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君との日々  作者: Toki.
34/57

#34 お祭りの出来事2


瑞樹との話も終え、俺は再び浴衣姿三つ編みモードの雫を見た。


いまだに射的で苦戦している。


そんなに欲しいものがあるのか?


話しかけたい。


こうやって偶然だが、雫に会うと運命だと思ってしまう。


それに、夏休みが始まってから、一度も声を聞いてないし、顔も見ていなかった。


近寄りたいと思う俺の気持ちは間違っているのだろうか。


友達と一緒に居るみたいだし、話しかけるのは雫のためにも我慢しなければいけない。


俺は大きくため息を着いて、明と瑞樹に『行くぞ〜』と答えた。


この道は一本道だから、来た道を戻るか、雫たちの後ろを横切っていくかしかない。


出来れば、我慢するのが辛いから、横切りたくは無い。かといって、戻っていくのも忍びない。


俺は意を決して、横切る決断をしたのだ。


なのに…なのに…あの女は!!



「あれ、大地君じゃない! 久しぶり〜」



そう言って、ブンブンと手を振るのは朋子。


あの馬鹿!


心の中で思ったときにはすでに遅く、雫と他に一緒に来た友達であろう2人が『あの池山くんと仲がいいの!?』なんて朋子に問いただしている。


俺は我慢をして無視をしようとした。


雫のためと思って。


よし、行く…っておい!


俺の心でつっこみを入れた相手は、あの馬鹿男、安藤明であった。


あろうことに、あの4人集団に近寄っていったのだ。



「やっほぉ! 君たち、女の子だけで行動してるの? 女の子だけだと危ないから、僕たちと一緒に行動しない?」



…紳士ぶりやがって。


どうせ明は、俺が困るのを楽しんでいるのだ。


隣の瑞樹はと言うと、呆れた顔をしているし。


明の言葉に朋子と雫以外の二人が『どうする? 一緒に行動する?』などと話しているのが分かる。


肝心の雫はと言うと、いまだに射的と遊んでいるようだ。


女の子たちの会話が終わったと思ったら「いいですよぉ!」なんて言い出した。


…嬉しいけど、一緒にいると我慢するのが本当に辛い。


俺は仕方なく明の下へと寄っていって、女の子2人に挨拶をした。


挨拶が終わるとまず、俺の目は射的を頑張っている浴衣姿の雫へと行った。


なんか幼さが残っていて、可愛い…。


決して俺はロリ系じゃないが。


朋子は雫のほうを向いて、「雫も挨拶しなよぉ! 池山君たちがいるよぉ!」と叫ぶと、びっくりしたのか、雫は銃を一発暴発した。


その姿に、俺の我慢がとうとう切れて、雫の下へと寄っていった。



「欲しいものでもあるんですか?」



俺は周りの2人に怪しまれないように、他人行儀で雫に接した。


雫はとりあえず無視をする。


とりあえず、雫を見ていると、いつになっても弾が発射されない。


よくよく見てみると、横にある銃のバーが降りていない。



「バー下ろさないと」



俺がそういうと、慌てて雫はバーを下ろそうとした。


10秒ほどかけて下ろし終えると、再び構え始めた。


俺は何を狙っているのか気になり、視線の先を見てみるともう少しで落ちそうな赤色の缶があった。


どうやらその缶を落とすと、イルカの人形が手に入るらしい。


雫は一発打つと、その赤い缶とはかけ離れたところに弾が飛んでいった。


顔を覗いてみると、落ち込んでいる様子。


弾が無くなったようだ。


そして雫は俺を無視してまま、朋子の下へと戻っていった。


その様子を少し眺めた後、俺は射的のおばちゃんに300円を渡したのだった。



「おーい! 大地行くぞ!」



俺の後ろのほうで明の声がした。



「おう、今行く!」



俺はおばちゃんから手渡されたイルカの人形を手にとって、明の下へと軽く走っていった。


男子2人、女子5人と言うなんともハーレム状態の俺たちは、うまい具合に3:2:2で分かれたのである。



一番先頭には、明とさっきの女子2人。


その後ろには、さっきから話があっているのか分からないが、結構楽しそうに話す瑞樹と朋子。


その後ろには…残り物? の俺と雫。


雫の顔を見ると、少し落ち込んでいるようにも見えた。


さっきのイルカが相当欲しかったのか?


俺は前の5人が見ていないのを確認した後、さっきのイルカを雫の顔の前に出現させた。



「僕、イルカちゃんでしゅ。雫ちゃんは元気が無いでしゅね!」



イルカの人形をリズムよく動かし、俺は赤ちゃん言葉で腹話術らしきものをした。


すると、雫は可笑しかったのか、クククと笑い出した。



「わ、笑うなよ…」


「笑ってなんか無い。それより、それ何?」



俺はイルカの人形を雫の頭に乗せながら、ニヒヒと笑い「雫のために取ったぁ。あげる」と言った。


雫は「ば、馬鹿じゃないの?」と照れている様子。


俺って、雫の前だと性格が変わる気がするんだけど。



「まぁ受け取れって。俺がこれ持ってたら恥ずかしいだろ?」



雫は何かを考えたように下を向いた後、俺のほうをジロっと見てきた。



「…し、仕方ないわね。貰ってあげるわよ」



そう言って、雫は俺の手からイルカの人形を奪っていった。


雫はイルカの人形を見るとニヘッと笑みをこぼすと、じっと見ていた俺に気付き「何よ?」と言い、いつもの無表情の雫に戻ってしまった。







そんな姿の雫もまた可愛いと思ってしまう俺は、完全に雫にはまってしまった事を再び自覚するのであった。



















自分の文章能力が本当に足りない…。

バンバン訂正とか、こうしたほうがいいと言うアドバイスをくださると本当に嬉しいです。


評価等で言いにくい人は、

net_touki_net@yahoo.co.jp にメールを送ってくださるか、


http://plaza.rakuten.co.jp/mlq84s/mailboxform/

で、匿名でのメッセージもできます。

宜しくお願いします。






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