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新しい世話係

会社で風邪をうつされました(´;ω;`)

 2歳も半ばになってくるとだいぶ言葉が話しやすくなってきた。

 数日前から雪が深々と降っている。


 あの時の不審者はまだ牢屋にいるらしいけど、それ以上の詳しいことは誰も教えてくれなかった。

 ただ、誰もが苦痛が大きい方法で処刑してやると口を揃えて言っていた。

 双子のお兄様方がその時は一緒に見ようねと言っていたけど、グロい方法なら是非ともご遠慮したいところである。




 それと先日、お兄様の婚約者が決まった。

 お兄様曰く、お父様と大臣たちと大喧嘩したらしい。


 決定したのは男爵令嬢のエリイ・ファビエル・ドーラ・リョンドン。肝心な所で良く噛む御令嬢だ。



 大喧嘩をしてまで彼女を皇太子妃にしたのは、「后妃は政を行うから、皇帝と同じ器量を持たないと」という理由らしい。


 残念だけれど、兄妹だもんね。リュカお兄様と恋愛するのは諦めざるを得ない。


 でもエリイ嬢とご両親を呼んで皇太子の婚約者に内定と伝える時にも、リュカお兄様は私を抱っこして構っていた。


 この国、大丈夫だろうか…。





 それはそうと今日は私の新しい世話係がやってきた。


 年の頃は50代といったところかしら。

 紺のシンプルなデザインのドレスにを着た貴婦人だ。白髪混じりの茶色い髪の毛は頭頂部でお団子に纏められており、厳しそうな目付きの手前には鼻先にチョコンと眼鏡が乗っている。口元はキュッと真一文字に閉じられている。


 その様はスイスの山でヨロレイヒーなアニメのロッテ○マイヤーさんの様。アーデルハ○ド!って怒られたらどうしよう…ドキドキ♪


 なんてバカなことを思っていると、貴婦人が深くお辞儀をし、自己紹介を始める。


「アリュストゥリア皇女殿下には初めて御目通り致します。

 皇帝陛下より本日からアリュストゥリア皇女殿下のお世話係兼教育係を仰せつかりましたルリュリオニュランヌ・ナミル・ディリュルシスタ・モスト・カルラパミルと申します。どうぞルルと御呼び頂ければと存じます。

 以後お見知り置きくださいませ。」




 …は?名前、何て?



 最近はややこしい名前を聞いてないと思って安心していたところにこの仕打ち!一体この帝国の名付けってどうなってるのよ!


 でもそんな驚きは顔には出さない。

「ごきげんよう。これからよろしくたのみますね。」

 とりあえずニッコリと笑ってテンプレ通りの挨拶をしておこう。


「2歳半でそこまでお出来になるのですね。結構です。

 ご挨拶が済んだところで、本日から早速お勉強を始めて参りましょう。」

 

ゲッ!今日から!まぁ、特に何かあるって訳ではないんだけども…頑張るしかないか。



「これから私が、知識、マナー、教養、ダンス等、皇女としてどこに出しても恥ずかしくない淑女にして差し上げます。


 とはいっても、まだ殿下は2歳でいいらっしゃいますから、難しい事はいたしませんのでご安心下さい。


 ではまずはご本を読んで差し上げます。この国の歴史について学んで参りましょう。」




 げげっ!私、歴史って覚えないといけないから嫌いなんだよなぁ…。

 お手柔らかにお願いいたします…。


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