を尋ねる。
女性「名乗り遅れました。私は、劉美 麗徳。幽州、涿郡涿県の生まれです」
姜助は、歴史の偉人に名が似ていることが少し違和感を覚えた。
麗徳「ここは、私の師、盧植先生の学び舎の隣で、客舎として使っています」
「ここがどこだ、と聞かれましたが、同じ幽州の涿郡です。他には?」
麗徳に名乗られたので、姜助も自分の名を名乗る。
姜助「伺いたいのですが、今は何年ですか?」
麗徳は指で数えながら、
「えーっと、元号が変わりましたので、中平元年です。たぶん、そうだと思います」