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君との日々  作者: Toki.
26/57

#26 告白、その後は

「だから、俺を嫌わないでくれ…」



雫を抱きしめ、涙を流しながら俺は呟く。


やはり、その腕をほどこうとはせず、ただ困惑しているようだった。



「わ、私…」



彼女は俺の腕の中で口を開いた。



「だ、だ、大地の事は嫌いじゃ…ないよ」


「本当か!?」



俺の腕は、雫の背中から肩へと移り、雫を少しだけ離した。



「で、でも…」



彼女は俺の顔を見ないように、下を向いたまま話を続ける。



「す、好きとか、そういうのは…ない」



俺の顔を見ない雫を俺はもう一度抱きしめた。


『好きではない』と言われたショックより、『嫌いじゃない』と言われた嬉しさのほうが大きかったから。


俺の心は、全くと言っていいほどに、その時傷はついていなかった。



「それでもいい…嫌っていないのなら、それでいい…」



本当に、それでいいんだ。


よかった。


嫌われてなくて。


大好きな雫に、嫌われなくて本当によかった。


涙もいつの間にか止まっており、俺は少しずつ雫を離した。


俺は雫の手をとって、再び雫の家へと歩く。


2分もしないうちに、雫の家が見えてきた。


その気まずい2分の間、俺たちは一言も喋れなかった。


…もうすぐで、今日はさようならしなくてはいけない。



「明日…今日と一緒の電車に乗るから」



雫はボソッと言うと、走って家へと行ってしまった。


俺の手から雫の温もりが消えると、電池がなくなったかのように、俺はその場に立ち尽くしてしまった。


『明日…今日と一緒の電車に乗るから』と言う言葉は、これからも傍に居てもいいという意味だろう。


そういう分かりにくい表現をするところが、雫らしくて愛しい。


そして、俺…


とうとう言ってしまった。


雫に…言ってしまった。


好きだと。


大好きだと。


…人というものは恐ろしい。


死んでもいえないと思ったその言葉を、あっさりと言ってしまうのだから。


愛する人を目の前にすると、頭より、心に従ってしまう。



「…帰るか」



俺は一人残された道で呟き、とりあえず家に向かうことにした。


その道のりで俺は、さっきあったことを思い出そうと、頭の中は必死に働きかけている。


しかし、その半分もの事が、緊張と興奮で忘れてしまっているようだ。



「俺…雫が好きなんだよな」



その感情は由梨以来。


少し、暑さを感じる7月の出来事だった。











家に着くと、ベッドに直行。


さっきまで、ここに雫が居たんだなと思うと、なんだか鼻が敏感になった。


雫の臭いは俺を癒す。


今日はなんだか疲れた。


雫の癒しの臭いのおかげか、慣れない勉強をした疲れか、俺はそのまま深い眠りについた。


その後、起きたのはAM5時。


もう一度寝たら起きられないのではと思い、俺は教科書を片手に取り勉強を始めた。


それは人生でそう何度もない事である。


俺が自主的に勉強するなんて、明が聞いたら笑うんだろうな。


そう思うと、心のどこかがくすぐったくなって、一人部屋で笑ってしまった。



「あはは…馬っ鹿みてぇ」



そう言って、俺はベッドに横になり天井を向いた。









神様…。


少しでも早く時間が過ぎますように。


雫と一秒でも長く一緒に居られますように。


雫が俺の事を愛してくれますように。








今になって、『好きではない』と言われたショックが心へとやってきた。



















自分の文章能力が本当に足りない…。

バンバン訂正とか、こうしたほうがいいと言うアドバイスをくださると本当に嬉しいです。


評価で言いにくい場合は

net_touki_net@yahoo.co.jp にメールを送ってくださるか、


http://plaza.rakuten.co.jp/mlq84s/mailboxform/

で、匿名でのメッセージもできます。

宜しくお願いします。





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