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助っ人登場と戦闘終結

ラルドムとメリーゼは【天狼】と呼ばれる隆司に追い詰められ、一方、メアリーとメリアは【銀狼】と呼ばれている悠太に追い詰められていた。


ラルドムとメリーゼのところに大成、メアリーとメリアのところにユーリアが助太刀に入る。

【ニーベル国・ユーリアVS悠太】


上空からユーリアがメアリーとメリアの目の前に着地した。


「「おばあちゃん!?」」

予想外のユーリアの登場で、メアリーとメリアは驚きの声をあげる。


ユーリアは右腕を手前に引き、魔力の糸で繋がっている大蛇に投擲した矢じりを引き戻した。


「大丈夫かい?メアリーちゃん、メリアちゃん」

優しい笑顔でメアリーとメリアに振り返るユーリア。


「おばあちゃん、どうして此処に?」

メアリーは、呆然としたまま尋ねる。


「それはね…。ちょっと待っててね。ハッ!」

再びユーリアは、左右の腕を内側から外側に向けて振り抜き、左右の手に持っている矢じりを空中を飛び回っている鉄の(つばめ)に向けて投擲する。


矢じりを躱そうとした燕は、矢じりが間近に迫った瞬間、突如、矢じりが爆発して燕は爆発に飲み込まれて木っ端微塵になった。


ユーリアは投擲した矢じりを1度手元に戻して再び投擲したり、左右の腕を上下左右に振って投擲した矢じりの方向を変えたりして、次々に鉄の燕を倒していき全滅させた。



「おい!お婆さん。お前は一体何者だ?」

悠太は、目を細めて鋭い眼光でユーリアを睨みつける。


「私は、ただの料理亭の女将(おかみ)を務めているユーリアという者だよ」

ユーリアは、礼儀正しくお辞儀をした。


「俺を馬鹿にしているのか!?ただの料理亭の女将が、こんなに強いわけがないだろ!」

激怒した悠太は魔力と殺気を解き放ち、周囲の砂が波紋の様に波打つ。


「それで、おばあちゃん。何でここに?」

メリアは、頭を傾げながら尋ねた。


「彗星君は、去っていく際に置き手紙を置いていてね。彗星君の頼みだったのもあるのだけど。元々、私もこっちに来るつもりだったんだよ。でも、1人で森を抜けるのは無理だから従業員(メイド)達と一緒に来ることにしたんだよ。あと、メイド達には商店街の人達の救助に向かわせているから大丈夫だよ」


「「ありがとう、おばあちゃん」」

メアリーとメリアは、笑顔を浮かべて感謝した。



「おい!俺は、お前達のじゃれ合いに付き合っている暇はない。そろそろ、再開させて貰うぞ。アイアン・スワロー、サンド・ウルフ、グランド・サンド・スネーク」

悠太はスロー・ダガー8本を投擲してスロー・ダガーを鉄の燕を変化させ、同時に腰を落として地面に手を触れて数十匹の砂の狼と3匹の砂の大蛇を生み出した。


「おばあちゃん、この人の相手は私とメリアでしますので離れていて下さい。良いわね?メリア」


「もちろんだよ、メアリー」


「メアリーちゃん、メリアちゃん。私を気遣ってくれるのは嬉しいのだけど、今回は戦わせて貰うよ。私は後方から援護するから、メアリーちゃんとメリアちゃんは接近して倒して欲しいのだけど」


「わかりました、おばあちゃん」

「わかったよ、おばあちゃん」

メアリーとメリアは頷くと共に、悠太に向かって走る。


「行け!奴らを食らい尽くせ!」

悠太は右手を前に出して命令を出すと、大蛇は地中に潜り、燕は空を舞い、狼は大地を駆ける。


メアリーとメリアは、迷うことなく一直線に悠太に向かって走る。


メアリーとメリアに燕が迫るが後方にいるユーリアが矢じりを投擲して牽制し、メアリーとメリアは目の前に迫ってくる数十匹の狼を剣で斬って倒していきながら悠太との距離を縮めていく。


しかし、メアリー、メリア、ユーリアは、地面の下から嫌な気配がしたので一斉にジャンプする。


ジャンプした瞬間、それぞれの足元の地面が盛り上がり、大蛇が大きな口を開けて飛び出てきた。


「同じ手は食わないよ!アクア・ジャッジメント・ソード」

ジャンプしたメリアは左手を挙げ、水大魔法アクア・ジャッジメント・ソードを唱えて上空に巨大な水の大剣を召喚した。


「その下品な口を閉じなよ!」

メリアは、左手を振り下ろすと同時に巨大な水の大剣が降下して真下にいる大蛇の口を突き刺して顎まで貫通して大蛇の体が崩れていき砂へと戻った。



「アクア・ウォーター・ドラゴン」

メアリーは、剣を両手で握って上空に振り上げながら水大魔法アクア・ウォーター・ドラゴンを唱えると剣の刀身に水流が巻き付いて上空に巨大な水龍が現れた。


「ヤッ!」

メアリーが剣を振り下ろした瞬間、水龍は大きな口を開き、大蛇と正面から衝突してお互い消滅した。



「狙いは良いねぇ。だけど、爪がまだあまいよ」

ユーリアは、右手の矢じりを大蛇に向けて投擲して大蛇の額に突き刺す。


矢じりが刺さった大蛇の額から凍りついていき、ユーリアは凍った大蛇の顔を踏みつけてジャンプをして一気に悠太に迫る。


ユーリアは、空中で左右の手で腰の周りに刺してある矢じりを3つずつ取って計8つの矢じりを悠太に向けて投擲した。


「くだらない攻撃だな」

悠太は、左右に動いて矢じりを回避したり剣で弾いて防いだ。


「おや?それで避けたつもりだとしたら、大間違いさね」

ユーリアは、矢じりに繋がっている魔力の糸に魔力を流すと悠太の周りの地面に突き刺さっている矢じりが輝き出して、矢じりと矢じりが魔力で結び付いていき魔法陣が浮かび上がった。


「爆砕陣煉獄」

魔法陣は、ユーリアの言葉に反応して大爆発を巻き起こした。


爆発は一瞬で悠太を飲み込んで大きな爆音と地響きが鳴り響き、後から発生した砂埃がユーリアだけでなくメアリーとメリアを飲み込んだ。



ゆっくりと風が流れ、砂埃が収まると魔法陣の付近の辺り1面が砂漠化していた。


地面が3箇所盛り上がり、そこからユーリア、メアリー、メリアの3人が顔を出した。

「大丈夫かい?メアリーちゃん、メリアちゃん」


「はい、どうにか…」


「ぶはっ、ペッペッ…」

ユーリアの右側にいるメアリーは髪や服についている砂を払い除け、ユーリアの左側にはメリアがいて口に入った砂を吐き出していた。


「それにしても、おばあちゃんは凄いね。これは、もう終わったかな?」


「メリア、油断しないで!相手はお父様やお母様と同じ【セブンズ・ビースト】ぐらいの実力者なのだから」


「そうだね、メアリーちゃんの言う通りだね」

ユーリアが笑顔で肯定した時、離れた場所の地面が膨らんでいく。


「ハッ!」

「「アクア・ウォーター・ドラゴン」」

ユーリアはジャンプして矢じりを8つ投擲して地面が膨らんでいる周囲の地面に突き刺し、左右にいるメアリーとメリアは水龍を召喚して放った。


先に地面が膨らんだ場所に2匹の水龍が衝突して大きな水柱が発生する。


それに、追従するかの様にユーリアが動く。


「風爆陣嵐」

ユーリアは、魔力の糸を通して矢じりに魔力を込めると矢じりから矢じりへと魔力が流れ魔法陣が浮かび上がり、魔法陣の中央に巨大な竜巻が発生した。



巨大な竜巻の中、ゆっくりと起き上がる人影が見えた。


「嘘、これでも倒れないなんて…」

「あの人、本当に人間なのかな?」

「まぁ、誰でも切り札はあるもんだよ」

メアリーとメリアは動揺したが、ユーリアは納得する。


「この切り札まで使わされるとはとはな。それに、婆さん。あんたの正体がわかったぜ。歴代【セブンズ・ビースト】の中で最強と言われている【マジック・マスター】だろ?」

巨大な竜巻の中から悠太の声が聞こえた瞬間、倒れている騎士団や冒険者、賞金稼ぎの鎧や地面に落ちている武器などが溶けて竜巻の中に吸い寄せられていく。


「本気を出すことになるとはな、銀狼!」

悠太の大きな声が響いた瞬間、竜巻の外側から見える悠太の影が大きくなり、巨大な竜巻の中から飛び出してきたのは巨大な鉄の銀狼に変貌した悠太だった。



銀狼(ゆうた)は、ユーリアに飛び掛かり右前足で攻撃するが、ユーリアはバックステップで避ける。


銀狼(ゆうた)避けられた前足は、地面に深く食い込んでいた。


「こりゃあ、参ったねぇ。あの威力だと、防ぐこともできないねぇ」

ユーリアは、銀狼(ゆうた)の深く食い込んだ前足を見て呟きながら距離を取ろうとする。


しかし、攻撃を避けられた銀狼(ゆうた)は、すぐに追いかけながら左前足で攻撃して追い打ちをかけていくが、ユーリアは鮮やかに避けていった。


その隙にメアリーとメリアは、銀狼(ゆうた)の左右から大魔法で攻撃しようと移動しながら魔力を高める。


だが、2人に気付いた銀狼(ゆうた)は、その場で回転しながら尻尾でメアリー、メリア、ユーリアに攻撃を繰り出した。


「「おばあちゃん!」」

メアリーとメリアは攻撃を躱すことができたが、ジャンプしているユーリアの姿を見て心配する。


ユーリアは、魔力の糸で繋げている矢じりを巨大な土壁の方へと投擲して土壁に突き刺し、思いっきり引っ張ることで強引に体を土壁へと移動させて攻撃を躱した。


メアリーとメリアは、ユーリアが攻撃を避けたのを見てホッとしながら銀狼(ゆうた)の左右に移動する。


「アクア・ジャッジメント・ソード」

「アクア・ウォーター・ドラゴン」

メアリーは巨大な水の大剣を召喚し、メリアは巨大な水龍を召喚して銀狼(ゆうた)に向かって放つ。


水龍は銀狼(ゆうた)の横腹を噛みつき、巨大な水の大剣は銀狼(ゆうた)の首元に当たったが水龍の牙や大剣は銀狼(ゆうた)の体に突き刺さらず、無傷で済んだ銀狼(ゆうた)は咆哮を発しながら全身から剣山みたいに尖った鉄の体毛を飛ばして水龍や大剣を貫いて掻き消した。


「「~っ!?」」

「メアリーちゃん!メリアちゃん!」

予想外の攻撃にメアリーとメリアは体が硬直したが、ユーリアの大きな声で硬直が解け、2人は銀狼(ゆうた)の鉄の体毛を躱していく。


「まずは、お前からだ!」

確実に1人ずつ減らすことにした銀狼(ゆうた)は、仕留めるのに時間が掛かりそうなユーリアを後回しにすることした。


銀狼(ゆうた)は、先に近くにいるメアリーを倒そうと思い、メアリーに飛び掛かり襲う。


メアリーは、横に走りながらジャンプなどしたりして銀狼(ゆうた)の攻撃を避けていく。


しかし、ユーリアの様に鮮やかに避けることはできず、次第に追い詰められていく。


「メアリーちゃん」

ユーリアは、銀狼(ゆうた)の頭や胴体に矢じりを投擲して爆発を起こすが威力が足らず、銀狼(ゆうた)を怯ますことができないでいた。


魔法陣を設置しようと思ったユーリアだったが、メアリーと銀狼(ゆうた)の距離が近かったため、メアリーまで巻き込んでしまうと判断して魔法陣の設置をやめるしかなかった。


その間に、メリアがジャンプして剣を逆手に持ち替えて銀狼(ゆうた)の背中に着地しながら剣を突き刺すが、銀狼(ゆうた)の硬い鉄の体毛によって弾かれる。


「だったら、これならどうかな?アクア・ソード」

銀狼(ゆうた)の背中に着地したメリアは、握っている剣の刀身に水流を纏わせて銀狼(ゆうた)の背中に突き刺す。


しかし、それでも銀狼(ゆうた)の体毛に弾かれた。


「もう!本当に硬いな」

「ウザイんだよ!」

メリアは、愚痴りながら何度も水流を纏わせている剣で攻撃していると、銀狼(ゆうた)はメリアに激怒してメリアに振り向くと同時に銀狼(ゆうた)の体毛がまるで剣山の様に逆立った。


「わぁっ、危うく串刺しになるところだった」

間一髪のところで銀狼(ゆうた)の背中から飛び降りて回避したメリアは、冷や汗を掻きながら地面に着地した直後、すぐに銀狼(ゆうた)から距離を取った。


「大丈夫!?メリア」

メアリーは、銀狼(ゆうた)の視線が自分から逸れたので、その隙に銀狼(ゆうた)に接近して剣で攻撃しながら心配した。


「うん、僕は大丈夫だよメアリー。だけど、あれを倒すのは難しいよ。剣も魔法攻撃も効果がないし、それに…」

銀狼(ゆうた)からある程度離れたメリアは、再び銀狼(ゆうた)に向かいながら話す。


その時、ユーリアは精神干渉魔法レゾナンスを使い、メアリーとメリアに話し掛ける。

「メアリーちゃん、メリアちゃん、聞こえる?」

「はい、聞こえてます」

「聞こえているよ、おばあちゃん」


「2人共、まだ魔力は大丈夫?」

「すみません、私はあと大魔法1発分ぐらいの魔力しか残っていません」

「僕も…」

「正直、私も同じぐらいだよ」

獣人は魔人や人間と比べて身体能力が高いが、その代わり魔力量が少ない。

ユーリアの話を聞いたメアリーとメリアは、勝てないと悟って暗くなる。


だが、ユーリアの一言で、メアリーとメリアは希望が見える。

「1つだけ、銀狼に効きそうな魔法があるのだけど」


「え!?」

「本当なの!?おばあちゃん!」


「あるにはあるんだけどね。だけど、私の魔法は基本、魔法陣を利用する魔法だから、これほど素早く動く相手には不向きなんだよ。そこで、メアリーちゃんとメリアちゃんで私の魔法が発動するまで、狼をどうにかして動きを止めて欲しいのだけど頼んでもいいかな?」


「任せて下さい、おばあちゃん」

「だね、僕達には、まだ取って置きのがあるから大丈夫だよ」

メアリーとメリアは、明るい声で返事をした。


「頼もしいね、何か切り札があるみたいだね」


「はい」

「うん」


「だったら、切り札は銀狼が大技を出した後に使った方が良いよ」


「わかりました、おばあちゃん」

「わかったよ、おばあちゃん」

「行くわよ、メリア」

「うん」

メアリーとメリアは、剣で銀狼(ゆうた)を攻撃して銀狼(ゆうた)の意識をユーリアから逸らしていく。


その間にユーリアは矢じりを設置していき、魔法陣の製作に取り掛かっていた。


「糞~!お前達、ちょこまかと動き回りやがって!」

(くっ、この姿は魔力消費が激しいから、このままだとあまり長くは持たない)

銀狼に変貌している悠太は、有利に戦況を進めているが攻撃が当たらず時間だけが経過していき、内心は焦っていた。


「これでも、食らえ!」

銀狼は、河豚(ふぐ)の様に体を膨らませた瞬間、鋭い針の様な鉄の体毛が物凄いスピードで周囲に飛び散る。


「うっ」

「くっ」

銀狼(ゆうた)の攻撃が広範囲だったので、メアリーとメリアは魔法で防ぎたかったが、魔力を温存しないといけないので移動しながら避けていく。

しかし、銀狼(ゆうた)が飛ばした鉄の体毛の数が多く、全部避けることはできず、剣で弾いたりして凌いでいったが完全にとはいかず鉄の体毛が体を掠めていき血が飛び散っていく。


飛ばした体毛によって周囲に砂埃が舞い、視界が悪くなった。


「何処だ?死んだか?」

銀狼(ゆうた)は、周囲を見渡すが砂埃で何も見えなかった。



その隙にメアリーとメリアは合流して、目を閉じてお互いの手を握り魔力を共鳴させて2人の魔力は混ざり合い、物凄いスピードで魔力が増大していく。




「チィ」

膨大な魔力を感知した銀狼(ゆうた)は、その場で回転して風圧で周囲の砂埃を掻き消した。


「いた…な…」

銀狼(ゆうた)がメアリーとメリアの姿を見つけた時には、自分の魔力より膨大な魔力を纏っている2人を見て唖然とした。


「「アクア・ツインヘッド・ドラゴン」」

メアリーとメリアは、ゆっくりと目を開けて繋いでいる手を真上に挙げながらユニゾン魔法アクア・ツインヘッド・ドラゴンを唱えた。


挙げた手から膨大な水流が生きた魚の様に宙を舞い、2つの頭を持った巨大な水龍に変化した。


「「いけぇ~!」」

メアリーとメリアは、繋いで挙げていた手を勢い良く振り下ろすと、水龍は銀狼(ゆうた)に向かって飛んで噛みつき、周囲に巨大な渦潮を発生させて銀狼(ゆうた)を閉じ込めて動きを止める。


「「おばあちゃん!」」


「見事だよ!メアリーちゃん、メリアちゃん。あとは、私に任せて」

ユーリアは、魔力の糸に魔力を流して設置した矢じりに魔力が浸透していく。

そして、銀狼(ゆうた)を中心に巨大な魔法陣が現れた。


「糞が~!」

銀狼(ゆうた)は、必死に魔法陣から出ようとするが、水龍がしがみついており更に渦潮もあって身動きが取れない。


「爆雷陣鳴神」

ユーリアが胸元で両手を合わせると、魔法陣が輝き出して轟音と共に、目が眩むほどの激しい稲妻が魔法陣から迸り銀狼を飲み込んだ。


「ぐぁぁぁ…」

銀狼(ゆうた)の叫び声が響き渡る。


やがて稲妻は収まり、魔法陣の中の大地は赤黒く溶けていて中央には銀狼(ゆうた)の姿はなく、全身火傷を負った人に戻った悠太が倒れていた。




【ニーベル国・大成VS隆司】


「魔王修羅だと!?【時の勇者】に討伐されたと聞いていたが生きていたのか。なるほど、嘘ではないようだな。お前から只者ではない気配がする。それに、纏っているオーラーが違う」

鋭い眼光で隆司は、大成を睨みつける。


「ラルドムさん、メリーゼさん、すみませんが、ここは僕に任せて貰えませんか?」

大成は、後ろにいるラルドムとメリーゼに振り返らずに話す。


「彗星殿、助かりますが、奴は恐らく此方の動きを先読みする能力者です。ですが、瞳力でもなければ音や熱、魔力感知でもないみたいです。どうやって、此方の動きを先読みしているのかが不明のままですので…」


「大丈夫です。おそらく、この人の能力は対象の心を読む能力(ちから)、読心術ですよ。そうだろ?」

大成は、目を細めて隆司に尋ねる。


「ほぅ、まさか俺の能力【マインド・リーディング】を見破る奴がいるとはな驚きだな。満達ですら、気付いていなかったんだが。それで、1つ聞くが俺の能力を知ってもなお、お前は俺と戦うつもりなのか?」

「もちろんだ。それに、お前は自分の能力に過信し過ぎている」

不敵に笑う隆司と指摘する大成。



「隆司の能力は何かしらのチート能力だと思っていたが、まさか読心術だとはな」

「そんなの反則だろ!」

「だが、納得できる。俺達3人の全ての攻撃を全て避け、完璧なタイミングで反撃されたことにな」

静観していた武志は納得し、満は不満を漏らした。


2人はラルドムとメリーゼと戦いたかったが、それ以上に大成と隆司の戦いが見たかったので、ラルドムとメリーゼと同じく観戦することにした。



「じゃあ、始めようか。お前に絶対的な力を見せて絶望を教えてやろう」


「ああ、この機に教えてやるよ。お前の読心術の能力は万能ではないことを」

隆司は不敵な笑みを浮かべながら魔力を解き放ち、逆に大成は無表情のまま魔力と気配を完全に消した。


「お前が魔力や気配を消したところで、俺には意味がないぞ」

「そうだな、せっかくの機会だ。お前に教えてやるよ、お前の弱点をな」

「是非とも弱点があるなら教えて貰いたいものだ。この相手の心を読む、完璧な能力【マインド・リーディング】に弱点はない!」

隆司は大成に向かって走り、大成はその場から動かなかった。


「まず、1つ目」

「ハッ!ぐぁ」

大成に接近した隆司は、剣で斬りかかったが同時に左頬を殴られて後ろに数歩に下がる。


「「なっ!?」」

観戦していたラルドム達は、大成の単純な攻撃が隆司に決まったので驚きの声をあげた。


「くっ、なぜだ!なぜ、お前の心が読めなかったんだ!?」


「簡単な話だ。無意識での条件反射だ。経験したことあるだろ?何かをされたり、何かが起きた時に無意識のうちに動いたり反応することが。俺は、幼い頃から武道に接してきたから無意識でも攻撃されれば反射的に大抵は防いだり、避けたりして反撃をする癖がついている。だが、逆にお前は自分の能力に頼りすぎて武術が疎かになっているから予想外の攻撃に対処できていない」

大成は、説明しながら隆司に接近する。


「糞、生意気な!しまっ…」

激怒した隆司は冷静さを失ってしまい、大成の接近を許してしまった。


「チッ、このぉ!」

「遅い」

隆司は剣を横に凪ぎはらうが、大成は屈んで避けて隆司の懐に入った。


「2つ目は、投げ技や組み手など掴まれたら逃げようがないだろ?」

大成は、剣を握っている隆司の右手の手首と胸ぐらを掴んで背負い投げをして隆司を地面に叩きつける。


「がはっ…」

隆司は、気が付いたら地面に叩きつけられており息が詰まった。


「やはり、受け身も取れないようだな」

「糞っ」

「ハッ!」

「くっ」

大成は隆司に止めを刺そうと倒れている隆司に右拳を振り下ろしたが、隆司は首を横に振って大成の拳を避けて剣を振るった。


大成はバックステップして避けたが、その間に隆司は起き上がっていた。


「ペッ…」

口の中を切って唇から血が流れていた隆司は、血が混じった唾を吐いて左袖で口を拭った。


「久しぶりに本気を出すか」

隆司は、左手で右腰に掛けている鞘から小太刀を抜くと共に、今までとは桁違いの膨大な魔力と殺気を解き放つ。


「隆司の奴、なんつう魔力と殺気を放つんだよ」

「ああ、離れている俺達までビリビリと肌に伝わってくるぜ」

満と武志は、冷や汗を掻きながら頬を引きつる。



隆司のプレッシャーを受けたラルドムとメリーゼは固唾を呑んでいた。


「こ、この魔力と殺気は、あの【獣王様の右手】と言われていたリゲイン殿に匹敵するぞ…」

「ええ、そうね…。彗星君は大丈夫よね?あなた」

「ああ、きっと大丈夫だ。獣王様がお認めになった数少ない御方なのだからな」

「そうね…」

ラルドムは歯を食い縛り、ラルドムの手当てをしていたメリーゼは不安な表情でラルドムの服をギュッと掴む。



「魔王修羅、お前は俺を怒らしたんだ。楽に死ねると思うなよ」

隆司は横に向いて腰を落としながら小太刀を握っている左手を前に出し、剣を握っている右手を引いて額の位置で止める。


張り詰めた空気の中、風が吹いた瞬間、先に隆司が動いた。


今までとは比較にならないスピードで大成に襲い掛かる。


「ハッ!」

隆司は、右手の剣を振り下ろして攻撃する。


大成は横に体を傾けて避けながら右拳で反撃しようとしたが、隆司が左手に握っている小太刀を横に振り抜いて大成に反撃をさせない。


隆司は攻撃の手を緩めることなく、連続で攻撃を繰り出して大成の反撃を阻止していく。


流石の大成でも、隆司の鋭い連続攻撃の前だと無意識の状態では対応できず、思考するしかなかった。


そのため、隆司の【マインド・リーディング】の能力によって、大成は動きを先読みされて避けるのが厳しくなり手で隆司の刀身を触れて斬撃を受け流すことが増えていく。



「どうした?さっきまでの余裕は何処へいった?なぁ?やはり、この激しい攻撃の前だと無意識の状態では避けられないみたいだな。お前の次の動きが手に取る様にわかるぞ。そうだな、更にこうしたらどうだ?お前は対応できるか?」

連続攻撃をしている隆司は剣と小太刀に魔力で覆い、剣と小太刀を覆った魔力は剣先から10㎝ほど伸びて鋭い魔力の刃ができた。


大成は頭を傾けて攻撃を避けようとした時、急に剣と小太刀のリーチが伸びたので、大成は目を大きく開いて驚愕した。


小太刀の剣先から伸びた魔力の刃が、大成の頬を掠めて血が飛び散った。


「ハハハ…。どこまで耐えきれる?魔王修羅」

隆司は、不敵な笑みを浮かべて大成を追い詰めていく。


隆司の剣と小太刀は大地や岩、木など関係なしに切り裂き、建物でさえ一刀両断していった。


大成は後ろに下がりながら隆司の攻撃を受け流していたら、背後に幼い少年が現れた。


「とうちゃんの敵~!」

少年は、小さな両手で折れた騎士団の剣を握り締めて引きずりながら隆司に向かって走る。


隆司は、剣を振り上げて躊躇なく少年ごと大成を斬ろうとする。


「くっ、危ない!ラルドムさん、メリーゼさん」

「わぁ!?」

大成は慌てて右手で少年の襟首を掴んでラルドムとメリーゼに向かって少年を投げ飛ばし、少年は悲鳴をあげた。


「おっと…大丈夫か?坊や」

「彗星君!前!」

ラルドムは少年を優しく受け止め、メリーゼは無防備になっている彗星に斬りかかろうとしている隆司の姿を見て悲鳴じみた声を出す。



「ハハハ!呆気ない最後だったな。終わりだ!魔王修羅!」

隆司は、無防備になっている大成に剣を振り下ろす。


「……。そういえば、3つ目がまだだったな」

顔を俯いたまま口元だけ笑みを浮かべる大成。


振り下ろした隆司の剣は、大成の残像をすり抜けて地面を切断した。


「なんだと!?後ろかっ!」

「遅い!」

隆司の背後に回った大成は、隆司が振り向く前に首筋に手刀を繰り出す。


隆司は、大成の心を読んで居場所を把握できたが体が反応できず、大成の手刀をずらすことしかできなかった。


「ぐぁ」

隆司は、地面を転がって吹き飛ばされた。


「完全に決まったと思ったが…。本当に優秀だな。その能力」

大成は呆れた表情で、地面に倒れている隆司を見る。


「そうだ、説明してなかったな。3つ目はどんなに相手の心を読んだとしても体が反応できないほどの速い攻撃は防げないだろ?」


「うっ…」

ゆっくりと起き上がる隆司。



大成の心配しながら観戦していたラルドムとメリーゼは、大成が圧倒している姿を見て呆然としていた。


逆に、隆司が余裕で勝つと思っていた満と武志は予想外の展開に言葉を失っていたが、すぐに我に返る。


「隆司、悪いが加勢するぞ!行くぞ、武志。雷歩」

「ああ!」

満は雷を全身に纏って雷歩を使い、武志は鞘から太刀を抜いて一斉に大成に向かって走る。


「疾風迅雷」

両手を後ろに引いた状態で走っていた満は、途中で全身に風も纏って移動術の雷歩に風も組み合わせる。

満は、今までとは比較にならないほどの速さで一気に大成の背後から迫る。


「疾風雷鳴…」

両手を後ろに引いた状態で走っていた満は、両手をクロスするように交差して攻撃を放とうとしたが目の前にいたはずの大成の姿は消えており、攻撃を途中で中断した。


「こっちだ。しかし、お前のスピードは大したものだな」

「何!?」

背後から大成の感心した声が聞こえたので、満は振り向きながら左肘で攻撃してトドメに右手の鉤爪で切り裂こうとする。


しかし、大成は屈んで満の左肘を避け、次に迫ってくる満の右手の鉤爪を大成は左手で満の右手首を掴んで攻撃を防ぐと同時に右肘を満の鳩尾に入れて左足のハイキックで満の側頭部を蹴り飛ばした。


「がはっ」

満は両足が地面から離れて宙を舞い、体が回転しながら地面を転がって隆司の近くで止まった。


その隙に、武志は大成に接近していた。


「貰った!」

武志は、自身の太刀に何でも切り裂く能力【切り裂きジャック】の効果を付与して横に凪ぎはらう。


大成は、左人差し指1本を伸ばしてギリギリ左目の真横で太刀を受け止めた。


「な、何だと!?こ、こんなことあるわけがない!糞、糞、糞~!」

現実を受け入れることができなかった武志は、恐怖した表情を浮かべたまま太刀を何度も振るったが全て大成に人差し指1本で防がれる。


「ハァハァ…何故だ、何故なんだ!?一体どうなっているんだ!?俺の【切り裂きジャック】は、どんな物でも切り裂くはずだ!」

初めて自分の能力が通じない相手を前にした武志は、今まで感じたことがない得たいの知れない恐怖を感じて取り乱していた。


「確かに獣王や魔王だったとしても、お前の攻撃は防げないだろうな。だが、獣王や魔王達よりも魔力が桁違いに高い俺や【時の勇者】、【漆黒の魔女】の前では通用しない」


「獣王より強いだと!?そんな化け物が存在しているわけがないだろ!」

武志は太刀を上から振り下ろしたが、大成は左に一歩前に出て避けながら右拳で武志の顔面を殴った。


「ぐぁ」

殴られた武志は、地面を転がりながら満に覆い被さる様に倒れた。



「うっ、よくも俺の仲間を!」

近くに倒れている満と武志を見て激怒した隆司は、両手で剣を持って杖代わりにしてボロボロの体で立ち上がる。



「そうだった、邪魔が入って途中で終わっていたな。最後5つ目は」


「ゴホッ、ぐぁっ」

大成は一瞬で隆司に接近して隆司の鳩尾を殴り、隆司の体は「く」の字になったところを大成は右足で隆司を蹴り上げた。


「グリモア・ブック」

大成は、上空に蹴り上げた隆司に右手を伸ばしてグリモアを召喚する。


「5つ目は、避けることができない状態や広範囲の魔法攻撃だ。食らいな、ボルト・ライトニング・サンダー・ドラゴン」

雷魔法禁術ボルト・ライトニング・サンダー・ドラゴンを唱えた大成は、背後に全身からバチバチと白い稲妻を迸している巨大な雷龍を召喚した。


大成が雷龍を召喚した時、ラルドムとメリーゼだけでなく、メアリー達やニーベル国内にいる人達全員が雷龍に目を奪われて注目する。




「お前達は獣人に人権はないと言っていたが、俺は獣人と人間に上下関係ないし、いつしか世界中の様々な種族が手を取り合って支え合っていけると信じている」

大成の話が終わると同時に雷龍は大きな口を開き、天に昇る様に空を飛んで、そして、隆司を飲み込んだ。


「ぐぁぁぁ…」

隆司を飲み込んだ雷龍は、上空で激しく稲妻が迸り、轟音と共に目が眩むほどに発光した。




「「わぁ」」

「「きゃっ」」

雷龍が稲妻を迸せながら轟音と共に発光した瞬間、ニーベル国内にいる全員が悲鳴をあげながら見上げた状態で手を使って光を遮断したり、屈んだり、伏せたりした。




稲妻と発光が収まると、上空から意識を失っている隆司が降下して満と武志の上に重なる様に落ちた。


「ラルドムさん、メリーゼさん。ここは終わったので、僕は向こうに行ってきます。すみませんが、後のことは任せます」

大成は、呆然としているラルドムとメリーゼに話し掛けた。


「……ああ…」

「……ええ…」

未だに現実に戻っていないラルドムとメリーゼは、呟く様な小さな声で答える。


(何だか不安だけど、相手は当分目を覚まさないし大丈夫だろう)

呆然としているラルドムとメリーゼを見た大成は不安だったが、メアリー達のところへと向かった。




【ニーベル国・メアリー側】


悠太を倒したメアリーとメリア、ユーリアの3人は、悠太をロープで縛り集まっていた。


「おばあちゃん、凄い魔法でした!」

「だね!あの稲妻は凄かったよね!まだ、耳鳴りがしているよ」

メアリーとメアリーは、笑顔を浮かべて話す。


「私もメアリーちゃんとメリアちゃんには驚かせられたよ。まさか、メアリーちゃんとメリアちゃんがユニゾン魔法が使えるなんて思ってもみなかったからね」

笑顔を浮かべているユーリアは、メアリーとメリアの頭を優しく撫でる。


「フフフ…」

「へへへ…」

メアリーとメリアは、笑顔を浮かべてユーリアに抱きついた。


その時、離れた場所から白い稲妻を纏った雷龍が現れてメアリー達は注目した。


「……ねぇ、メアリー。何あれ…?」

メリアは、驚いた表情で呟きながら初めて見る雷龍を指差す。


「……わからないわ」


「あれは禁術だね。確か、ボルト・ライトニング・サンダー・ドラゴンって魔法名だったよ。久しぶりに見たねぇ、だけど、あんなに大きな雷龍は初めて見たよ。でも、安心してメアリーちゃん、メリアちゃん。おそらく、あの雷龍は彗星君の魔法だよ」

ユーリアが話していた時、雷龍は昇天して上空に蹴り上げられた隆司を飲み込んだと同時に雷龍は激しく稲妻を迸りながら轟音と共に発光する。


「「きゃっ」」

メアリーとメリアは、悲鳴をあげながら両手で自身の耳を塞いだ。



メアリー達は、呆然と上空から落下する隆司を見る。

「これが彗星君の…ううん、魔王修羅様の力なの…?」

メアリーは、落下する隆司を見ながら胸元で左手で右手を握って呟く。


「それは違うよ、メアリーちゃん。あの力は、彗星君のほんの一部に過ぎないよ」


「え!?おばあちゃん。だって、こんなにも凄いんだよ!?」

ユーリアの話を聞いたメリアは、驚いた声で尋ねる。


「メアリーちゃん、メリアちゃん、魔力感知で彗星君の魔力を感じてみたらわかるよ」


「「あっ!?」」


「気付いたみたいだね」


「嘘…。あれだけの強力な魔法を使っても、彗星君は息を切らすどころか、纏っている魔力が全く衰えていないなんて…」


「信じられないよ!だって、彗星君は僕やメアリーと歳は変わらないんだよ!」


「まぁ、驚くのも無理ないね。私は長生きして色んな人達と出会っているけど、彗星君の強さは信じられないほどに異常だね」

雷龍が消えている今も、ユーリア達は見ていた。



「うっ…」

ロープで縛られている悠太は、目を覚ました。


(糞、縛られているか。だが、あいつら、俺がもう戦えないと思って油断しているみたいだな。縛られているが、今なら()れる)

勝利を確信した悠太は焦る気持ちを抑えながら、ユーリア達に気付かれない様に微弱な魔力で周りに散った金属を動かしてかき集める。


そして、準備が整った悠太は一気に魔力を解放した。

「銀狼!」

悠太は雄叫びあげる様な大声を出しながら、再び巨大な銀狼へと変貌してユーリア達に飛び掛かる。


「しまった…」

当分、目を覚まさないと思っていたユーリア達は、膨大な悠太の魔力を感知して振り向いたが既に遅く、巨大な銀狼に変貌した悠太の右前足が目の前まで迫っていた。



(このタイミングなら避けることは無理だろ)

「死ねぇ!」

銀狼(ゆうた)は、醜悪な笑みを浮かべる。


しかし、銀狼(ゆうた)の頭上に影が差した。


「ん?ぐぉ」

影が気になった銀狼(ゆうた)は、頭を上げようとした瞬間、頭に踵落としを入れられて地面に叩きつけられた。


銀狼(ゆうた)の右前足は、ユーリア達に届かなかった。


銀狼(ゆうた)の頭に踵落とし入れたのは大成だった。


倒れている銀狼(ゆうた)の頭の上に着地した大成は、屈んで右手を銀狼(ゆうた)に触れる。


「魔力発勁」

大成は、銀狼(ゆうた)に膨大な魔力を流す。


「がっは…」

銀狼(ゆうた)の巨大な体に無数のヒビが入り、その隙間から大成の魔力が外へと逃げるように放出する。


そして、銀狼(ゆうた)の体は大成の魔力に耐えきれず、ヒビが拡大していき破裂した。


大成の足元には、人の姿に戻った血塗れの悠太が倒れていた。

投稿が遅くなったり、長文になり、大変申し訳ありません。


もし宜しければ、次回も御覧下さい。

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