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マミューラと生徒達

大成達2組チーム・イーターの優勝が決まり、最後のイベントの教師VS生徒で、ランドニーを倒した大成。

そして、次はマミューラVS大成除く生徒が始まる

【クラスマッチ・先生と生徒のバトル・リング】


「お、驚きの結末になりましたが、続いて行きましょうか!ルネルさん、マルチス君、ユニさんはマミューラ先生を指命していますが、他の生徒全員も指名してます。マミューラ先生どういましょうか?一人一人闘いますか?それとも、恒例行事みたいに、纏めて相手にしますか?」

ミクがマミューラに尋ねた。


「ふん、纏めてきても構わん。それより、とっとと進めろ」

興味がないような態度のマミューラ。


「それでは、マミューラ先生、それに指名した生徒の皆さん、リングに上がって下さい」

ルネル、マルチス、ユニ以外の他の生徒は、勝利を確信しておりニタニタと笑いながらリングに集まった。



「ん?お前達は、そんな端で何を企んでいる?」

1組のギシマムは、ルネル達3人がリングの端に移動したので、怪訝な顔で怪しんだ。


「別に何も企んでないわ。私達はマミューラ先生と一騎打ちがしたいの。だから、邪魔にならないように端に移動したのよ」

真剣な表情で、ルネルが説明し、ルネル達の瞳には力強さが宿っていた。


「ふ、ふん。だが、一騎打ちは無理だな。俺達が倒して終わるからだ」

ルネル達の気迫に、ギシマム達はたじろいだ。


「どうでもいいが、さっさと始めろ」

言葉とは裏腹にルネル達を見て、頬緩めるマミューラ。



「では、試合開始です!」

ミクが試合開始の合図をした瞬間、生徒の皆は身体強化をした。

マミューラは身体強化をしないまま、生徒達に向かってダッシュした。


「作戦通りに行くぞ!」

「「アイス・ボール」」

「「ファイア・ボール」」

「「エア・ショット」」

「「アース・ショット」」

ギシマムの掛け声と共に、生徒達は魔法を唱え発動した。


「撃てぇ~っ!」

ギシマムの掛け声とともに、魔法を放つ生徒達。

生徒達は人数が多いので魔法は上空から攻撃した。



マミューラは、ニヤと口元を緩め、スピードを一気に上げ前に出ることで魔法が全て後ろに着弾した。

「う、嘘だろ!」

「つ、次の指示は何?」

「は、早く指示を!」

マミューラが目の前まで接近してきている。

生徒達は自分で判断できず、パニックになった。

日頃、自分で考えず人の言う通りにしか、動かないのが仇となった。



「「ぐぁっ」」

「「がはっ」」

「「きゃっ」」

生徒達はマミューラに接近され、次々と殴られたり蹴られたりし倒れていく。


「こ、こんな筈じゃ…。ぐぉっ…」

ギシマムは予定外の現状に狼狽え、マミューラに鳩尾を殴られ倒れた。


そして、端にいるルネル達以外は、その場で倒れ全滅した。

気絶した生徒を先生達が担ぎ上げ、リングから運び出した。




マミューラは一息つき、ルネル達の方を向いた。

「待たせたか?お前達」

「いえ、予想より早かったほどです」

ルネル達は、マミューラの闘いを間近で見て笑顔を浮かべて震えていた。


ルネル達の震えは怯えではなく、武者震いだとマミューラも気付き興味が出た。

「誰からだ?」

「私から行きます!」

「ユニか。良いだろう」

ユニは手を挙げ、リングの中央へと向かった。



「いつでも、いいぞ」

「行きます!アイス・ミサイル」

ユニは、氷魔法アイス・ミサイルを唱え発動して、氷の矢12本を放ったが、狙いは直接マミューラを狙わず自分の少し離れている地面に放ちながらマミューラに向かって放った。


「アイス・ミサイル」

連続でアイス・ミサイルを連射するユニ。


「チッ、大和の入知恵か?」

舌打ちしながら、マミューラは回避する。

これには、狙いがあった。




【過去・クラスマッチ練習・グランド】


クラスマッチ練習中…。

「はぁはぁ、大和君、相手だと勝てる気がしない。っていうより、攻撃を当てれる気がしないよ」

「くっ、だな。流石、師匠だぜ…」

ユニとマルチスはグランドで、へたり込んでいた。


「少し休憩しようか?」

ルネルは、バルーンの練習していたので、2対1でペア戦の練習相手になっていた大成。

ユニとマルチスが疲れていたので、大成は休憩を提案した。



「ねぇ、大和君。大和君みたいに回避のすごい人と闘う場合。どうすれば、攻撃を当てれるの?あっ、流石に教えれないよね…。自分の対策を教えるようなものだもの」


「ん?いや、別に気にしていないから教えるよ。回避が高い人が相手なら直接狙うより、アイス・ミサイルを自分の少し離れている地面から相手に向かって放ちながら狙う。そうしたら、接近されても上手くいけば、アイス・ミサイルで地面が凍っているから、足を滑らせて体勢を崩す可能性がある」

まさか、答えてくれるとは思わず、呆然としているユニとマルチス。


「え、えっと、地面を凍らすならフリーズでも良いと思うけど」

「フリーズは、魔力消費が大きい割りに範囲が狭いのと自分の足元も凍る。アイス・ミサイルは、自分で凍らせたい場所を、決めることもでき、離れている場所まで牽制もできる」

「そうか」

「流石、師匠だぜ」

大成の説明を聞き、納得するユニとマルチス。




【リング】


リングはユニのアイス・ミサイルで、ユニの周り以外の場所はほぼ凍りついていた。


「逃げ場が、もう、ありませんよ。マミューラ先生」

「まぁな。しかし、場の取り方が巧いな。そろそろだな」

マミューラは、ユニの凍らせている地面とそのままの地面の間隔を見てユニを褒めた。


ユニの間合いだけは、凍っていないからだ。

そして、ユニは順調よく進んでいるかのように思えたが、マミューラも下準備をしていた。


マミューラは、今まで通りにユニに向かってダッシュし接近を試みる。


「アイス・ミサイル」

再びユニがアイス・ミサイルを唱えた瞬間、発動する前にマミューラは一気にスピードを上げて右斜め前に跳び、凍ってない場所に右足で地面を蹴って一気に接近しようとした。


今まで、わざと7割のスピードで逃げ回り、自分の速さを誤解させたので、一瞬だけの全力のスピードを出すことで、普通相手は反応が遅れる。

しかも、不意打ちまでした。


その遅れで、ユニの範囲の凍ってない地面に移動できた。

マミューラは、そのまま攻撃して倒す予定だった。

だが、ユニは待ってましたと言わんばかりのタイミングで、木の剣を構えて待ち構えていた。


「なっ!?」

反応されたことに驚いたマミューラは目を見開いた。


(大和君の言っていた通りになった!?)

「ここですっ!」

ユニは驚きながらも、木の剣で横に凪ぎ払った。


「チッ」

「ぐっ…」

「私に身体強化を使わせるとはな。強くなったものだユニ」

「あ、ありがとうございま…」

マミューラは身体強化をして左腕を上げ防ぎ、右手でユニの鳩尾を殴り気絶させた。


リングの氷は、ユニが気絶したことにより無数のヒビが入り砕けて解除された。

マミューラは、ユニを支えてリングの外に寝かした。




マミューラは身体強化を解除し、ルネルとマルチスに振り返った。

「次は誰か?」

「俺です」

今度はマルチスが返事をして、リングの中央へと移動した。


「ほう…。今度はマルチスか」

少し興味が沸いたマミューラ。

なぜなら、大成を師匠と呼ぶようになり、激変していたからである。


「行きますよ、マミューラ先生」

「いつでも、いいぞ」

「エア・ショット」

マルチスは、風魔法エア・ショットを唱え発動して圧縮した空気弾15発をユニと同じに、自分の少し離れた場所に放ちながらマミューラを狙った。


「マルチス、同じ手しかないならガッカリだ。ん?」

少し不機嫌になったマミューラ。


だが、エア・ショットの目的は、一気に接近されることを回避するためだけではなく、ボロボロになっているリングに、砂埃をたてることだった。


しかも、マルチスはエア・ショットを放った瞬間、気配を薄めた。


「ほう、今度は砂埃で視界を封じるか…。しかも、気配まで薄めるとはな」

マルチスの評価を改め、マミューラは興味が沸いた。


マミューラは、砂埃の不自然な揺れと魔力を感知し、真横からのエア・ショットを難なく回避し、エア・ショットが飛んできた方向にダッシュした。


再びマルチスの気配が消え、周囲の砂埃の変化を見ようとして、首を横に動かした瞬間、真正面にマルチスが現れた。


「エア・ブロウ」

マルチスは、風魔法エア・ブロウを唱え発動し突風を巻き起こした。


「チッ」

「くっ」

このままだと、吹っ飛ばされリングアウトになると感じたマミューラは、身体強化し踏ん張った。

それと同時に、マルチスも木の短剣で凪ぎ払っていた。


マミューラは、左腕を上げ短剣を防ぎ、右手で殴りにいった。

マルチスは少し大袈裟に避け、短剣を捨てマミューラの右手首と胸元を掴んで、大成から習った一本背負いをしようとした。


「何!?」

(あれほど短剣に拘っていたマルチスが…)

「ぐはっ」

「まさか、あそこから投げにくるとは思わなかったぞ。今のタイミングは良かったぞ。私以外の殆どの奴ならば投げられていたな。強くなったな、マルチス」

「ありがとうござ…」

驚愕したマミューラだったが、投げられる前に左手でマルチスの横腹を殴り気絶させた。


ユニ同様に倒れる前に、マルチス支えリングの端に運んだマミューラ。

マルチスを寝かし、身体強化を解除したマミューラ。


そして、最後の一人ルネルに振り向いた。

「最後はお前だな。ルネル」

「はい、よろしくお願いします。マミューラ」

「いいだろう」

ルネルの意気込みが気に入り、マミューラは笑った。


「いつでも、かかってこい」

「では、行きます。アース・クラクッレ」

ルネルは身体強化をし、土魔法アース・クラクッレを唱え、地面に木の剣を突き立てて地割れを起こした。


「ほう。その歳で、アース・クラクッレを使えるとは驚きだな」

避けながら、感心したマミューラ。


「アース・ウォール」

今度は土魔法アース・ウォールを唱え発動し、地面を抉り壁を出現させたルネル。


壁の出現場所は、マミューラを動きを封じるかのような感じに出現させた。


「アース・ショット」

土魔法アース・ショットを唱え発動して、土の塊を15発放ったルネル。


ルネルもユニやマルチスと同等に、自分の少し離れた場所から地面に向けて放ち、マミューラを追いかける。


「チッ」

マミューラは、避けようとしたが壁が邪魔で掠り傷を負った。

そして、接近しようと試みるが土の壁やアース・ショットで封じられ、苦戦を強いられた。



「このままだと、じり貧だな」

マミューラは、身体強化をして、飛んでくる土の塊を殴ったり蹴ったりして接近した。

そして、右手でルネルの鳩尾を殴りにいった。


「何だと!?」

ルネルの鳩尾に当たる直後、右手で受け止められた驚愕したマミューラ。

なぜなら、ルネルの右手ではなく、地面から大きな右手が現れ受け止められたのだ。


そして、地面からガーディアンが現れた。

ガーディアンは、右手で掴んだマミューラを投げようとしたが、マミューラは、ガーディアンの右手首を左足で蹴り粉砕して着地した。


粉砕した右手が元通りに復元したガーディアン。

それを見たマミューラは呆れた。

「おいおい。まさか、ガーディアンはガーディアンでもガーディアン・コアを召喚するとはな」

呆れた表情が、笑顔に変わったマミューラ。



ガーディアンとガーディアン・コアの違いは、ガーディアンは復元なしで、ある程度のダメージを与えたら破壊される。

だが、ガーディアン・コアの場合は、頭にあるコアを破壊されないと壊れないでダメージも復元する。


ちなみに美咲のユニークスキルのドール・マスターとの違いは、ガーディアンは材料があれば召喚可能だが、それに見会う魔力の消費も多い。


そして、自動操作なので命令は敵を倒すことしか出来ず、術者本人も動きがわからない。

要するにガーディアンとの共闘は難しい。

やはり、ガーディアンはガーディアンだけで守護させるのが、向いている。

魔力を込めるだけ込めると性能だけ上がり、判断力は変わらない。



一方、美咲のドール・マスターは、媒介の人形がないと発動できない。

人形が壊れれば壊れる。

その代わり、媒介があるので魔力消費が少なくて済む。


自動操作と思考操作が可能なので共闘もできる。

魔力を込めるだけ込めると、性能と自動操作した時の判断力が向上する。




怪訝な表情で考えるマミューラ。

なぜなら、ルネルは魔法を唱えていなかったからだ。


「待てよ…。ま、まさか」

「お気付きになりましたか。そうですよ」

ルネルは、アース・クラクッレ、アース・ウォール、アース・ショットで、リングを削り魔法陣を描いていたのだ。


「おいおい、すごい発想だな」

「大和君の発想ですよ」

「また、大和か…」

リングの外に居る大成に目を向けるマミューラ。

大成は両腕を組み、マミューラがどう闘うか興味深く静観している。


ガーディアンは、マミューラに突撃して大きな右拳で殴りにかかった。

マミューラは、ジャンプして拳を回避し、ガーディアンの右腕の上を走り、ガーディアンの頭を右手で殴って粉砕した。


「間合いの取り方、ガーディアンの召喚の仕方は褒めるが、残念なことに私はガーディアンとの闘いには馴れて…ぐっ!」

言いかけた瞬間、マミューラは隙ができ、ガーディアンに殴られ吹っ飛ばされる。


普通は、頭部を粉砕したことで、ガーディアンは破壊され土塊になるはずだが、今回はならなかった。


「どういうことだ!?」

口元から血が流れ、マミューラは左手で拭う。


「このガーディアンも大和君オリジナルで、コアがランダム移動しているのです」

「は!?コアがランダムだと!?」

ルネルの説明に、マミューラは一瞬理解できなかった。


そんな、マミューラにルネルとガーディアンが襲う。

ルネルが上から木の剣を振り下ろしたので、マミューラはバックステップで、一度距離を取った。

ルネルは、もう魔力がガス欠寸前だったので、追い打ちに魔法が使えなかった。




(武術だけでなく、こんなことも優秀とは。本当に、とんでもない奴だな。大和…)

「仕方ない。ファイア・バーニング・ソレイユ・バースト」

「止めんか!」

マミューラは、炎魔法、禁術ファイア・バーニング・ソレイユ・バーストを唱え発動した。

マミューラの掌に膨大な魔力と熱量を放っている小さな太陽みたいなのが、現れた。


会場の温度が一気に上昇し、離れているのにジリジリと暑く、肌が焼けるような感じがした。


学園長は、大声でマミューラを止めたが止まらなかった。




「ウォーター・アーマー、ウォーター・ウォール」

リングの外から大成が水魔法ウォーター・アーマーとウォーター・ウォールと唱え発動した。


ウォーター・アーマーでルネルを水の鎧で覆い、ウォーター・ウォールで水の壁でリングの周囲を覆った。


「マミューラめっ!先生方」

舌打ちしながら、学園長は教師達に指示を出した。


「「はっ、ハイッ!」」

教師達は、マミューラの禁術を目の辺りにして呆然としていたが、学園長に指示をされ我に返った。


「「ウォーター・アーマー、ウォーター・ウォール」」

学園長達も大成に続き、何重にもルネルにはウォーター・アーマーをリングの周囲にはウォーター・ウォールを発動した。



マミューラは、それを見て掌にある小さな太陽をガーディアンに放った。


ガーディアンは避ける仕草すら見せず直撃し、巨大な炎柱が立ち、周囲の熱でウォーター・アーマーとウォーター・ウォールは一瞬で蒸発した。


会場がどよめきが起きた。

「お、おい、ルネルは大丈夫なのか?」

「どうだろう…」

「ってか、生徒相手にやりすぎだろ」

「いや、あのガーディアンを倒すには仕方ないと思うけど…」

「だからと言って…」

観客も意見が割れていたが、ルネルの心配していることだけは一緒だった。



蒸気が風に流され、リングが見えてきた。

リングは黒く焼けついていたが、へたり込んでいるルネルの場所だけは何もなかったようになっていた。


そんなルネルに話ながら近づくマミューラ。

「どうする?まだ、やるか?ルネル」

「い、いえ、すみませんが、もう残りの魔力もありません。わ、私の敗けです…」

ルネルは、制服のスカートの裾を両手で握り締め、悔しくて泣いた。


「ルネル、泣くな。誰もがお前達を認めたはずだ。お前達の戦術、お前のガーディアンの性能。それに、この私に身体強化を使わせた。そして、お前は身体強化だけでなく、禁術まで使わせたのだからな。お前達は、もっと強くなれるさ。お前達との闘いは久しぶりに楽しかったからな。また、いつか闘ってやるさ」

「あ、ありがとうごさいます。マミューラ先生」

ルネルの頭を撫でるマミューラ。


一時、会場に静寂が訪れ、そして…。

「勝者、マミューラ先生!とても、良い試合でした。皆さん盛大な拍手を!」

ミクのアナウンスで、会場に拍手が巻き起こった。

すみません、他の生徒達を忘れていました。

次回こそ、マミューラVS大成です。

投稿が遅れ、大変申し訳ありません。

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