表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人類全てが殺し合う  作者: 熊谷次郎
47/60

第七章 *節

   *




 (六月中旬、各地の駅の周辺で実施された青いワゴン車の街頭演説)


 


 私達は奪われてきました。


 今までずっと奪われてきました。


 お金も、平和も、心も、私達自身も、全てが全て剥奪されてきました。


 それもこれも、強い振りをするのが得意な人間達に。


 他人を利用するだけ利用して、自分では責任も背負えない人間達に。


 私達は奪われたままでいいのでしょうか?


 私達は永遠に奪われ続けるままの人生を送っていいのでしょうか?


 この世には支配する側の人間と、支配される側の人間がいるなどと主張する人間がいます。


 本当にそうなのでしょうか?


 私はこう思います。


 人には、支配されているように見えて、実際は一人になってもそれはそれで生きていける、きちんと自活をすることができる植物的な人間と、自分が相手を支配しているように心の中では思い込んではいるけど、実際には他人の得る利益を分けてもらうことでしか生きていけない動物的な人間の二種類がいるのではないでしょうか


 彼らはわかっていないのです。


 自分達がいくら私達の上に立っているような気になっていても、そうでありません。私達がいなければ、自分達が上にものし上がれないという事実に。


 社長という役職には社員がいなければなることはできません。それよりも先に顧客を行けなければ経営そのものが成り立たちません。


 政治家は、私達が一票を入れなければなることはできません。さらに国民が税金を納めなければいる理由すらないのです。


 彼らは私達に一体何をしてくれたというのでしょうか?


 自分達の無計画な予算のために大赤字を被り、その挙げ句に今まで頑張ってきた社員達へのリストラ告知。


 世の中が不況で大幅の財政赤字を抱えているにも拘らず、使いもしない無駄な公共事業への膨大な額の投資。その裏で袖を通す政治献金。自らの保身と、私腹を肥やすための血税の無駄遣い。


 こんな行為が許されていいのでしょうか?


 …そんな筈がありません!!


 植物達が死に絶えてしまえば、動物はその生命を全うできないように、彼らもまた、私達の存在がなくなってしまえば、死にゆく運命にあるのです。


 …今こそ弱者達が力を合わせて、奪う側の人間を叩きのめす時期がやってきたのです!! 昔からいうでしょう。


 『出る杭は打たれるのです』という言葉を。私達はその『出る杭』を打つ側となった一握りの人間達を駆逐するのです!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ