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君との日々  作者: Toki.
29/57

#29 勝負の行方はナポリタン

テスト終了後、土日をはさんで結果が出た。


俺たちの学校は、今の時代、遅れているであろうが、テストの点数の100位までが掲示されるようになっており、今回は俺の名前も掲示されていた。


今までサボっていたから、こんな所に名前を載せたことは一度も無かった。


…けど、今回の俺の名前はと言うと、



「だ、大地が…学年2位!? どんな裏技使ったんだよ! バグか? チートか? カンニングか? それともなんだ、ドラ江門の暗記パンを使ったのか!?」



そう、2位だったのである。


明の驚きようは異常だったが、先生たちにも、不正行為があったのではないかと疑われたほどだ。



「そこまで、驚くことじゃないだろう?」


「驚くに決まってるだろ!」



明は驚きを隠せずに、掲示板にへばりついていた。


そして、俺のひとつ上にある名前、つまり学年1位の名前はもちろんこの人。


石上雫。


点数は、俺が8教科779点で、雫が781点と言う、たった2点差で敗北を味わうことになった。


あの一問さえなければ!!


…俺は世界史のテストの時間に、とてつもなくお腹が減っていたのだろう。


『ナポレオン』と書かなくてはいけない場所に『ナポリタン』と書いたのだ。


とてつもなくダサすぎるぜ…。


そんな俺が落ち込んでいるときに携帯が鳴った。



「あ、雫からだ」



ぼそっと呟くと、掲示板に張り付いていた明の顔が、ニコォと明るくなり、俺の下へと歩み寄ってきた。


嫌な予感がする。


俺は直感で感じ、その場から走って逃げ去った。


校舎裏にいき、周りを見渡すと誰も居ない。どうやら、明を巻けたようだ。


そして、もう一度携帯を開き、メールを開いた。



『2位おめでとう。しかし結果は私の勝ちね。もう少し余裕で勝てると思ったのに』



嫌味ですか。


このメールはわざわざ嫌味を言うために送られてきたのですか。



『1位おめでとう。…勝負は負けた。約束どおり雫の言うこと何でも聞いてやる』



そう打ってメールを送り返すと、タイミングを見計らったかのように明に見つかってしまった。


そのまま教室へと連行されていき、『噂のあの人』の話で明とは盛り上がった。


いや、明だけ盛り上がった。にしておこう。


俺は、決して盛り上がってはいない。盛り下がってもいない。ごめん、意味が分からないな。


雫の願い事は何なんだろうか。


どうせくだらないことだろうと思う。


雫は少しS気があるから『土下座しなさい』とか『私の足の指をなめなさいとか』


…絶対無いよな。



もし俺が勝っていたら『笑って』とか『キスして』とか『一発ヤラセテ』とか『結婚しよう』とか色々決めていたのに!!!


なんで…ナポリタンって書いてしまったんだ。


あ、願い事がどんどんグレートアップしていることは気にしないで。


そして、かなり不本意だが、先生に放課後職員室へと呼ばれた。


今回は説教なんかじゃなく、お褒めの言葉をもらいに。


ダルそうに歩きながら、俺は職員室へと向かっていく。


お褒めの言葉なんか要らないのに…。



職員室の前までいき、ドアに手をのばそうとしたら、勝手にドアが開いてしまった。


このパターンは、前に一度あった気が…


同じ映像がもう一度繰り返されたかのように、雫は俺の前に立っていた。



「し、雫」



すると、以前同様『何?』みたいな目をしてくる。



「お褒めの言葉をもらいにきたのか?」



雫は少し黙って、コクっと頷いた。その姿が小動物みたいに可愛くて…。


って、ヤバイヤバイ。


学校と言うのに、まだ抱きしめそうになった。


俺は雫の横を通っていくと後ろで、前回俺の悪口を言った先生と雫がなにやら話し始めた。


この展開も、前と同じ。



俺の耳の神経がするどくなり、なにやら聞こえてきた。どうも先生がこの前の事を謝っているらしい。


『池上大地の事を何も知らないで、あんなことを言ってしまってすまない』と。


雫は、『なんで私に謝るのですか?』と不思議そうな顔をしていた。


先生は『前、怒っていたじゃないか! 彼氏のことを…その』


と言葉が詰まっている模様。


どうやら、先生は俺と雫が付き合っていると勘違いしているらしい。


俺はそれでもぜんぜんいいのだが…。



「な、何言っているんですか!? あんな馬鹿な池山君と付き合っているわけ無いじゃないですか!!」



…貴方はこの前、先生が俺の事を『あんな池山なんか』と言った事を怒ってくれた人ではないのですか?


俺は落ち込みながら、お褒めの言葉をさっさともらう為に、担任の前までとテクテク歩いていった。



「おめでとう。こういって気分を損ねてしまったら悪いが、お前が…その…頭がいいとは思っていなかった。今までとは違う全うな道を歩んでほしいと先生は思っている。きっと池山の前には、大きな道がたくさん広がっているはずだから」



先生、全うとは何でしょうか。


その質問を俺はあえて先生には問わなかった。


どうせ答えられないだろう。そう思ったから。
















はい。

言っておきます。

このテストのミスは、事実です!!

盗鬼がテストのとき、ナポレオンと書かなくてはいけない場所に

ナポリタンと書いて…職員室で話題になったそうです。

…(っд;`。)スンスン

この前は、メンデルをヘンデルって書いたしね。。。




自分の文章能力が本当に足りない…。

バンバン訂正とか、こうしたほうがいいと言うアドバイスをくださると本当に嬉しいです。


評価で言いにくい場合は

net_touki_net@yahoo.co.jp にメールを送ってくださるか、


http://plaza.rakuten.co.jp/mlq84s/mailboxform/

で、匿名でのメッセージもできます。

宜しくお願いします。





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