対策
ダンジョン10階層
「ああああー、我ながら無茶したな。 存在力は問題無いが精神疲労がヤバい。 キリュウもアナと俺の八つ当たりに付き合ってくれてありがとうな」
「ふふふ、三南スッキリした顔してる。 アナはその三南が好き。」
「クハハハ! 痛快な暴れっぷりだったぜ三南、まぁ増援が来るまでは休憩だ、全身全霊でダラダラしろってな!」
最高級の寝袋に加えてアナの膝枕で睡眠を取った三南は、昨日の精神的な不調など無かったように振る舞う。
人間ストレスを発散するのに重要なのは感情を制御せず理性を消し飛ばし、持てる力を全て無秩序にぶっ放す事、これが意外と馬鹿に出来ないストレス解消になる。
そしてストレス解消を終えた三南にキリュウが述べたのは増援を待ってからの攻略。 いくら3人が異常なスピードでダンジョンを攻略しても低階層で兵力を生み出されるのは鬱陶しい。
なので増援を待って、10層から上に尖兵が生まれた場合は即殲滅できるシステムを構築したいのだ。
この増援が来れば三南達はダンジョン核に向かい奥に奥にと進める、だが流石に軍隊行動になるので数日は掛かると推測する三南。
12時間後
「魔王直轄親衛隊200、エルフ精鋭500、そして今回は空襲とやらが無いので人化ドラゴン族1000です。」
「ふむ、半月保たせられるか?」
「確実とは申せませんが補給は完璧、負傷してもエルフの皆様に治療していただけます。 此処に来るまで少数と戦いましたが問題は無いと判断しました。」
「頼もしいな、じゃあ宜しく頼む。」
「ハッ!」
たった12時間で三南達に追い付いた魔族達は自戦力の説明をし、極めて負けづらいと笑顔で言う。
この最精鋭が10階層に居座り、11から50階層から三南達が撃ち漏らした敵に対処する、深層から来る敵は生半可ではないが、彼らも覚悟を決めている。
「俺達は強行軍でダンジョン核を回収または破壊する、それと10階層からは邪妖が鉄の装備をしていた。 奥に行けば行く程装備やスペックが上がるだろう、10階層に残るやつは気合い入れた上で油断もするな。 以上だ。」
三南が暴れ回った階層毎に敵は装備を整え、準備万端でまちかまえているから。