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精王姫 Ⅰ  作者: 愛桜
覚醒―…そして始まる
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第8話

何事!?


と思った時にはもう遅くて―…


周りを見渡したオレは愕然とした


空を飛んでいるはずのカラスが一時停止したみたいに動いていない

羽ばたいていないといけない翼はピクリとも動いておらず、完璧に止まっていた

俺はグラウンドに目をやる

放課後の部活に勤しんでいるであろう生徒も今は動いていない

ボールを蹴ろうとしてそこで止まっていたり、ハードルを超えようとしてそこで一時停止したみたいに動かなくなっている生徒がほとんど…いや、皆動いていない瞬きすらしていない


何が…どうなって…!


俺は時計に目をやった

完璧に…時間が止まっていた


時間が…止まってる…?

そんな事が…なんで起こってるんだ?


はっ!

ユズナは!?


俺ははっとしてユズナを見やる


ユズナの綺麗な顔が険しくなっていくのを見てユズナは動けていると瞬時に理解した


今動けているのは…俺とユズナだけ?


ユズナはまだ分かる、だがどうして俺まで動けてるんだ?

ユズナが言ってたように精霊使いとしての素質が濃いから?

でも、そんな理由で―…


「来る」


ユズナは眉間に皺を寄せながら低く呟いた


え?来るって…何が


ユズナに聞こうと思って開きかけた口は、1人の女の子の声によって閉じる事になった


「あははっ、精霊の匂いがすると思って来てみたら大正解っ!久しぶりの狩りだなぁ」


誰だ!?てか、いつの間に!?


その女の子は俺とユズナの前に音もなく現れた


ピンクのフリフリがついた可愛らしいフードを目の下まで被っていて顔は見れない

だがフードから除くフワフワの栗色の髪の毛とスカートを履いている事、そしてさっきの声が高い可愛らしい声をしていた事から女の子だと分かるには充分な条件が揃っていた


この子もこの中で動けることからして人間では無さそうだ

そして音もなく急にこの高い屋上まで来れたのも人間だったら出来ない

屋上のドアは一つだけ、俺とユズナの後ろにあるドアだけだから、そこを通らなければ屋上へは行けないのに女の子はそこを通っていない


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