#14 初デートの行方4
し…心臓に悪いって…。
デートの帰り道。
10分ぐらいの道のりなんだけど、その帰り道は今日あったことで、頭がいっぱいだった。
雫と出会い、雫と語り、雫と喋る。
そんな一日を振り返っていると、ニヤニヤがとまらなかった。
特に…最後の…
あの、恥ずかしがり方は、俺の心臓に悪すぎる。
あと数秒、雫が家に戻らなければ、俺の理性はふっとんでいただろう。
今より仲を悪くしたくないからな…。
「けど…あれは、可愛かったなぁ…えへっ…えへへ」
独り言を言ってしまった。
気持ち悪い…俺。
あれこれ、考えていると、自分の家を通り越していることに気づいた。
「…馬鹿か俺は」
ため息を大きくひとつついて、自分の家へと足を運んだ。
翌朝。
今日も、いつもどおりに彼女が乗るであろう、電車の時間に間に合った。
最近、学校に行くのが、楽しくて仕方ない。
前までは、あれだけ行くのを嫌がって居たのに。
…恋って、素晴らしいね。
「何を、馬鹿なことを呟いてるんだろうか、俺は」
「何が?」
後ろから、ふと声がかかった。
「お、おはよう。今日もいい天気だね」
三つ編みモードの雫だ。
「…私の質問は?」
「え? あ〜…最近学校に行くのが楽しいなって、心の中で呟いたのさ」
「何で、学校が楽しいの?」
「何でって…そりゃ…」
雫と会えるからに決まってるじゃん。
けど、さすがにそんなこと言えないよなぁ…。
「そりゃ?」
そんなに、問い詰めないでくださいませ、雫様…。
「…無視する気?」
「いやいや、そういうわけじゃないけど…」
俺の顔をめったに見ない雫が、今日はやたら見つめて…いや、これは睨んでくるといった方が正しいか。
「言えないような事なの?」
「えっと…」
そりゃ、そうに決まってるだろ!
この鈍感女。
「…勉強が楽しいの?」
「…は?」
「それとも好きな子が居るとか?」
…もしかして、俺が雫のこと好きなのを知ってて、それを俺に言わせようとしてるのか?
いや、そうに違いない。雫も俺が好きで、それで告白をしてほしいんだ。
俺に鎌を掛けてるにちがいなんだ。
「そ、それは…」
俺が、『雫が好きだから!』と言おうとした瞬間、雫は言葉を挟んだ。
「あんたでも、好きな子いるんだね。」
そう言って、彼女は俺から視線をはずし、再び黙った。
…一瞬でも期待した俺が馬鹿だった。
そうですよね。この雫がそんな回りくどいことをする訳がないよね。
はは…はは…泣きたくなるよ。
「乗り過ごしたいの?」
雫の声で、我に戻ってみると、電車は学校の最寄り駅についていた。
「あ、降りる」
そう言って、俺は雫の下へと歩み寄った。
…もちろんのように、雫は俺のことを無視するかのように、歩いていったが。
自分の文章能力が本当に足りない…。
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