#24 テスト勉強3
雫が家に来て、すぐに勉強が始まった。
とにかく、明日の英語と、化学を教えてもらうことにした。
俺の驚異的な覚えの速さと、わかりやすい雫の教え方がマッチし、2時間後にはすべてが終わっていた。
「終わったぁ!」
俺はグッと背筋を伸ばし、ベッドへと倒れこんだ。
「大地って、本当は頭いいんだね…」
俺のノートを見ながら、雫は呟く。
雫から出された問題は、90%以上は正解だったのだ。
「まぁ、天才ってやつですかね」
ニシシと笑ってやると、呆れた顔をしていた。
「それじゃ、すること無くなったし、私帰るね」
そういって、かばんを持って帰ろうとする雫の腕を俺はつかんだ。
「…何?」
「その…もう少し、喋っていかない?」
「…別にいいけど」
雫はそう言って、かばんを置き、さっき座っていた場所へ場所へ戻り腰をおろした。
そして、少しの間沈黙が続く。
喋ろうといったものの、何を話そうか…。
一緒にいたいだけで、何も考えていなかった。
自分の計画性の無さに、半ば呆れている俺。
「そ、そういえばさ、今日図書館で雫、注目の的だったんだぜ?」
…何言っているんだよ、俺。
「そうだったの?」
雫は本当に何も気付かなかったらしい。
「これで、また告白の日々が続くんじゃないの?」
俺はニヤっと笑って、雫に言うと馬鹿にされた。
「大地って、そういうところ馬鹿だよね。違う姿をしていたんだから、告白も何も無いに決まってるじゃない。分かっても学年と性別ぐらいよ」
性別は、確実にバレているのですが。
「まぁ、これで、迂闊にその姿にはなれなくなったな」
「だね」
「もし、バレたらどうする?」
俺の質問に、彼女は少し悩んだ様子を見せて、こう答えた。
「そのときは、諦めるしかないわね。もう一度ストーカーが出てきたら、即警察に通報するわ。」
もし、雫に分からないようにしていたら、どうするんだ。
誰が守ってやれるんだ。
俺しか…いないだろう。
「雫…」
俺はベッドの上でうつ伏せになりながら、雫の名前を呼んだ。
「何よ」
「そのときは…俺が守ってやるよ」
うわっ、恥ずかしいこと言ってしまった。
「な、な、何をいきなり…言い出すのよ」
「いや、その…なんでもない」
気まずい沈黙が流れる。
「や、やっぱり私帰るね」
そう言って、再びかばんを持って立ち上がった。
嫌だ。
まだ、一緒に居たい。
帰らないで。
雫が愛しい。
勝手に俺の中から声が漏れた。
「お願い…帰らないで」
雫は俺の言葉で振り向き、立ち止まっていた。
今日更新する2つは結構短いですね。
…ハイ。
自分の文章能力が本当に足りない…。
バンバン訂正とか、こうしたほうがいいと言うアドバイスをくださると本当に嬉しいです。
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