#15 学校での俺たち
「おい、大地。あのチョォォォォォォ可愛い子は誰なんだ」
学校に着くと、明にいきなり質問をされた。
まぁ、予想はしていたが。
「誰って、噂のあの子って言っただろ」
そんな恥ずかしいことを何回も言わせるな。
「どこの学校の子だよ!」
「…秘密。」
俺と関わってるって事を知られたくないから、あのばれない格好にしたんだからな。
学校名まで言ったら、絶対明のことだから、名前まで聞いてくるだろう。
明のしつこさは、天下一品だからな。
学校でも結構有名な俺の昨日の出来事は、学校中に知れ渡ることになった。
話に聞くところ、写メまで出回っているらしい。
…あの雫の本当の姿を知っているのは俺だけで十分なのに。
みんなが知っているとなると、少し嫉妬心が沸いてきた。
「だ、大地先輩…」
廊下を歩いていると、下級生と思われる女の子に話しかけられた。
「どうした?」
俺は優しい声で聞いてあげると、女の子は少しびくびくしながら
「き、昨日の人は、彼女なんですか?」
と、聞いてきた。
恥ずかしがっていると言うより、怖がっている様子。
この様子からすると、脅されたか、何らかの手段で、どっかのケバイ女から聞けと言われたんだろうな。
「…違うよ。友達さ」
俺は、優しく微笑んで答えてあげると、彼女はそそくさと立ち去ってしまった。
「可愛そうに」
そう呟き、再び歩き出した。
俺が、今向かっている場所は、2年職員室。
先生に呼ばれたのだ。
…別に悪いことはしてないぞ。
職員室の前まで来て、ドアを開けようと手を掛ける前にドアが開いた。
俺の目の前には、雫が居た。
「し、雫」
ビックリして名前を呼ぶと、目で『何?』と訴えているようだ。
「何かやらかしたのか?」
「あんたとは、違うから」
「…そっか」
俺は、雫の横を通り抜けて、職員室へと入ると、後ろで教師と雫がなにか話し始めた。
「池山なんかと関わっているのか? 石上は優等生なんだから、あんな池山なんかとは関わりなんか持たないほうがいいぞ。変なことをしているんじゃないかって、他の先生に疑われるからな。」
ハハッと笑いながら言う先生のその言葉に、俺の頭の中にある何かが、プチっと音をたてる音が聞こえた。
「テメェ…」
俺が、その先生に近寄ろうとしたとき…
「…先生は大地の何を知って、そう言っているのでしょうか? 私は、貴方なみたいな大人にはなりたくありません。先生を見損ないました」
雫が先生にそう言ったのだ。
先生も驚いたのだろう、目が点になっている。
「僕は、石上のことを思って…」
何かをいい続けようとする先生を思いっきり雫は睨んだ。
そのまま、その場から立ち去ったのだ。
「し、雫…」
雫の言葉で少し心が安らいだ。
しかし、先生の言う事は間違っていない。
分かっているんだ。
俺は、雫には相応しくないと。
毎回成績上位を取り続けている優等生の雫と、ここまで落ちこぼれた俺とは不釣合いなのだ
と。
分かっていたんだ。
だからこそ今まで雫には何も言ってこなかった。
分かっていても…離れられたかったんだ。
だって、俺…雫の…事が…好きだから。
愛しているから。
自分の文章能力が本当に足りない…。
バンバン訂正とか、こうしたほうがいいと言うアドバイスをくださると本当に嬉しいです。
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