表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/66

24

レイド達がマナサ高原へと足を踏み入れてから1日目の夜が近付こうとしていた。

やはりというべきかマリーとエイルがいるせいでレイドが1人で登った時よりも登るのにはるかに長い時間がかかってしまい、山頂まではまだ半分以上の距離を残していた。

しかしレイドは自分1人だけではないので夜の間に歩き続ける訳には行かず、夜になるとどこか場所を見つけて休憩するしかなかった。

しかし周りは一面雪で覆われていてその場に座って1夜を過ごすという訳にはいかず、夜になるとどこか場所を見つけて休憩するしかなかった。

するとレイドが振り返りながらゼックスに言った。

「ゼックス!そこでその2人と一緒に待っててくれ!俺はどこか休める場所を探してくる。それまでその場所から動くなよ。この場所で見失ったら探しようがないからな。」

「……ああ、分かった。じゃあ俺達はここで待ってるぞ。」

「ああ、じゃあちょっと行ってくる。すぐ戻って来るからさ。」

レイドはマリー達をゼックスに託して夜を過ごす事が出来る場所がないか辺りを探し始めた。

そしてレイドが宿を探し始めると少し離れた場所に洞窟を見つけた。

「ここなら何とか休めそうだな……良し。じゃああいつ等の所に戻るか。早くこの場所の事を教えてやらなきゃな。」

レイドは洞窟の事を知らせにマリー達の下へと戻って行った。

「おい、あっちに洞窟があるぞ。あの中なら何とか1夜を過ごせそうだ。今日はその洞窟で休んで明日明るくなってからまた出発しよう。」

レイドのその言葉を聞いて皆軽く頷いた。

「ああ、そうだな。じゃあ案内してくれ。もう周りも見えなくなってきているし少しでも早く休んで明日朝早く出発した方が良いだろう。」

「ああ、分かった。じゃあ俺に付いて来てくれ。今そこまで行くからさ。」

レイドが洞窟に向けて歩き出すとマリー達もレイドの後を追って洞窟に向かった。

「さぁここだ。早く中に入ろう。」

洞窟に到着するとレイドを先頭にして皆洞窟の中へと入って行った。

洞窟は入口からすでに行き止まりが見えていたが4人が1夜を過ごす分には問題は無かった。

洞窟の中に入ると周りが暗くて見えなかったのでゼックスがバッグの中からランタンを取り出して火を点けだした。

ランタンの明かりで辺りが明るくなるとレイド達はその場に座り込んだ。

レイドは疲れていたのかその場に寝転ぶと目をつぶりながら言った。

「さぁもう休もう。さっさと休んで明日の朝早く出発しよう。」

「ああ、分かっている。俺ももう休むぞ。」

「そうね……じゃあ私達ももう休む事にしましょうか?エイル、明日の為に今日は早く休みましょう。」

「はい、院長様。私ももう寝る事にします。おやすみなさい。」

「ええ、おやすみなさい。エイル……。」

そして次の日の朝早くレイド達は洞窟から出てビブレストへと向けて出発した。

その日は山頂には辿り着く事は出来たが山道を下っている途中で辺りが暗くなり始め、結局その日の夜も洞窟を見つけて1夜を過ごす事になった。

そしてマナサ高原に入って3日目ようやくレイド達はマナサ高原を抜けた。

マナサ高原を抜けた場所からビブレストは離れてはいたが肉眼で確認出来る場所にあった。

そしてレイド達は力を振り絞ってビブレストに向かって歩いて行った。

(……ようやくここに戻って来られたな……さぁ今度はどうなる?)

ビブレストに着くとレイドが覚悟を決めてビブレストの中へ足を踏み入れると、突然レイド達の周りを深い霧が覆い出した。

「またか……⁉︎どうなってやがる⁉︎」

辺りを深い霧が覆い出すとその光景を見た事が無かったマリーとエイルはパニックに陥っていた。

「どうなっているの⁉︎一体何が起きているの⁉︎」

「……院長様!ご無事ですか⁉︎一体どこにいるんですか⁉︎」

ゼックスは声をあげずに辺りを見回しながら必死に周りを警戒していた。

「……くっ!」

するとレイド達を覆っていた深い霧が突然腫れ出し、やがて消えていった。

そして霧が消えた後レイド達の目の前に先程見えていた町とは違う真のビブレストが姿を現した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ