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天狼と姉妹の両親

とうと獣隆司達【四天狼牙】がニーベル国を襲う。


ニーベル国は騎士団だけでなく、冒険者や賞金稼ぎ達も協力し、【四天狼牙】を迎え撃つ。


しかし、満、悠太、武志の3人の圧倒的強さの前に成す術もなく倒されていく。


そんな中、大成のクラスメイトの双子の姉妹メアリーとメリアの両親が【四天狼牙】の前に立ちはだかる。

【ニーベル国・南側】


ラルドムは武志の前に現れ、ラルドムに気付いたニーベル騎士団の隊長メニルはラルドムの傍に駆け寄る。


「ラルドム様!」


「メニル、遅れてすまない。武志の相手は俺に任せて貰えないだろうか?」


「ですが、ラルドム様。こういってはなんですが、あなた様は呪詛に犯されて…」


「それなら、大丈夫だ。ハッ!」

ラルドムは、膨大な魔力を解き放つ。


「この通り、完治した」


「「おお!」」

ラルドムの復活に、騎士団達は歓喜する。



「ハハハ…。呪いが消えているのは予想外だったが、これで少しはまともな戦いができる。ちょうど、雑魚ばかり相手して飽きていたところだからな」


「戦う前に1つ聞くが。何故、この国を襲う?ここには、リリー様は居ないぞ」


「そんなことは、始めから知っているさ。俺達が此処に来た目的は、リリーが目当てじゃない。この国を貰うためさ。それより、答えたんだから、さっさと始めようぜ。あんたも剣を使うんだろ?元【セブンズ・ビースト】の【流水の騎士】様よ」


「そうか。だが、お前達なんかに、この国を渡さない!アクア・アーマー」

魔法を唱えたラルドムは、自身を包み込む様に渦潮が発生した。


そして、渦潮がおさまると水の鎧を纏った姿に変貌した。



「格好いい鎧だな。面白くなってきた。この俺【狼牙(ろうが)】と【流水の騎士】どっちが強いかハッキリさせようぜ」

武志は、ラルドムに向かって走る。


「良いだろう。なぜ、俺がお前の前に現れたかを教えてやる。アクア・ソード」

ラルドムは、魔法を唱えて水を圧縮した剣を召喚して握り、迫ってくる武志を迎え撃つ。


「「ハッ」」

ラルドムと武志の剣と太刀がぶつかり合い、ラルドムの水の剣は簡単に切断された。


「何だ?全く、手応えないな!死ねぇ」

獰猛な笑みを浮かべる武志。


しかし、切断された水の刀身が一瞬に元通りになり、お互いの剣と太刀が両者に襲い掛かる。


ラルドムは予め予想した結果となったので、武志の太刀を避けることに成功した。



一方、武志は勝利を確信していたので予想外な出来事に驚愕して反応が遅れる。

「なっ!?くっ…」

武志は頭を傾けてラルドムの水の剣を避けたが、剣先が頬を掠め血が飛び散る。


「チッ、そういうことかよ!」

相性が悪いとわかった武志は、舌打ちをする。


「わかったなら、早々にこのニーベルから出ていけ。アクア・ショット」

ラルドムは、自身の周囲に複数の水の塊を召喚して放つ。


「嫌だね、確かに俺の能力【切り裂きジャック】の効果は薄れたが、死んだ訳じゃない。さっきの攻撃を避けたところを見ると、攻撃が決まればお前は死ぬんだろ?」

尋ねながら武志は横に走り、水弾を避けていく。


ラルドムは、攻撃をやめず武志を狙い続ける。


避けられた水弾は、武志の背後にある土壁に当たり土壁を削ったが、土壁は自動的にすぐに修復し元通りになっていく。


「くっ」

武志が動き回り、その近くに仲間の騎士団や冒険者、賞金稼ぎがいたので、仲間に攻撃が当たりそうになったので、ラルドムは攻撃をやめざる得なかった。


その隙に武志は、ラルドムに接近しようとする。


「ハッ!」

ラルドムは、誰が見ても武志に届かない距離から突きを放つと、ラルドムの水の剣が一瞬で伸び、武志に迫る。


「くっ」

胸騒ぎした武志は、足を止めて体を傾けたことにより、串刺しは免れたが肩を掠めた。


「ハッ、ハッ、ハッ」

ラルドムは水の剣を一瞬で元の長さに戻したり、伸ばしたりして連続で突きを放ち、攻撃の手を緩めない。


「糞、うざいんだよ!」

前に進めず自分の間合いに入れずにいる武志は、太刀で何度も水の剣を切断するが、水の剣はすぐに再生する。




【メリーゼVS満】


風を纏っている満は、戦場を駆け回りながら賞金稼ぎ達を風の鉤爪で切り裂いていた。


そして、満は急停止して地面を滑りながら止まり砂埃が盛大に舞う。


「どいつもこいつも遅すぎだろ」

満が振り向くとワンテンポ遅れて満から切り裂かれた賞金稼ぎ達は血飛沫を撒き散らしながら倒れた。


そんな中、ただ1人、生き残った女性の冒険者は、あまりにもの恐怖で涙を溢しながら腰を抜かして地面にへたり込んでいた。


「あ、あ、あ…」

女性の冒険者は、腰が抜けている状態で必死に手だけでを動かして逃げようとする。


「ん?1人、仕留め損なっていたか」

「来ないで…」

満は、興味がない表情でゆっくりと女性の冒険者に歩み寄り、とどめを刺そうと剣を握っている右手を挙げて振り下ろす。


「きゃ~」

「……。」

満が右手を振り下ろした場所に、女性の冒険者の姿がなかった。


振り下ろした状態のまま左側に振り向く満。


そこには、女性の冒険者の後ろ襟首を掴だメリーゼの姿があった。


「え?あ、あなた様は、もしや、元【セブンズ・ビースト】様では?」

女性の冒険者は、顔を上げてメリーゼを見つめる。


「ええ、そうだけど。随分と前の話よ」


「あ、あの、助けて頂き、あ、ありがとうございます。私はあなた様に憧れて冒険者になりました」


「嬉しいけど、あなたは早く此処から逃げなさい。起き上がれる?」


「は、はい。本当にありがとうございました」

返事をした女性の冒険者は、お辞儀をして直ぐ様に走って離れた。


「へぇ~、あんたも元【セブンズ・ビースト】だったのか。確か、2つの名は俺と同じ疾風が付いていたよな」


「ええ、そうよ。【疾風の狼】さん。エア・アーマー」

メリーゼは、笑顔を浮かべながら風の鎧を纏い腰に掛けてある剣を抜刀する。


満のスピードに対抗できるのは自分だけと判断したメリーゼは自ら満の前に立ちはだかったのだ。


「ククク…。どっちが速いか、面白くなってきたぜ」

満は、腰を屈めてクラウチング・スタートする構えをとる。


メリーゼと満はお互いに睨み合い、風が吹いた瞬間、メリーゼは物凄いスピードで横方向に走り、満はメリーゼを追う様に斜め前に走って並走する。


「エア・カッター」

「遅いぜ」

メリーゼは走りながら剣を6回振り6本の風の刃を放つが、満は緩急をつけながら動き軽々と避けてメリーゼに接近する。


「エア・クロス」

接近した満は、両手の鉤爪をクロスする様に振り下ろす。


「エア・スラッシュ」

メリーゼは、剣に風を纏わせて横に凪ぎはらった。


鉤爪と剣がぶつかり合って突風が巻き上がり、メリーゼは力負けをして弾かれた。


「軽いな!」

満は、メリーゼに張り付く様に距離を縮めて鉤爪で猛攻を仕掛ける。


「くっ」

メリーゼは、剣を使って猛攻を凌ぐのがやっとだった。


「終わりだ!疾風雷鳴波」

満は右手の鉤爪に風と稲妻を纏わせて勢い良く振り下ろし、突風が吹き荒れながら稲妻が迸る。


突風と稲妻がメリーゼを襲う。


しかし…。


「ミラージュ」

「なっ!?」

満は目の前で、メリーゼが蜃気楼の揺れて突風と稲妻の攻撃がすり抜け、メリーゼの姿が消えたので驚愕した。


その隙にメリーゼは満の背後に回り、無防備になっている満の背中に斬りかかる。


「何だと!?ぐっ」

気付いた満は、その場からすぐに離れようとしたが完全には避けられず背中に傷を負った。


「決まったと思ったのだけど浅いわね。流石、【疾風の狼】さん」


「糞っ」


「今度は、こちらから行くわよ」

分身したメリーゼは、縦一列になって満に襲い掛かる。


「舐めるな」

満は、始めに襲い掛かって来たメリーゼを鉤爪で切り裂いたが、再びメリーゼが蜃気楼の様に揺れて消えたかと思ったら蜃気楼のすぐ後ろにいたメリーゼが剣を振り下ろしてきたので、バックステップで躱した。


「今ので思い出したぜ。お前は【疾風のミスト】だったな」


「ええ、そうよ。私のことを知っていて嬉しいわ。そう、私の2つの名は【疾風のミスト】風と水を操ることに長けているわ。ミラージュ」

メリーゼは右手で剣を握り、刀身を左掌の上に置いて水と風の複合魔法、ミラージュを唱えるとメリーゼの周囲がボヤけて2人に分身した。


「蜃気楼とは厄介だな。俺も少しは本気を出すか。魔力の消費が激しいから使いたくなかったが」

満は纏っていた風を解き、今度は稲妻を纏った。


「雷歩」

満は、今まで比較ならないほどの速さで動き、満が通った軌道に稲妻が迸る。


「ミスト」

満が雷歩を使用すると同時に、メリーゼは水と風の複合魔法ミストを唱え、霧を発生させて辺りを霧で覆った。


「糞、何処に隠れやがった。ウィンド」

深い霧によってメリーゼを見失った満は、風を巻き起こして霧を晴らそうとしたが、自分の周りの霧は晴れたがすぐに再び霧に覆われた。


「ちっ、ただの霧じゃない様だな。精密にコントロールされているな」


「エア・カッター」

メリーゼの声が聞こえたと共に霧の中から風の刃4本が満を襲う。


「こんな攻撃、当たるわけないだろ」

満は一瞬で移動して風の刃を避け、風の刃が飛んできた場所に向かって移動する。


「見え見えだぜ」

前方に影が見えたので、満は風の鉤爪で切り裂いたが、影の正体は木だった。


「しまった」

「エア・ショット」

満が嵌められたと気付いた時には、複数の圧縮された空気の弾丸が襲い掛かってきていた。



「ぐぁ」

圧縮空気弾が満の左肩と右の横腹に被弾した。


満は、足を止めず圧縮空気弾が飛んできた場所に向かったが何も見当たらなかった。


「持久戦になりそうだし、このままだと、すぐに魔力枯渇になるな。仕方ないか」

満は体に纏っていた稲妻を解除して、再び風を纏った。


上空から風の刃の雨が降り注ぐ。


満は、木々の間を通り抜けながら風の刃を回避しながら考える。

(冷静になれ、俺。何かあるはずだ、あのアマを見つけ出す方法が…)


「あ、そうだ魔力感知があった」

つい、声に出てしまった満は、早速、魔力感知する。


「はぁ!?これは、どうなっていやがる?」

満の周囲には、微弱な魔力がチラホラ散らばっていた。


しかし、魔力が近くに感じるが見当たらなかった。


「エア・スピア」

風の槍が飛んできたので、満はバックステップして後ろに生えている木の枝に着地して回避する。


「ん?これは、魔石か。なぜ、こんなところに…。ああ、なるほど。魔石をばら蒔きして居場所をカモフラージュしていたのか」

木の枝の窪みに魔石を発見した満は、魔石をつまみ上げて握り潰した。


「仕方ない、しらみ潰しに魔石を破壊していくのが得策みたいだな」

満は、攻撃を避けながら魔石を破壊することに専念した。



【南側・土壁の上】


「あの馬鹿共」

土壁の上から武志と満を戦いを見ていた隆司は、ため息を吐く。


「私が口を挟むのもなんですが、助けに向かわれた方が宜しいのでは?」

騎士団の1人が隆司に尋ねた。


「そうだな。2人は怒るだろうが、時間を掛けると後々と面倒になりそうだな」


「お前達は、引き続き此処で監視していろ。もし、何かあった場合や他に気付いたらすぐに俺に報告しろ」


「「ハッ!」」

騎士団達は一斉に敬礼をし、隆司は斜面90度の土壁を走りながら下り、まずは満の所に向かった。




【メリーゼ、満】


メリーゼは、気配を消して息を潜まして遠くから魔力感知とミストを利用して満の場所を特定していた。


「予想よりも早く、気付かれたみたいわね。次々に魔石が壊されているわ。早く決着をつけないと。えっ!?」

攻撃を再開しようとしたメリーゼだったが、満とは別の誰かが迷わずに一直線にこっちに向かってくる反応に気付いた。


「ミラージュ」

メリーゼは、接近してくる隆司が来る前にミラージュで分身を作り出して方向を変えて逃げる。


隆司が満の背後を通り抜け様とした時、満が隆司に気付いた。

「隆司!?どうして、此処にいるんだ?」

満は、驚愕しながら隆司の後を追う。


「決まっているだろ」


「もう少し待ってくれ!俺1人でも倒せる」


「そうだろうな」


「なら…」


「駄目だ、時間が掛かり過ぎだ。面倒になる前に終わらすのが優先だ」

隆司は満に振り返り、殺気を込めながら満を睨みつけた。


「~っ!……わかった…」

隆司の殺気に当てられた満は、背筋がゾッとして大人しく従うことにした。


「相手はこの先にいる。満は、先に…」


「雷歩」

隆司の言葉の途中で、満は稲妻を纏い雷歩を使って先頭を走っていた隆司を抜き去り、満が通った軌道に稲妻が迸り、方向を変えて逃げている2人のメリーゼの背中を発見した。



「いたぞ、隆司。だけど、相手は分身していて、左右に1人ずついる。どっちが本物かわからない」


「右側だ」

隆司は、迷うことなく即答で答えた。


「なっ、エア・カッター」

(なぜ、わかるの!?)

メリーゼは、驚愕しながら風の刃を放って牽制する。


満は、風の刃を掻い潜ってメリーゼの懐に潜り、風の鉤爪で攻撃に転じる。


「くっ」

メリーゼは、下がりながら剣で凌ぐのがやっとだった。


「俺を忘れてもらったら困る」

2人に追いついた隆司は、メリーゼの背後に回り込んで右足のジャンプ蹴りで背中を蹴り飛ばそうとしたが、メリーゼは咄嗟に振り返り左肩でガードしたが吹き飛ばされる。


「きゃ」

吹き飛ばされたメリーゼは地面を転がり、魔力コントロールで霧を操っていたが維持ができなくなり発生させていた霧が晴れた。



「おっ、霧が晴れた。ん?武志が近くに居たんだな」

満は、辺りを見渡すと近くに武志とラルドムが戦っていた。


「メリーゼ!アクア・スネーク」

ラルドムは、魔法を唱えて水の剣を蛇に変えて武志を牽制しながら妻のメリーゼに駆けつける。



「大丈夫か?メリーゼ」

駆け寄ったラルドムは、メリーゼの上半身を抱き抱えた。


「ありがとう、あなた。私は大丈夫よ」

メリーゼは感謝して立ち上がる。


「気をつけて、あなた。特に【四天狼牙】のリーダーである【天狼】は異質だわ。ミストやミラージュしても的確に私の位置を見破っているの」


「おそらく、コーリア様に匹敵する感知能力を有しているかもな。【天狼】は俺が相手をする」


「わかったわ、あなた。気をつけて」


「ああ」

ラルドムは水の剣を構える。



「向こうはやる気だな。武志、満、2人に悪いが俺1人であの2人を相手する。あの2人に格の違いを教えてやる必要がある」


「仕方ないな」

「わかった」

満と武志は、ため息をしながら了承してその場から離れた。



「俺達も舐められたものだな」

ラルドムは、隆司を睨みつける。


「そうね」

メリーゼが言葉を発した瞬間、ラルドムは突きを放つと共に水の剣の剣先が一瞬で伸びて隆司に迫った。


隆司は、頭を傾むけて避けて歩きだす。


「ハッ、ハッ、ハッ!」

ラルドムは水の剣を元の長さに戻したり、一瞬で伸ばしたりして突きを連打する。


隆司は歩みを止めずに頭を傾むけたり、体を横に反らしたりして避けていく。


「これで、どうだ!」

ラルドムは水の剣を伸ばして突きを放った状態で剣を横に振り凪ぎはらった。


隆司は、上半身を反り剣を避ける。


「ミラージュ、ヤッ!」

メリーゼは、ミラージュで分身してラルドムの攻撃を回避している隆司に剣で斬りかかるが、隆司は剣を抜いて余裕の態度で防いだ。


「惜しかったな」

「まだまだだ」

「そうよ!」

ラルドムとメリーゼは、攻撃の手を緩めずに更に厳しく攻めるが、隆司に届かない。


「そろそろ反撃するとするか」

メリーゼの剣を弾き、右足でメリーゼの横腹を蹴り飛ばし、ラルドムに向かって走る。


「どうなっているんだ?アクア・ツイン・スネーク」

ラルドムの水の剣の刀身が2頭の蛇の形に変わり、隆司を襲う。


隆司は、ジグザグに走りながら2頭の蛇の攻撃を躱し、蛇の1匹が巻つこうとしたので隆司はジャンプして躱した。


「はぁぁ!」

ジャンプした隆司は、降下しながらラルドムに斬りかかる。


「くっ」

ラルドムはバックステップして攻撃を躱したが、隆司が追ってきていた。


「エア・ダッシュ」

起き上がったメリーゼは風を足に纏い、ラルドムと隆司より速く移動して2人を追いかける。


そして、追いついたメリーゼは、隆司の背後から圧縮した空気の弾丸を放つ。

「エア・ショット」


隆司は、後ろを振り返らずに迫ってきた圧縮空気弾を避けた。


「嘘!?」

「何だと!?」

メリーゼとラルドムは驚愕した。




【ニーベル国・西側】


大成達は料理を食べていた。


「~っ!2人共、急いで地面に附せるか、何かにしがみつけ!」

突然、大成は箸を止めて警告した。


「急にどうしたの?彗星君。きゃっ、じ、地震!?」

メアリーが頭を傾げた時、悠太がアース・ウォールによって地響きと共に地震が発生し、倒れながら地面に附せる。


「メリア大丈夫?」

地震がおさまり、起き上がったメアリー。


「うん、僕は大丈夫だよメアリー。だけど、一体、何が起きているんだい?それに、君は良くわかったね」

メリアは、返事をしながら起き上がり尋ねる。


「遠く離れた商店街の方から、膨大な魔力反応があったからね。それより、2人はここで待っていて。僕は様子を見てくるから」


「「えっ!?」」


「じゃあ…」


「待って!今、君は商店街からって言ったよね?」

立ち去ろうとした大成の腕を掴んで止めるメリア。


「そうだけど?」


「僕達も行く」


「え?」

大成はメアリーに視線を向ける。


「お願いします、彗星君。ご一緒に連れて行ってくれませんか?」


「はぁ、わかったよ。じゃあ、行こうか」


「はい!」

「うん!」

大成達は、商店街へと戻ることにした。

次回、【四天狼牙】との決着です。


もし宜しければ、次回作もご覧下さい。

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