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君との日々  作者: Toki.
20/57

#20 由梨と大地

由梨に会うまでの俺は、荒れ果てていた。


喧嘩の毎日。


他校の不良や、高校生に絡まれては、ボコボコにして警察沙汰に何度もなったりしていた。


そんな毎日だったのに。


由梨に出会うまでは…。


あの日は確か、中学1年の時だった。


俺は金髪だったために、学校の先輩の反感を買い、先輩達に体育館裏に連れて行かれて、集団リンチにあい、地べたに倒れていたときの話。



「君、怪我してるよ!? 大丈夫?」



女の声が、空のほうから聞こえた。



「ほら、早く保健室に行こう!」



俺は女の伸ばす手をはらい、自分で立とうとした。



「いてて…」



結構痛めつけられていたので、身体中が痛い。



「ほら、無理しないで。保健室行こう。」



そう言う彼女に、強引に保健室へと連れて行かされたのだ。



「センセーイ!」



彼女の呼びかけに答える声は、保健室にはなかった。



「あれ、いないのかぁ…仕方ないな」



そう言って、保健室の奥においてある椅子に座らされた。



「大丈夫、安心してね」



彼女は少し緊張した面持ちで、消毒液などを取り出し、俺の傷口にあててきた。



「いてっ!」



俺がそう言うと、おきまりの「男の子でしょ? 我慢しなさい」と共に、優しく微笑んでくれたのだ。


その微笑に、俺は不意にも恋に落ちた。


これが、俺と由梨の出逢い。


俺の心動かす出来事だった。









その日からというものの、俺は金色だった髪の毛を校則通りの黒髪に戻し、優等生となった。


そして、彼女を見つけると声を掛けるという、恋真最中の俺だったのだ。


名前を聞いたのは、初めて会ってから1ヶ月も後だったっけ。


由梨は毎日話しかけてくる俺に嫌な顔をひとつせず、優しく接してくれた。


周りの評判が落ちようが関係なく、一緒の時間をすごしてくれたのだ。


中学校2年生になり、彼女を初のデートに誘った。


いいよ。と返事がきた時の俺の喜びようは、周りから馬鹿呼ばわりされるほどだったのだ。


そして、初デートにて、人生初の告白。


由梨とはじめてあった時から好きだったことを述べると、「私もあの時好きになったよ」と笑って答えてくれたのだ。


心の高鳴りは、今までの人生にないほどに高まって、『もう死んでもいい!』って言う奴の気持ちが初めて分かった気がした。


俺の由梨への愛の大きさは、学校でも『バカップル』と有名になるほどだった。


毎日、由梨にヒョコヒョコついているペットみたい。と、由梨の友達に言われたもんだ。


「由梨大好き〜!」と俺が言えば、彼女も「大地大好きだよ〜」とギュッ抱きしめてくれる。


そんなバカップルの毎日が、俺にとっては幸せだった。


愛を知らなかった俺には、初めて感じた愛だったのだ。


なのに…どうして…。


あんなに大事なことを…俺に言わなかったんだ。


あれは…12月31日の真夜中。


由梨と一緒に初詣に行くために準備をしていると、俺の携帯に着信が入った。


その着信音は、彼女から電話がかかってきたときの音楽。


俺は携帯を手に取り、電話に出た。



「由梨どうした〜! 少しぐらい遅れたって構わないぞ?」



俺は笑いながらそう言う。


しかし、いつもの楽しそうな返事は返ってこなかった。


むしろ、俺の耳には由梨の泣き声が耳に届いた。


初めて聞いた、彼女の泣き声。


俺は、その時背中に何か冷たいものを感じた。



「ど、どうした…んだよ」



言葉に詰まりながら俺が聞くと、少し時間が経った後、彼女はエヘヘと笑ってやっと喋りだした。



「大地ごめんね〜! 今日さぁ、いけそうにない…」



その声は、自分の感情を押し殺しているような声だった。



「由梨…何かあったのか?」


「大地ぃ…私のこと、忘れてね」



由梨はいままで溜まっていた感情が、あふれ出すかのように泣き出した。



「お、おい…どうしたんだよ。」


「だ…だいぢぃ…ごめんね…わ、私の事忘れてね…。大地ぃ…大好きだよ」



その後携帯には、プープーと言う音が鳴り響いていた。


忘れてって…?


どうしたんだよ…由梨!


俺はたまらず家から飛び出して、由梨の家へと向かった。


その間、何度も由梨の携帯に電話をかけているが、電源が入っていないみたいだ。


約5分で着く彼女の家には、人影が見当たらない。


庭に侵入し、家の中を覗くが誰も居ないみたいだ。


由梨の家の外を探索していると、後ろから声をかけられた。



「ぼっちゃん、ここの家の人と知り合いなのかい?」



黒いスーツで身をまとっているヤクザ風の男の人が2名ほど。



「は、はい」



そう答えると、彼等はフッと笑って、由梨の家の人たちの事を話し始めたのだ。



「ここの家の人はね、うちに1000万の借金があって、返せなくなって夜逃げしたんだよ」



よ、夜逃げ?


1000万?


状況を把握できていない顔を見たのか、彼等は言葉を続けた。



「だから、ぼっちゃん。ここの家の人はもう戻ってこないんだ」



ハハハと笑いながら、彼等は去っていってしまった。


…そんな馬鹿な。


もう、戻ってこない…だと?


由梨が?


俺の下へ?


戻ってこない?



俺の抑えきれない感情は、由梨が俺を置いていったという憎しみ、怒りへと変わってしまった。








冬休み明けの始業式にはやはり…由梨の姿は無かった。



















とうとう、大地の元カノ登場です。

(・∀・。)(-∀-。)(・∀・。)(-∀-。)ぅんぅんw



もっと早い段階で出したかったんですが…。

まぁ、この段階で来ました。


けど、この話は俺の文章能力の無さを表す回になってしまいました。

よろしければ、もっとこうしたほうがいい。などの意見を募集しています。


net_touki_net@yahoo.co.jp


のメールか、評価等にお願いします。





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