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君との日々  作者: Toki.
43/57

#43 修学旅行前

あれから何日が経ったが、3人で登校することが多くなった。


俺と空は…格好いい男子の部類に入るのだろう。


傍から見れば、雫が両手に花だ。


そういえば、早々と空のファンクラブ? というものが出来ているらしい。


俺と違って、人当たりもいいし、顔もいい。頭もよくて、スポーツ万能。


どちらかというと、俺よりも空の方が主人公に向いている設定なのではないのだろうか?



登校中、後ろのほうから声がかかった。



「お、おはよう」



由梨だ。


あの話をして以来…というか、由梨がここに来てからは、昔みたいには接することは出来なくなったが、案外普通…ぎこちなさは残っているけど。



「由梨…おはよう」



しかし、やっぱり少し抵抗があるのは仕方が無い。


あんなことがあったのだから。



それはそうと、俺達がこんなにも気まずく挨拶をしているというのに、俺の横に居る空はというと、雫に一方的に話しかけている。


雫の返答は、「うん」「そう」など、10文字にも満たないほどの短さ。


それでも話しかけれるという空の根性を俺は褒め称えよう。


…けど、俺の心のどこかでやはり、嫉妬? というものがある。



「雫ちゃんはさぁ、今度の修学旅行のイベント何にしたの?」


「カヌー」



しかも、いつの間にか空が雫の事を『池上さん』から『雫ちゃん』に変わっているし。


なんてこったい。


ちなみに、俺達は明日に修学旅行を迎えている。


イベントというのは、その修学旅行の中で普段味わえない事をするのだ。


選択肢は確か…カヌーとマウンテンバイクとか。


他にも多数あるのだが、俺はどうしても雫と一緒にしたかったから、メールで『カヌーにしよう!』と送ったのだ。


特に決まっていなかったらしく、『OK』の返事返ってきた。


あの時、家の中で喜んでたら、空に「大地…どうかしたの?」と心配されたっけ。




修学旅行には自由時間というものがある。


明と朋子の計らいで、その自由時間に雫と一緒に行動できるのだ。


修学旅行っていい!!



妄想に浸っていると、いつの間にか俺の体は学校についていた。


3組の教室の前では、雫とバイバイしなくてはならない。


一緒に帰るわけにも行かず、ここ最近はずっと2人きりという状況が無いのだ。


なんとも悲しい状況。


メールをしていることが、俺のこの寂しさを紛らわしている。


電話をかけてもいいのだが、俺は空と違って話すのが得意ではない。


だから、雫と電話しても10分ともたないのだ。


『雫の声が聞きたくて電話した』なんて、恥ずかしくて死んでも言えねぇ。


そんな事をいった日には、雫に絶交されたり…して。


いや!!


そんなことを考えただけで、胸が痛くなる。


熱くなる…。




学校では、ずっと雫の事ばかり考えていた。


隣にいる明と話しているときだけ、俺に笑顔があっただろう。










空と一緒に家に帰っている途中、空が「買い物行かなくちゃ!」と言い出した。



「俺も行くよ」


「いい! 大地は先に帰ってて!」



そう言って、どこかへと行ってしまった。


俺は空の言葉に甘えて、家へと足を進めた。


そして、家の前に到着。


…。


と、到着したのはいいのだが、家の鍵を空に預けっぱなしだった。



「空に電話しようかな」



携帯を手に持って、空に電話…。




いや、せっかく買い物に行ってもらったんだし、気分悪くさせることを言う必要は無いか。


少し考えた後、俺は散歩に行くことに決めた。


向かう先は、あの川原。


10分もたっただろうか? もうあの川原についていた。



「ここで…」



ここで、雫を助けたんだ。


あの時の俺は、荒れていたよな。


そう考えていると、何故か笑いがこみ上げてきた。



「ククク…」


「…何笑っているの?」



その声の持ち主は雫だった。



「雫! どうして…ここに?」



そこには、制服、三つ編みモードの雫がいた。



「え? そ、そんなことどうでもいいじゃない。大地は何故ここに?」


「俺? 俺は…家の鍵が無くて」



そういうと、雫はボソッと「私と一緒か。」とつぶやいた。


俺に聞こえないように言ったのかもしれないが、ちゃんと聞こえましたよ、雫ちゃん。



「へぇ、雫も家の鍵がないんだ?」


クククと笑いながら言ってやった。



「ば、馬鹿! 大地と一緒にしないでよ! わ…私は、そう! 散歩に来ただけよ! 勘違いしないで」


「まぁ、鍵ぐらい誰だって忘れるさ」


「私の話聞いてないでしょ!」


「親はいつ帰ってくるんだ?」



雫は観念したのか、ひとつため息をついてこう答えた。



「今日は…夜遅いの。1時ぐらいかな」


「え? 普通に遅いじゃん! それまでどうする気だったんだよ」


「さ…散歩?」



馬鹿かこいつは。



「電話してみた?」



俺が聞くと、大きく頷いた。



「それで?」


「遠いところ行っているから、私たちが帰ってくるまでお友達の家にでも居させてもらって。って…。朋子は今日、予定があって無理とか言っていたから、どうしようかなって…」



…当てが無いってことね。










「…じゃあ、俺の家にくるか?」










…少しいやらしい言い方になったかもしれない。



















さて、題名どおり修学旅行前でしたw

修学旅行前は、皆さんはどうお過ごしでしたでしょうか?

私は極最近というのに、全く『修学旅行』のことを思い出せないですw


次回は、修学旅行前夜の○○です。




自分の文章能力が本当に足りない…。

バンバン訂正とか、こうしたほうがいいと言うアドバイスをくださると本当に嬉しいです。


評価で言いにくい人は、

net_touki_net@yahoo.co.jp にメールを送ってくださるか、


http://plaza.rakuten.co.jp/mlq84s/mailboxform/

で、匿名でのメッセージもできます。

宜しくお願いします。






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