第7話
そのユズナの目線に俺はドキッとした
何故か俺の事を言われてるみたいで…そんなはずは無いと思うけど
「あ…あのさ!精霊使いって誰でもなれるの?」
その目線から逃れる為に話を作った
その目にこれ以上見つめられたらなんか吸い込まれそうな感覚がした
「誰でもなれるわけじゃない、ちゃんと素質を持ってないと無理…血筋とかもあるかも」
「へー…!」
血筋もある…か
なら俺は無いな、お父さんもお母さんも精霊使いではないし、もちろんじいちゃんばあちゃんも
でもユズナの話だと血筋じゃなくてもなる人はなれるみたいな感じか?
「秋斗は素質が濃い」
「えっ?」
「精霊使いの素質が濃い、多分平均より濃いと思う」
そうなのっ!?
でもユズナが言うならそうなんだろう
驚きを隠せずにいる俺に
「他にも…死神や、私達を殺す専門の殺し屋がいる」
「え!?そんなのもいるの!?」
「うん、私達精霊、そして精霊使い、死神、殺し屋は人より随分と長生きする」
ユズナはそう言うと一息吐いて
「殺し屋は人間だけど、訓練や鍛錬が常軌を逸しているし、動きが人並み外れてるから、人より長生きする…体つきが違う」
「な…なるほど」
俺の脳裏にムキムキなマッチョが出現する
考えただけでも恐ろしい
「精霊使い同士ぶつかる事も多い、私達に戦いは付き物、でもパートナーがいるなら心強い」
うん、そういうものなんだろうなー
隣に仲間がいるだけで勇気がでたりする
「私は―ずっと…ずっと―…」
ユズナが俺の手の上に自分の手を重ねて俺を見つめ、そして続きの言葉を言おうとして…
バシィィッ
という聞いたこともない、空気が切り裂かれたような音にかき消された