第3章 第4話 初めての護衛
なんか話を飛ばしすぎだなと思って分解して書き足していたら、今度は1話で済ませようとした内容が3,4話ぐらいになり始めました。
くどくならないようにしっかり考えて書けたらと思うばかりです。
「うぅむ、どうしたもんか…」
冒険者ギルドの執務室で、ゴンソウルは1人唸っていた。手に持っているのは1枚の依頼書、国が直接管理する研究所からの護衛依頼である。
悩んでいる理由は単純だ。受けられる冒険者が現在王都にいない上に、国営の研究所からの依頼は断りづらい、ただそれだけである。この依頼に要求されるランクは7、それも護衛という特性上複数人が望ましい。しかし、ランク7の冒険者自体そこまで多くない上、肝心なランク7の冒険者パーティーは全員出払っている。
悩んでいてもなかなか解決策は思い浮かばず、気晴らしに|ギルド内の見回り(息抜き)でもと酒場に足を向ける。うまく気配を消しつつ、怖い部下たちに見つからないようすり抜け、ある一角に席を取る。この席は、ゴンソウルがよく利用する席であり、冒険者と交流する場でもあった。ただし、大抵気配を消して座っているため、それなりの実力がなけれはゴンソウルを捉えることはできない。
また、椅子が魔道具になっていて、なんとなく座りたくない気分にさせる。そのおかげで、ほぼ満席の日であっても、この席だけは埋まることがない。ギルドマスターに代々受け継がれている、無駄に手の込んだ休憩場所だ。
そんな席でビールを片手に休憩しているゴンソウルに、虎の耳と尻尾が特徴的な体格のいい男が声をかけてきた。
「おう、ゴンソウル!しけた面しやがって、また嬢ちゃんにでも叱られたか?」
話しかけてきた男は獣人族の『エドガー』。ゴンソウルの古い友人であり、かつて共に冒険した仲間だ。ゴンソウルがギルドマスターになった後も、ソロで冒険者を続けている。ゴンソウルも冒険者を辞めたわけではないが、その立場ゆえに一緒になって冒険する機会はめっきりなくなっていた。
「エドガーじゃねぇか!戻ってきてたのか!」
「ちょうど昼にな。で、どうしたんだ?」
エドガーの言葉を皮切りに、ゴンソウルは依頼について打ち明ける。エドガーに手伝わせるのも手だなと考え始めていた。
「なるほどなぁ。よし、いっちょオレが手伝ってやるよ」
「そいつは助かるぜ。あと一人は欲しいが…」
そこへ、まるで狙っていたかのように、ちょうどいい人物がやって来た。今日の分の迷宮探索を終えたノアだ。つい先日、ランク7になったことだし、エドガーが一緒なら護衛依頼であっても問題ないだろう。ノアのことを話す必要はあるが、エドガーは信用できる。ゴンソウルはそう考えた。
「ゴンソウル、今日の報告だ」
「ちょうどよかった。ノア、こいつは俺が昔つるんでたやつで、エドガーってんだ」
「おいおいおい、どうしたんだこの美人さんはよ?あん?でも声からすっと男なのか?わかんねぇがまあいい、エドガーだ、よろしく!」
「ノアだ。ゴンソウル、報告は?」
「話してぇこともあるし、部屋まで付いて来てくれ」
冒険者ギルドの執務室に3人は移動する。見た目だけならば、がたいがいい男2人に絶世の美女1人という、危ない現場に見えなくもない。それに、最近はノアが執務室へ毎日報告に行くため、ノアが気配を消していなければ、ゴンソウルやノアにあらぬ疑いがかけられそうだ。
「うっし、まぁ適当に座ってくれ。っと、俺が話す前に、ノアの報告から頼む。魔物とかは後で持って行ってくれればいい」
「わかった。これが今回発見したもののリストだ」
ゴンソウルが後から確認できるように、イルミルの提案もあってノアはリストを毎回作成するようになっていた。まずありえないが、ノアが提出し忘れたり、提出してもリストになかった場合、それが本当に今回分の探索で入手した分か確認するためだ。
「ん?ゴンソウル、このノアってのに何させてんだ?」
「坊主には、迷宮の調査をさせててな。おめぇも、前に護衛やったことあったろ?」
「あー、あったなそんなの。退屈すぎて死ぬかと思ったぜ」
死ぬほど退屈と言われるようなことを任せている身としては、本人の前であまりそういうことを言って欲しくないと思うゴンソウルだったが、事実は事実なので笑ってごまかす。
「んで、ノアに調査を頼んでんのか。護衛はどうしてんだ?どう見ても戦えるやつには見えんが」
「坊主1人だ。言っとくが、恐らくお前よりつえぇぞ?」
「おいおい、こんなガキがまじかよ。からかってるんじゃねぇだろうな?魔力も感じねぇしよ」
「どうせすぐわかる――っ!?」
ゴンソウルが、リストを眺めながら話していると、唐突にその目が見開かれた。心なしか、身体が小刻みに震えているが、果たして畏怖の念からか感動からかはただ本人のみ知ることだ。
「…坊主、今回も全部持ってきたのか?」
「無論だ」
「…そうか。坊主、おめぇさんはやっぱすげぇよ…」
「んだよ。どうしたんだ?そんな改まっちまってよ」
「まぁ、こいつを見てくれ。下のほうだ」
そう言いながら、ゴンソウルはリストをエドガーに渡す。その視線が下へと流れていき、ある1点で止まる。ゴンソウルが言っていた名前を見つけたのだろう。エドガーもまた、身体を震わせていた。獣人ゆえの武者震いかもしれない。
「おいおいおい、まじかよ。ギガグランレックスをやったのか…?」
「そうだ。首なら出せるが?」
「いや、必要ねぇ。嘘をつく意味がねぇしな。それと、今回も変装して解体所に行ってくれ。間違いなく目立つからな」
『ギガグランレックス』。森の奥地に住む、魔物の中でも特に凶暴な個体である。姿は、発達した後ろ足で二足歩行する、灰茶の鱗を持った蜥蜴型の魔物だ。特殊な能力は一切持たず、圧倒的なまでの身体能力によりランク8に定められている。
ランク7以下の冒険者であれば、ギガグランレックスの気分次第で生死が決まると言っても過言ではない。その鱗はミスリル製武器の一撃をはじき、大木のような尻尾は屈強な戦士を防御ごと吹き飛ばし、強靭な脚は魔法を使われる前に踏み潰す。
ここにいる、ゴンソウルやエドガーであっても、勝つことを一切考えず逃げに徹して、生き残る確率が3割あればいいほうだろう。足の遅い魔法使いならば、もはや神に祈るしかない。
そして、このランク8の魔物をたった1人で討伐するということは、即ちノアが最強の5人に並ぶ存在であることの証明にほかならない。たった1人で1国をも相手取ることができる、まさに最終兵器だ。
「また、隠し事が増えちまった…よし、次の話だ。うだうだ考えても仕方ねぇ。坊主、こいつと一緒に護衛依頼を受けてくれねぇか?実力が問題ないことはこいつもわかっただろうし、こいつがいれば坊主の正体をとやかく言われる心配もねぇはずだ」
「わかった。いつからだ」
「急で悪いんだが、明日からだ。なんでも、期間が限られてっから、早めに行きてぇんだとよ」
「了解した。明日また来る」
「明日から、しばらくよろしく頼むぜ」
エドガーの言葉を背に受けながら、ノアは変装して解体所へと行く。しばらくの間、解体所がお祭り騒ぎだったのは言うまでもない。素材の販売先は、討伐者を伏せて大々的にオークションが開催されることになった。
翌朝、ノアは3人の研究者と対面していた。研究者は、人族の男女と森人族の男性あわせて3人だ。3人が順番に挨拶をする。
「僕はウィリアム。しばらくの間よろしくな!」
「ウナと申します。どうぞよろしくお願いします」
「キンジだ。この度は、ゴンソウル殿の迅速な対応に感謝する。して、この2人が今回の?」
キンジの言葉を受けて、今度はゴンソウルがエドガーとノアの紹介を始めた。まずは説明がしやすいエドガーからだ。
「こっちはエドガー、昔は俺と組んで冒険者をやっていた。名前は聞いたことがあるんじゃねぇか?戦闘以外に、斥候としても優秀だ。役に立ってくれるはずだぜ」
「おお、あの『闘虎』の!本物に会えるなんて!」
「エメラルドバジリスクとの戦いは私も本で読みました!」
「これは心強い、頼りにさせてもらおう」
「ガーッハッハ!大船に乗ったつもりで任せとけ!」
3人の反応で気を良くしたのか、エドガーは得意げに拳で自分の胸をたたいた。ランク7ともなれば当然有名人であり、このような反応は慣れているはずだが、それでも相当に嬉しそうだ。それだけ、今までの功績に誇りを持っているのだろう。
「それで、こちらの面を着けた御仁は?」
3人の視線が変装したノアに向く。当然のことだが、全身黒色の姿は非常に怪しい。ゴンソウルの紹介でなかったら、研究者たちはノアの護衛を断っていたに違いない。
「こっちはノアだ。もっぱら迷宮の調査を頼んで表には出てねぇから、名前は知らねぇと思う。格好についてはあまり詮索しねぇでくれると助かる。実力と依頼の達成能力については半端じゃねぇぞ。迷宮の地下40階まで踏破したからな!」
研究者たちに対して、ノアが迷宮の地下40階まで調査を終わらせたことを話すと、彼らの目の色が変わった。好奇心が抑えられないといった顔をしている。迷宮という未知の世界は、彼らの研究対象としても非常に魅力的だ。
なにせ、いずれの迷宮も最深部にたどり着いたという記録はなく、迷宮の成り立ちは全くの不明だからだ。難易度が低いとされている迷宮レニジーブも例外ではなく、地下47階まで到達した記録はあるが、まだ先に続いていることが確認されている。学園が設立されてからは、学園の生徒しか入ることができないのも、到達しない要因になっているだろう。
ちなみに40階というごまかしは、イルミルの発案である。公式の最高記録よりも1少なくすることで、実力を示しながらもどこか足りない印象を与え、記憶の中に埋没させるのだ。それに、40階までは確かに調査しているため、嘘はついていない。人数もあえて言わないようにする。
「迷宮エタイデマートを地下40階まで!?」
「す、凄いです!お話を聞かせて貰えませんか?」
「ほぅ…ゴンソウル殿の紹介でもあるし、ノア殿にも期待させてもらおう」
「期間中、身の安全を保障する」
黒い面越しの声は、いつものような自覚のない優しさを含んだ声音ではなく、若干くぐもった無機質な声だ。見た目もあって、普段と比べより一層人間らしくない。普段も精巧な人形のようで人間らしくないといえばそうだが、今はまるで喋る戦闘用ゴーレムのようだ。
簡単な自己紹介が終わり、依頼内容の確認が始まる。場所は『アロナ火山』、以前ノアがサラマンドラを狩に行った火山だ。ただし、もっと火口付近であり、前回の場所とはかなりの距離がある。
ノアたちがやることは、研究者たちの移動および『クリムワイバーン』の観察をする間の護衛である。ただし、クリムワイバーンに対しては、緊急時以外危害を加えないで欲しいとのことだ。
クリムワイバーンはランク6の幻獣で、赤い鱗を持つ竜だ。簡単な火属性魔法を扱う以外の特別な能力はないため、竜の中でも比較的安全に戦うことができる相手だが、シンプルな筋力の強さと硬い鱗は生半可な冒険者を寄せ付けない。
アロナ火山では、今までに何匹ものクリムゾンワイバーンが確認されているが、今回調査に踏み切った理由は、子育て中のクリムワイバーンが目撃されたためだ。この子育て中の様子を観察するのが、研究者たちの目的になる。子育ての期間は限られているため、なるだけ迅速な行動が求められているようだ。
期間は行き帰りで4日、観察の期間が1週間の合わせて13日になる。
「それじゃあ、早速アロナ火山に向かおう!」
「そうですね。時間は限られていますし、準備がよければ行きましょうか」
「お2人は直ぐにでも?」
「オレはいつでも行けるぜっ!」
「問題ない」
一通りの説明が終わると、一度解散して外壁の南門に集合することになった。一応、何か足りないものがあれば用意するための時間だ。
再度、5人が集合すると、最終確認を行っていよいよ出発する。
「準備はいいかい?」
「はい、マジックバッグもここに。中身は再確認したので大丈夫です」
「過去の資料も、映像記録用の魔道具も準備できている」
国営の研究所ということもあって、各種魔道具もいいものが揃っている。マジックバッグだけでも、金貨数十枚は飛ぶだろう。
「オレもこいつがあれば充分だ!」
エドガーは楽しそうに手に持ったバッグを軽く叩いて、準備万端であることを示す。ノアは軽く頷いただけだ。
いよいよ5人は馬車に乗り込み、調査へと向かう。馬車は、御者も併せて研究所が用意したもので、移動できるところまでこれで移動する。その後、5人は徒歩で火山を登り馬車は帰還、期日になったら馬車が迎えに来るという流れになる。
「馬車の中は暇だし、エドガーさん、良ければ話を聞かせてくれないか?」
「私からもお願いします」
「勿論いいぜ!そんじゃ、ウナの嬢ちゃんも言ってたエメラルドバジリスクとの戦いから行くか!」
「当事者から聞けるのは良い経験になるな」
馬車の中、エドガーの話が面白おかしく繰り広げられ、研究者の3人も興味深そうに話を聞いている。特に、コロコロと表情が変わるウィリアムは、エドガーの冒険譚を童心に返って楽しんでいた。
ウナもまた、物語を読むことが趣味であり、特に英雄譚や恋物語がお気に入りだ。エドガーのことも、その物語の中で知っていた。そんな物語の登場人物から話を聞ける機会を与えてくれた神に心の中で感謝しながら、一言も聞き漏らすまいと耳を傾けている。
キンジは、単純に知識欲からエドガーの話を聞いているようだ。
「エドガーさん、ありがとう!やっぱ凄いんだなぁ、上位の冒険者って」
「お話、とっても楽しかったです!またお願いできますか?」
「おう、いつでもいいぜ!」
日が暮れ始めて、野宿の準備をするべく、エドガーの話は一旦切り上げられる。ウィリアムとウナは、満足そうな表情で馬車を降りていった。テントなどは魔道具を使ってすぐさま設置できるため、準備といってもほとんどはウナが料理を作るだけだ。なんでも、料理はあまり妥協したくないらしい。
残りの男性陣は、魔道具によって簡易的な拠点を作り出した後、一応明日の予定を確認しあって時間を潰している。最初の頃はウナの料理を手伝おうとしていたらしいが、その時にやらかしてしまってから、必要ないとばっさり切り捨てられてしまったそうだ。ウィリアムだけでなく、キンジも料理はからっきしである。
「さあ、準備できましたよ!いただきましょう」
「おお、いつも通りうまそうだ!」
「エドガーさんとノアさんもどうぞ!料理には多少自信があるんですよ」
「マジか!?ありがてぇ、いただくぜ!」
エドガーは、大喜びで相伴にあずかる。しかし、ノアの反応は全くの逆だった。
「必要ない。俺は周辺の警戒を行う」
そう言って、4人に背を向けて移動しようとする。
「ええっ!?ご、ご飯はどうするんですか?」
「必要ないと言った。夜番も俺がする。出発する時間になったら声をかけろ」
「あ、ちょっと、ノアさん!…行っちゃった」
ウィリアムが止めようとするも、ノアはさっさと行ってしまった。聞こえていないことはないだろうが、気にした様子もない。一応見える程度の位置で立ち止まった後、地面に正座するノアの姿は少しばかり滑稽だが、本人はいたって真面目だ。
「いいのか?エドガー殿」
「まあ、ノアのこった、心配はいらねぇ。それより、気を悪くしちまったらすまんかったな。あいつも悪気はねぇんだが、いかんせん常識がずれちまってるみてぇでよ」
「い、いいえ、大丈夫です。ノアさんは心配ですが…仕方ありません、いただきましょう」
エドガーもノアのことを詳しく知っているわけではないが、ゴンソウルから少しだけ話を聞いている。いわく、非常識な強さを持つが、同時に普通というものがよくわかっていないということだ。
「すまねぇな。まあ、迷惑をかけねぇ限りは好きにさせてやってくれると助かる。うっし、それじゃあ、いただきます!」
「「「いただきます」」」
4人は食事を開始する。初めてウナの料理を食べたゴンソウルは、スープを一口飲んだ瞬間、目をカッと見開いた。
「な、なんじゃこりゃぁぁああああああ!」
「え、えっと…お口に合いませんでしたか…?」
ウナが不安そうに少しだけ俯いて、上目遣いでゴンソウルに問いかける。怯えた小動物のようで、思わず守ってあげたくなる可愛らしさだ。
「うますぎるっ!こんなうまい飯を食ったのは、貴族との晩餐以来だぞ」
「ウナの料理は絶品だからな!」
「も、もうっ!エドガーさんったら、それにウィルも、褒めてもおかわりぐらいしか出せませんからね!」
2人の賞賛に、ウナは少しだけ顔を赤くしながら、しかし誇らしそうにする。結局、エドガーは3回おかわりをして、最後までウナの料理の腕を褒めながら幸せそうに食べていた。
「うまい飯も食わせてもらったし、夜番はオレたちに任せて安心して寝てくれ!」
「ではエドガー殿、よろしく頼む」
「ああ、任せろ!」
研究者3人は、魔道具で作成された簡易拠点に入っていく。エドガーとノアにも、簡易拠点の1室が割り振られているため、交代で夜番をする場合はそこで睡眠をとることになる。
エドガーはノアのほうに近づくと、今後のことについて軽く話し合う。と言っても、基本的にはエドガーが提案して、ノアがそれを受け入れるかどうか、のようなあまり会話らしくない状態だ。
「で、夜番はいつ交代するんだ?今から夜明けまでを考えると、4時間ってところか?」
「俺がやるからエドガーは必要ない」
「おいおい、そんなこと言うなよ。オレだってうまい飯食わせてもらってんだ。しっかり働かねぇとな」
「ならば好きなときに寝ろ」
「そうすっか。無理だけはすんじゃねぇぞ」
エドガーは肩をすくめながら、ノアとは違う場所で夜番を行うことにする。変に素直で、変に頑固なノアの扱いを、これからどうしたものかと星を見上げながら考えるのだった。
「ま、なるようになるか」
ノアにとって会話は単なる伝達手段だ。
会話という楽しみを知らない。
知っていればもっと他者に馴染めていたかもしれない。
・『静断』…武術技巧の1つ。武器種は剣が基本だが、他の武器でも可。異なる武器種で複数回達成することはできない。この技巧は、切った対象が一定時間形状を維持する。切ってから1秒以上の間、元の状態から3mm以上ずれることなく形を維持させなければならない。
・『浸衝』…武術技巧の1つ。武器種は戦鎚が基本だが、他の武器でも可。異なる武器種で複数回達成することはできない。この技巧は、緩衝材を巻いた鉄板を同じ鉄製の武器でひしゃげさせる。緩衝材は10cm以上の厚みがある麻の布で、鉄板は1cm以上の厚みがあるものを20度以上の角度に曲げなければならず、使用した武器の形状が2mm以上歪んではならない。




