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19

レイドは階段を降りて下の町へと繋がる門へと向かっていた。

下の町へと続く階段に向かう途中怪物達に襲われたが、全く手を焼く事無く難無く怪物達を片付けていた。

門へと辿り着いたレイドは下の町へ入る為に門の扉に鍵を差し込んで鍵を開けた。

そしてレイドが門の扉を開くと扉は開いて、レイドは門をくぐって下の町へと向かった。

下の町の中に入るとレイドはマリーを探す為にジェダの屋敷へと向かった。

ジェダの屋敷に着くとレイドは一目散に走ってジェダの部屋に向かった。

ジェダの部屋の前に着くとレイドは躊躇う事なく部屋の扉を開けた。

すると部屋の中でジェダが椅子の上で驚いた様子でレイドの方を見ていた。

「……何の真似だレイド⁉︎貴様自分が一体何をしているのか分かっているのか⁉︎」

「ん、ああ……そう言えばお前には何も教えてなかったな。」

そう言うとレイドは少しずつジェダの近くに近付き、刀を抜くとジェダの首元に刃を突きつけた。

「……レイド……これは一体何の真似だ……?」

「何の真似?面白い事言うじゃないか。おい、口の聞き方に注意した方が良いぞ。もし俺の機嫌を損なう事になればお前の首が飛ぶかもしれないぞ。」

「……。」

ジェダは身の危険を察したのか口を開かずただ黙っていた。

レイドは黙っているジェダを見ながらエイルとの約束を思い出してジェダにマリーの事を聞いた。

「おい、あのマリーとかいう女はどこにいる?隠しても無駄だぞ。もし隠そうっていうならお前から聞き出せば良いだけだ。」

「……お前が一体マリーに何の用があるというのだ?」

「お前が知る必要はない。さっさと案内してもらおうか?おい、このまま立ちな。」

レイドは首元に刃を突きつけたままジェダに立ち上がる事を要求した。

ジェダは普段のレイドとは違うと異変を察して抵抗する事無く大人しくレイドの要求に従い立ち上がった。

「おい、そのままマリーとかいう女のいる所まで案内しろ。」

「……ああ、分かった。」

レイドに後ろから刃を突きつけられていたのでジェダは抵抗する事が出来ず、レイドの言う通り黙ってマリーがいる場所まで歩いて行った。

人気が無い路地裏を奥へと進むと路地裏の行き止まりの所でマリーが縄で縛られて座っていた。

ジェダはマリーと自分の手下の所まで歩いて行って手下の方を見ながら事情わ説明し出した。

「……見ての通りだ……レイドがその女を渡せと言っている……。大人しく渡してあげなさい。」

「……!しかしジェダ様……それでは上の町の連中を助ける事になってしまうのではありませんか……?」

するとレイドは他の者には気付かれないようにジェダの背中に刃を軽く当てた。

「……渡してあげなさい……。」

ジェダの手下はレイドの方を見た後悔しそうな口調で言った。

「……くっ!……レイド!おのれ……裏切ったか……!」

ジェダの手下達はマリーの縄を解くとすぐには渡さずにレイドの方を見て言った。

「……おい!レイド!ジェダ様を早く離せ。お前がジェダ様を離せばこちらもこの女を渡す。」

「ん、ああ……じゃあ同時に離そうぜ。それにお前達は下手な小細工しても俺には通じないって分かってるだろ?」

「くっ……!ああ、分かった。じゃあ同時に離すぞ。いくぞ。良いな?」

「ああ、良いぜ。いくぞ。じゃあ、せーの!」

レイドとジェダの手下が手を離した瞬間マリーとジェダは反対の方向に向かって走って行った。

マリーが自分の方に来るとレイドはジェダの手下の方を見て少し笑みを浮かべながら言った。

「さってと!じゃあ俺達はそろそろ行くよ。お前達にも世話になったな。まぁもう会う事もないかもしれないが元気でやれよ。」

「くっ……!おい!レイド!何故裏切った⁉︎場合によっては貴様をここから生かしては帰さんぞ!」

「……へー。どうするっていうんだよ?お前等が?俺とこれから戦うっていうのか?」

「……くっ……!」

すると状況を察したジェダがこの場を収める為に手下に代わってレイドに言った。

「……止めなさい、もう……。レイド、用は済んだのだろう?だったらもうここから出て行ってくれないか?お前はもうここには用はないはずだ。」

「ああ、そうだな……じゃあ俺はもう行くよ。お前にも世話になったな。達者でやれよ。」

レイドは無言で顎をしゃくってマリーにジェダ達とは反対の方向に歩くよう指示を出した。

レイドが動き出すとマリーは何も言わずに黙ってレイドの後ろを付いて行った。

レイド達がいなくなるとジェダの手下が悔しそうな口調で話し始めた。

「……くっ!ジェダ様!本当に良いのですか?我々は裏切りに対しては決して許す事はないという鉄の掟の下やってきました!それを奴をこのまま行かせては……!私はどうなっても構いません!行かせて下さい!」

「……止めなさい。命を粗末にしてはいかん……。」

「くっ……!」

レイド達が下の町から出て上の町へと続く門へと向かっている間も誰も追って来る事はなかった。

レイド達は上の町へと続く門を抜けた後エイル達が待つ古びた酒場へと向かった。

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