7.群雲に轟け雷鳴、勇者の/勇者による/勇者のためのシャイニング開墾
「――全く、フェンがついていながら、どうしてこんなことになったのですか。トール様に何かあったら冗談では済まなかったのですよ?!」
「あー……面目ねえ」
「トール様もトール様です! 魔王さえ滅ぼした勇者の全力だなんて、遺跡が崩壊してもおかしくなかったというのに」
「すまない。反省してるよ」
王都に戻ったトールとフェンは、セレストに怒られていた。
二人とも冷静になってみれば「あれは無かったな」と思う類いの失敗である。その場の乗りと勢いで、ついやってしまったのだが。後悔はしている。
「――それで、あの大量の種籾はどうするのです? トール様の計算より増やし過ぎてしまったのですよね?」
ひとしきり説教をした後、セレストが話題を変えた。
「それな。オレも気になってたぜ。百三十倍の予定が、さらにその十倍くらいで? 結局、一千倍ちょっとになってるんだったか」
「そうなんだよなぁ……」
トールは腕組みをして天井を見上げた。
種籾の増殖は、ひとことで言えばやり過ぎた。
トールとフェン、二人のフルパワーを受けた魔術装置は、膨大な複製を造り出して停止してしまった。
トール達は積み重なった種籾から、苦労して脱出する羽目になったのである。
フェン一人分の魔力だけなら、恐らく大丈夫だったのだが……
魔力量で言えば魔術師団長ロジオンすらしのぐ勇者トール、彼の全力が加わったのが良くなかったようだ。
女神に授けられた、強大な勇者の力――魔王討伐後のご利用は計画的に、という教訓が得られたのであった。
種籾はその後、人手を使って運び出し、イナサーク辺境伯領の近くで保管してもらうことになった。
ヒポネス遺跡の魔術装置も再度調査が行われ、
「一時的に『落ちた』だけで、時間を置けば再使用は可能」
という結論が出ている。
だが、下手をすれば装置が破壊されていた可能性もあった。
実用性が薄いとはいえ、魔術装置は古代文明の貴重な遺産であり、フェンはこの点でもロジオンはじめ魔術師団の関係者からお叱りを受けている。
問題は複製された種籾の量が、当初の目論見のおよそ十倍という事実だ。
「――植えようと思ってる」
トールは真面目な顔で言った。
「前にも言ったような気がするけどな、トール。お前、頭はほんっとーに大丈夫か? 十倍だぞ」
「トール様、最初は小規模で様子を見るとおっしゃっていたのでは?」
本気で心配するフェンとセレスト。
「だって、種籾に罪は無いだろ?」
胸を張るトール。
「最初は10アールにしようと思ってたんだけど、10アールの十倍なら100アール……つまり1ヘクタール、尺貫法でいう1町だろ。じいちゃんは『一人でちゃんと面倒見れるのは1町歩くらいまで』って言ってたし、俺も頑張ってみようかと」
説明とも言えない説明に、フェンとセレストが顔を見合わせる。
「今の説明、理解できそうか?セレスト」
「いえ、全く。不甲斐ないことですが」
「分かるのは、コイツがもっとヤバい方向に行くらしいってことくらいか。どうやったら、この馬鹿を止められるんだろうな……」
「……これも女神の与えたもうた試練なのでしょうか」
ひそひそ話す二人を見て、トールは頬をかいた。
「いやぁ、種籾用の稲でも食べられるから、そういうのも考えたんだけどさ。でも決意が鈍りそうになるから」
「決意ですか?」
「魔法を使わない農業に挑戦しなくっても、またヒポネス行って増やせば、永遠に米が食えるよなーって、ちょっと思っちゃってさ……」
「オレは別にそれでもいいぜ。っつーかソッチの方が良いと思うぞ、割と真剣に」
「まぁね。だけど、ズルするとじいちゃんに怒られるような気がするんだよな。そういうの厳しい人だったんだ。『一度決めたことは最後までやり通せ』って言うと思う」
「トール様の頑固さは、お爺様譲りなのですね」
しみじみとセレストがつぶやく。
「ハハ、そうかもな。で、手元に置いとくと未練が出そうだし、もう全部植えちゃおうと」
増えた分は全力を尽くすけれど、うまく行かなくても仕方ない。トールは覚悟を決めたのだ。
「最悪、来年の種籾用くらいできてくれればいいんだ。魔王討伐と違って失敗したら死ぬって訳でもないし、気長にやるよ」
「お前はいつもいつも、比べる対象が極端なんだよ……しゃあねえなぁ」
赤毛をばりばりとかきむしってから、フェンが溜息をつく。
王都の下町出身であるフェンは幼くして両親が亡くなった後、近所に住む老人に育ててもらっていた時期があるそうだ。その後に師事したのも、見かけこそ若いが中身は年配者のロジオンであり、フェンはこう見えて「お爺ちゃんっ子」なのである。
「では、畑を整備する必要がありますね。それも早急に」
セレストが表情を引き締める。
「厳密には『水田』だけどね」
「スイデン……?」
「なんだそれは?」
二人が不思議そうにする。
「話してなかったっけ。稲ってこう、人工的な沼地みたいな、土の上に水を掛け流してる所で育てるんだ。俺の国の言葉で、水を張って稲を植える農地を水田とか田んぼって呼んでる」
「トール様、それは……大量の水が必要なのでは?」
「うん。『水生成』の魔道具を買うのと、後は川から水路を引く。田んぼの造成と一緒に俺がやるよ」
「お前は初歩の属性魔法しか扱えんだろうが。さすがに厳しいぞ?」
魔術師としてフェンがもっともな指摘をするが、トールはにやりと笑った。
「そこは問題無い」
「……何をやらかす気だ」
「魔法も魔術も使えないなら――」
トールはぐっと拳を握る。
「――勇者の固有スキルを使えば良いじゃない!」
「……至高神から賜った神聖な力を、よりによって沼地の造成に使うのかよ……」
フェンは、酸っぱい物を口に詰められたような顔をした。
「なあ、セレスト。オレは信心深いとは言えねぇが、コレは神殿としては有りなのか?」
「…………」
セレストは完全に固まっていたが、フェンに質問されてぎこちなく身じろぎする。
「勇者は、至高なる、女神ルリヤに愛されし者……ですから……」
つっかえながら返答するあたり、彼女にも衝撃的だったようだ。
「そんなに駄目かなぁ」
「ダメっつーか、考えたこともねぇな。だが――」
フェンはふと黙り込んだ。
師であるロジオンが言っていたことを思い出したためだ。
「――我々には新しい発想が必要だと思うのですよ」
「どういうことです?」
「ラクサの魔術はここ三百年ほど停滞しています。古代文明の技を超えることもできず、新しい魔術も全く出てこない。今までの手法では限界が来ているのでしょう。トール君がやろうとしている農業は、我々から見れば確かに奇妙ですが、それゆえに新しい『何か』をもたらす可能性がある。私はそこに期待しているのです」
そう言って、ロジオンはにこりと笑った。
「フェニックス、君は私よりずっと若いのですから、もっと常識に囚われない柔軟な思考ができるはずです。こんな若造りジジイに負けている場合ではありませんよ」
「――本当に油断ならねぇよな、あのジジイ」
「フェン、どうしたんだ?」
「いや、何でもねぇよ。お前みたいな馬鹿を止めるのは無理っぽいからな、発想を転換した方が良さそうだと思っただけだ」
「ひどいなぁ」
口ではそう言いつつ、トールは笑っている。
「『水生成』の魔道具はもう注文してあるんだ。受け取ったら領地へ出発しようと思う」
トールが宣言し、その場はお開きとなった。
✳︎✳︎✳︎
「おう、お主か。妙な大口注文をしおった物好きは」
上目遣いにねめ付けられ、トールは戸惑った。
ここは王都の一角、さまざまな魔道具工房が軒を連ねる職人街。
その一軒に足を踏み入れた彼は、工房主らしき初老の男に値踏みされていた。
男は背が低い。セレストと同じか、少し下だ。だが樽のような丸々した体型――しかも肥満ではなく筋肉の集合――と、いかつい顔立ちのせいで、小柄という印象は薄い。髪や髭に白いものが混じっているので、背丈とは裏腹に、相応の年齢と思われた。
「うん? にいちゃん、どっかで見た顔だな」
男がさらに首を反らし、トールをじろじろと見た。
「わしの工房はな! 手配書が出回るようなお尋ねもんと付き合う気はないぞ!」
しっしっと手を振る男。
「いや、手配書は出てないんで、それは勘違いだと……」
「嘘こけ! 会ったこともないやつが」
「や、だからー……」
押し問答していると、入り口のドアが開く。
「なぁーにスットボケたことやってんだい。じーさん、こいつは勇者トールだよ。手配書じゃなくて新聞か高札で見たんだろ」
長身の美女、マーシェが笑いながら入ってきた。
「なぬぅ? 勇者だと?」
男は再びトールを眺め、ポンと手を打った。
「なぁるほど! お主は勇者トールか! 早う言わんかい」
「自分から名乗るのはちょっと……」
「今さら、恥ずかしがるようなことかねぇ」
マーシェはにやにやしつつ、トールの肩を軽く叩く。
「マーシェこそ、面白がってないで早く助けてくれよ……」
トールは情けない顔で文句を言う。
工房の前までマーシェに案内してもらったのだが「ほれ先に入んな」と押し込まれた。
そして、工房主に犯罪者扱いされるトールを見てゲラゲラ笑っていたのだから、マーシェの「いい性格」も相変わらずであった。
「ま、そういう訳で『水生成』の魔道具を注文したのはこいつで間違いないよ。ダンツじーさんの工房を推薦したのは、このあたしだからね」
「そりゃあ客に対して失礼しちまったな、すまねえ。わしは、ここの工房主をしとるダンツってもんだ」
「あ、はい。よろしくお願いします」
トールは改めて頭を下げた。
「よせやい。世界を救った勇者に、頭下げられるほど偉かねぇよ。わしなんざ、ただモノづくりが好きなだけっちゅう偏屈もんのドワーフ崩れさ」
ダンツは豪快に笑った。
「ドワーフ……崩れ?」
確かに、ダンツの体格はファンタジーによく出てくるドワーフを思わせる。
だが「ドワーフ崩れ」とは、一体どういうことなのか。
「ありゃ、トールは知らなかったか。エルフやドワーフの言い伝えってやつ」
トールの表情を見て、マーシェが説明してくれる。
「――エルフやドワーフはね、簡単に言えば大昔は居たって言われてるんだけど、今はちっとも見かけないのさ。ダンツじーさんや、あのロジオン魔術師団長みたいな先祖返りは時々現れるけどね」
「そういうこったな。わしは親父や爺さんもこんななりをしとったから、祖先の血が濃いようだが。息子は普通の人族だし、必ず遺伝するって訳でもねぇようだな」
「へぇ……どうして、純粋なエルフやドワーフはいなくなってしまったんです?」
「さあてなぁ、そいつはさっぱりだ。亜人族しか感染しない奇病がはやったとか、争い事を嫌って別の大陸に移住しちまったとか、いろんな説がある。だが、真相は誰も知らんのだ」
ダンツはそう言いながら、工房の奥へ一度引っ込み、再び出てきた時には、人の頭くらいある黒っぽい球体を抱えていた。
「ほれ、こいつが注文の魔道具だ」
ひょい、と渡されたそれをトールが受け取ると、思ったより重みがある。表面はつるつるしているため、落とさないよう気を付ける必要がありそうだ。
「しっかし、こんなもん何に使うんだ? 金さえ払ってくれりゃあ文句は無いがなぁ」
不思議そうにダンツは言った。
「水生成」の魔道具は、かなり使い道が限定されるものらしい。
「水生成」は初歩的な水属性魔法の一つで、どんな人でも使えて当然。異世界召喚されたトールも使えるくらい、ポピュラーな技術だ。
誰でもできる魔法を、あえて魔道具で行うのは……
大量に料理を行うレストラン。
染め物などの工房。
病人の世話をする施療院。
そういった事例がほとんどだという。
「後はあれだ。洒落たもんが好きな貴族様なんかが、庭園に噴水やら池やらを造りたいってな場合ぐらいだなぁ」
「なるほど」
「農業に使うこともなくはないよ」
マーシェがさりげなく口を挟む。
「雨が少ない地域じゃ、農業魔法〈マギ・カルチュア〉が追っつかないこともあるからね。そういう所だと、魔道具で灌漑設備を作っていたりするよ」
「へえ、さすがマーシェ」
感心するトール。
「トールも似たような感じだろ? 開拓して植える作物がかなり特殊らしいじゃないか。沼地みたいな場所で育てるんだっけ?」
「ほお、そうなのか?」
ダンツが興味深そうにする。
「確かに、人間がなんもせんでも、水を出し続けられるってのが魔道具の特徴だ。コイツは依頼通り、大気中を漂う自然の魔力や、水気を取り込んで稼働する機能も付けてある。連続使用に向いているタイプだわな」
「ありがとうございます! よし、余裕を持ってこれを六個買ったから……何とかなると思いたい」
「頼りない言い方だねえ、心配になるじゃないか」
「全くだ」
うなずき合うマーシェとダンツ。身長差が甚だしい両者だが、息が合った仕草だった。
✳︎✳︎✳︎
トールは再び馬上の人となり、イナサーク辺境伯領へ向かう。今度はセレストとフェンが一緒だ。
「空が飛べたら早いんだけどなぁ」
意外にも、空を飛ぶ魔法というものは無いらしい。
正確には、短い距離――崖から崖に、あるいは樹上で木の枝を伝いながらなど「飛び移る」能力を強化する魔法はあるが、完全に浮かび上がって空中を長距離移動する魔法は無いという。
「高度な魔法や魔術を使うなら、自前の保有魔力だけじゃ厳しいからな。周囲にある魔力を取り込む必要があるんだが」
フェンが言うには、大気中を漂う魔力は薄く広く拡散した状態であり、効率良く集めるのが難しい。大地や、そこに生える植物から持ってくる方が手っ取り早いのだとか。
トールが購入した魔道具にしても、大気中の魔力回収はあくまで補助的な機能であり、主力にはできないそうだ。
「でも、こっちの世界だって鳥やコウモリっぽい生き物がいるし……ドラゴンみたいな飛行タイプの魔物もいたけど」
「ま、そう言って研究してるヤツもいるぜ。人間も空を飛べるはずだってな。だが、今んとこ成果が出たって話は聞かねえ」
「そもそも人族は地に生きる定めなのですから、女神の領域たる天空へ行くのは、生命を全うしてからというのが普通かと思いますよ?」
セレストが何やら恐ろしいことを口にした。
「あの世の扱いなのか……」
「あー、魔術師はだいたい不信心だからな。一般的にはそっちもあるか」
フェンは気まずい顔をし、セレストが苦笑を浮かべる。
「『リプスの翼』という説話があるのですけれど……」
――その昔、リプスという男がいた。作り物の翼で空を飛ぼうとするが女神の怒りに触れ、墜落して死んだという内容で、ラクサ周辺では有名なおとぎ話になっているらしい。
「ギリシャ神話のイカロスみたいな感じ?こっちにも似たような物語があるんだな」
この世界にもライト兄弟のような人がいればいいのだが、なかなか難しいようだ。
そのような訳で、異世界の高速移動手段と言えば、やはり馬だ。無理をさせない程度に馬の身体能力を高める魔法や回復魔法をかけることもある。
「旅の間も時々やってもらってたな、今さらだけど」
「お前、そういうの多過ぎるぞ」
「うう……」
以前のトールはいずれ日本へ帰るつもりであったから、ちょっとおかしいな?と思うことがあっても、流すのが基本姿勢になっていた。
そのせいで三年経った今でも、異世界の常識がスコーンと抜け落ちていたりするのだ。
「仕方がありません。トール様には何より、魔王を倒すという重大な使命があったのですから」
「ああ、うん。ありがとな、セレスト……」
セレストの真っ直ぐな励ましが、逆に心苦しいトールであった。
✳︎✳︎✳︎
再訪したイナサーク辺境伯領――。
その地は、一分の変化もなく不毛のままであった。
「ようし、やるぞ……!」
変わらぬ一面の荒野を前にして、トールは聖剣を抜き放つ。
イクスカリバーの刀身が、陽光を受けて白く輝く。
トールはさらに、勇者としての力を聖剣に注ぎ込み、ますますイクスカリバーはまとう光を増していった。
勇者の力は、通常の魔法や魔術以上に、イメージが物を言う。天を裂き地を割るような斬撃も、千万の敵軍を焼き払うような業火も、トールの意志一つで顕現するのだ。
トールはその性質を、よく言えば応用、逆を言えば「悪用」することで、自らが望む結果を引き寄せようとしている。
すなわち。
「ぺんぺん草も生えない領地を開墾する。じいちゃんに教わった最強の農地に――それは」
晴れ渡った空へ向かって彼は宣言する。
「団粒構造だ――――――!」
神々しい様相となった聖剣を、トールは大地に振り下ろした。
領民も居ないイナサーク辺境伯領で、聖女セレストと魔術師フェニックス、二人だけがその光景を目にした。
トールの頭上遥か、晴天に突如として暗雲が湧き、群をなして広がっていくのを。日が翳り、強風が吹き、どこからともなくゴロゴロと雷鳴が聞こえてくる。
「セレスト! 結界魔法、最強にしてくれ!」
「はい! フェン、あなたも防御魔術を」
「分かってる! 全くあの馬鹿、加減しろ!」
フェンの怒号と同時に、閃光が降り注いだ。
――古来より、日本では天駆ける雷光を指して「稲妻」と呼び、敬った。
稲の妻、つまり田んぼに豊かな実りをもたらす存在である、と。
トールの執念が、そんな遠い故郷の逸話を連れてきたのか。
勇者の力は無数の稲妻に姿を変え、高みから駆け降りて大地を穿つ。
固く締まっていた土は砕かれ、舞い上げられ、光に飲み込まれ……
やがて勇者の能力、いや「農力」とでも表現すべき理不尽によって、フカフカな黒土へ変わっていく。
「――ニホンの農業って、こんな恐ろしいやり方なのでしょうか……」
セレストがぽつりとつぶやく。
「わたくし、魔法を使わない農業と聞いて……正直なところ、もっと地味なものだと思い込んでしまって」
「心配すんな、セレスト。オレも思ってたぜ、来る日も来る日も土の上で肉体労働に勤しむのかってな」
「……ですよね?」
「まー、アレだ。天変地異を引き起こす農業がアイツの国の普通だなんてよ、あんまり思いたくねえけどな。マジでなんなんだよこれは」
深々とフェンが嘆息した。
トールは場所を移動して作業範囲を広げているようで、ドカーン! ばきーん! ちゅどーん! とでも言えばいいのか、およそ農業らしくない効果音を響かせている。
遠い目をしながらそれを見守る二人は、次第に日本式農業への誤解を深めてゆくのだった。
米の名は…「ゴロピカリ」(群馬県)上州名物の雷をイメージして命名された。ただし現在ではあまり栽培されていない。