ゴブリンの巣壊滅!
俺のステータスには進化が可能ですの文字。
これは進化するっきゃねぇな!
取りあえず進化しろと念じる。
するとがんがん眠くなってきた。
まだ昼間だってのに、この急激な眠気はなんだ。
もしかして寝ている間に進化するのか?
だったら眠気に身を任せた方がいいだろう。
おやすみー。
おっはー!
俺は起きた。
起きたときは辺りは夕方だった。
俺は視線の端を見てみる。
『グラビティホエール
レベル1/10
高さ2メートル
横幅2メートル
長さ6メートル
強さC+』
おお、黒いクジラから重力クジラに進化したか。
重力クジラって何?
ていうか痛みを感じない。
クマに齧られた部位は進化で回復したのか?
それに大きさが大きくなってるな。
良いことだ。大きい方が強いからな。
さて、進化も無事成功したし食べ物を探すか。
重力クジラの意味は良く分かんないから分かんないままでいいや。
俺はのそのそと蠢く。
クマいないかな~。
と、食料を探しているとゴブリンがいた。
六匹のゴブリンだ。
穴の近くにいて、ゴブリンは穴の中に入って行ってしまった。
穴の大きさは、二メートルぐらいで俺がギリギリ入らない大きさだ。
くそっ、穴の中には餌がいるのに。
だったら掘ればいいじゃない。
俺は穴の入り口に向かって、地面に頭を突っ込み勝ち上げる。
穴の拡張工事じゃ!
穴を広げて中に入る。入れない。狭い。
掘る。掘る。掘る。
すると、大きい空間に出た。
俺が余裕で入るサイズの空間だ。
中にはゴブリンがたくさんいた。
なるほど、ここはゴブリンの巣だったのか。
俺は舌を伸ばして一匹のゴブリンを絡めとる。
むしゃむしゃ。
うまし、やっぱり肉はうまい!
あれ、クジラって舌が何メートルも伸びたっけ?
っていうかブラックホエールの時は出来なかったな。
という事は進化で増えた機能って事か。
これはいい。
入り口は俺が塞いでいる。
一匹も逃がさず俺はゴブリンを食べれるわけだ。
と思ったらもう一つ入り口があった。
そこからゴブリンが逃げようとしている。
逃がすか!
俺は本能に従い。
もう一つの入り口の上の岩に重力をかける。
重力の掛かった天井は呆気なく崩壊し、もう一つの入り口をふさいだ。
おお、これが重力クジラの重力か!
魔法みたいだな! ていうか、何か精神的に疲れた感じがするから魔法だろう。
いえあー! 魔法! 俺魔法使えたの!? やばくね?
まぁ、ゴブリンは逃げることが出来なくなったからOKだな。
俺は一匹づつ舌で絡めとって食べる。
もぐもぐ。うまし!
これで三匹目だ。
『レベルが上がりました』
『グラビティホエール
レベル2/10
高さ2.2メートル
横幅2.2メートル
長さ6.6メートル
強さC+』
もぐもぐぅ! これで10匹目!
『レベルが上がりました』
『グラビティホエール
レベル3/10
高さ2.4メートル
横幅2.4メートル
長さ7.2メートル
強さC+』
もぐぅもぐぅ! これで20匹目!
『レベルが上がりました』
『グラビティホエール
レベル4/10
高さ2.6メートル
横幅2.6メートル
長さ7.8メートル
強さC+』
もぐぅもぐぅぅ! これで35匹、全部だ!
『レベルが上がりました』
『グラビティホエール
レベル5/10
高さ2.8メートル
横幅2.8メートル
長さ8.4メートル
強さC+』
「ボエエエエエエエエエエエエ(うまぃいいいいいいいい!! ごちです!)」
ゴブリンは全滅した。
俺によって。俺に喰い尽くされて、全滅した。
他の巣とかあるよね。だったらいいや。
さて、ゴブリンを食べ終わったらこんなところに用はない。
俺は跳ね上がって、地上に戻る。
ズッシーン!
なんか地面が揺れる。
まぁ、俺みたいなのが跳ねて落ちたら地面が揺れますわな。
俺めっちゃ重いですもん。
だって大きさ8.4メートルだぜ。
日本の建築物の天井が大体2.5メートルだから、三階建ての建物+αが跳ねたようなもんだ。
それは揺れますわ。
むしろ揺れない方がおかしい。
まだまだ俺は眠くない。
当たりは暗闇だが、狩りを続けるぜぇええええ!