金属
45階層
「魔法金属か……融点と沸点がアホほど高い」
「連携とか数が無駄だって悟ったなぁ、2m級のゴーレムが200と徹底的に耐熱対策してやがらぁ……このまま焼けるが時間は掛かる、どうする三南?」
「耐熱の代わりに他に弱い」
十指に存在力を集中させる。
パンッと掌を合わせ前に突きだす。
「成程なぁ!」
空間の8割に炎を撒き散らし、敵を三南の真正面に誘導する。
キィイイイ!!!という高音が三南の合わせて突き出した指先から響く。
「貫通弾、範囲最大」
ボッ!!という音と共に直線上のゴーレムが消え失せる。 三南の範囲を重視した魔法攻撃が、キリュウの誘導によって10メートルの極太光線で敵を一掃した。
「多分また対策される、される前に49までは行きたいね」
キリュウの冗談のような熱攻撃に対応してきた敵だ、対策される前に早々に進む事を提案するアナ。
「走りながらだな」
「おう、アナとキリュウはコレ」
「スマホ?」
走り出す瞬間にアナとキリュウにスマホを投げ渡す三南、ダンジョン内では口頭の作戦確認など筒抜けの可能性がある故の対策だ。
「……分かった」
「まぁこうなるわな」
三南にスマホを投げ返しながら厳しい表情をする2人。因みにダンジョンへの破壊活動は今も続けている。
だが破壊された部分の修復は最低限になっている、それを見抜いた三南は2人に予測される状況を伝えた。
これは対策したフリだ、貫通弾にも対策が無い上に酷く雑な対応。
最終階層50層
ほぼ全てのリソースがその最終階層に注ぎ込まれている事を覚悟をしろ、と。