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マリーとエイルは下の町へと続く階段をひたすら降りて行った。

しばらく歩いていると大きな鉄の門が見えてきてそこから先は行き止まりになっていた。

門の前までやって来たマリーは手慣れた様子で門の端の方にある呼び鈴を鳴らした。

「……少しの間ここで待っていましょう。すぐに使いの者が来ると思うから……。」

「……はい、分かりました。」

マリーとエイルは使いの者が来るまで門の前でしばらく待っていた。

すると上の方から怪物がエイル達の方に向かって近付いて来ていた。

「ギギッ!見つけたぞ!こんな所にいやがったのか⁉︎おい!そこを動くなよ!今そっちに行ってぶっ殺してやるからな!」

怪物が近付いて来ているのが分かったマリーはエイルの前に立つと怪物に聞こえないように小さな声で言った。

「エイル、私が時間を稼ぐからあなたはその隙に逃げなさい……良いわね?」

「……待って下さい!院長様!私も一緒に戦います!」

「良いからあなたは逃げなさい!あなたが殺されてしまったら全てお終いなのよ!……良い?私があの怪物に飛びかかったらあなたはその隙を付いて逃げなさい。良いわね?」

「……でも……それでは院長様が……。」

「時間が無いの……お願いだから私の言う事を聞いて。私が稼げる時間もそんなにないはずよ。その間にちゃんと逃げて頂戴。分かったわね?」

「……はい、分かりました。」

怪物はエイル達が話している間もどんどん距離を縮めてきていた。

怪物がエイル達の下に辿り着こうとしたその時、門の扉が開いて1人の男がそこから出てきた。

扉から出て来た男はエイル達の前まで歩いて来るとエイル達の方を振り返りながら言った。

「おい、そこから動くなよ。そこで大人しくしてろ。」

エイルとマリーはその男にそう言われたのでその場で身を構えながらじっとしていた。

すると次の瞬間男が腰の刀を抜いて突然怪物のふところに飛び込んだ後怪物を切りかかった。

「⁉︎ギャー‼︎」

その男が刀を振り下ろした瞬間、怪物が一瞬にして真っ二つに切り裂かれた。

男は怪物の始末を終えた後エイル達の方に戻って来て言った。

「大丈夫か⁉︎俺はレイド。お前達を迎えに来た。」

エイルとマリーはあまりにも驚いてその場に座り込んでしまい、レイドの事をただじっと見つめていた。


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