#27 告白、その後の
「目覚し時計君、今日もいい朝だね」
今日も一日始まった。
昨日と同じように、電車に乗るには十分の時間。
と言うか、ただ単に寝ていないのだ。
あんなことがあり、そんな簡単に寝れるほど、俺の心はタフではない。
むしろガラスのハートなのだ。
「…どうしよう、目覚まし時計君」
俺は、頭がおかしくなったのだろうか。
一人が寂しくなり、昨日の夜から目覚まし時計と会話をしている。
会話と言うより、一方的に話しているだけだが。
「雫に…どんな顔をすればいいだろう」
女に振られたのは二回目だ。
かといって、男に振られたことも無いぞ。むしろ告白なんてしたくない。俺はそっち系の趣味は無いから。
前の一回…由梨の場合は、顔を合わせなくて済んだから、こういう迷いには至らなかった。
まぁ…一方的にいなくなったんだけど。
しかし、今回は訳が違う。
昨日、俺が告白した相手と一緒に登校するのだ。
…振られた相手と。
雫はそれでもいいから、俺にどの電車に乗るか教えたのだろうけど。
俺は違う。
顔を合わせられない。
恥ずかしすぎて…。
色々考えていると、目覚まし時計君がいきなり喋りだした。
ジリリリリリリと。
この音は、家を出る時間の合図。
「それじゃあ行ってくるよ」
俺は目覚まし時計君をベッドの上へと放り投げて、家を飛び出した。
「よし、あれこれ考えてもなにも進まない。とりあえずは、いつもと一緒のようにすればいいんだ。…ポーカーフェイスだ! 俺!」
パンパンと顔を二度ほど叩いて、電車へと乗り込んだ。
周りの視線が少し痛いのは気にしない。
次の駅へと着くと、俺は雫の姿を探した。
ポーカーフェイス、ポーカーフェイス。
ぶつぶつ心の中で呟きながら、雫の姿を見つけようと、俺の目はあちこちに向いている。
『ドアが閉まります』
アナウンスが流れて、ドアは閉まってしまった。
…あれ。
雫が…いない。
昨日のあの言葉は、デマだったのか!?
そう思うと、悲しみが押し上げてきて、今にも眠気で倒れそうになった。
その瞬間、俺のふとももにブルルと何かが震える感触が。
…雫からメールだ。
『寝坊した。ごめん』
このパターンは会えないパターンか!?
…会えないのは嫌です。
『会えないのかよ!』
携帯にそう打ち込むと、俺の手は止まった。
なんか、厚かましいな。
『寝坊か、分かった』
…冷たすぎじゃないか? 俺って。
『駅で待ってるから』
いや、あいつのことだろう。俺が駅で待っていても、無視して進んでいくに違いない。
メールの文章を悩んでいると、いつの間にか学校の最寄り駅についてしまった。
結局、『おう。今日のテスト頑張ろうな』と打ち、メールを送った。
「会えないのか…」
そう呟き、学校へと足を向かわせた。
少し、頭の壊れた大地を紹介ですw
前回の話と題名が少し似ています。
お間違えの無いように(´д`;A
自分の文章能力が本当に足りない…。
バンバン訂正とか、こうしたほうがいいと言うアドバイスをくださると本当に嬉しいです。
評価で言いにくい場合は
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宜しくお願いします。