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エイルは怪物達の中の1匹に見つかった後必死に建物の中を逃げ回っていた。
怪物の姿は普通の人間より一回りも二回りも体が大きく、肌の色は全身灰色でとても恐ろしい姿をしていた。
エイルは建物の外に出る為最上部に近い部屋から1階に向かって走っていた。
怪物に追われているのでエレベーターを使う事が出来ないエイルは必死に階段を降りていた。
エイルが階段を降りている途中怪物がエイルに追い付いて飛びかかってきた。
しかしその瞬間1人の兵士がエイルの目の前に飛び込んできて怪物の攻撃をエイルの身代わりになり止めた。
「くっ……!早く逃げるんだ!早く!」
「はっ、はい!あの……ありがとうございます!」
「良いから早く行きなさい!」
エイルは兵士に悪いと思いながらも兵士の決死の覚悟に応えなければいけないと思い無我夢中で下へと続く階段を降りて行った。
エイルが階段を降りている間もあちこちで怪物達がうごめいていたが兵士達が怪物と戦っていてエイルの逃げ道を確保してくれたので、どうにかエイルは怪物達に捕まらずに済んだ。
エイルが階段を降りている途中大広間でマリーに遭遇した。
マリーはエイルを見つけると急いでエイルの下まで駆け寄って来た。
マリーは慌てた様子でエイルの手を引っ張ると息を切らしながら言った。
「ハァッ!ハァッ!良かった……!無事だったのね⁉︎エイル!このビルの中は危険だわ!急いで外に出ましょう!私が何があってもあなたを守るから!私が先に行くからあなたは私の後ろを付いて来て?良いわね?」
「……はい!分かりました!院長様!」
マリーはエイルを連れて階段を降りて行きビルの外へと向かって行った。
途中怪物達に遭遇はしたが兵士達がすぐに駆け付けて来て身代わりになってくれたので、エイル達は怪物と戦う事なく何とか難を逃れる事が出来た。
そしてエイルとマリーはビルの中から脱出する事に成功した。
エイル達がビルの外に出て目に入って来た光景はとても恐ろしいもので、ミッドガルドの町はあちこちが火の海に包まれていた。
「……そんな……外にもあんな怪物達がいるというの……?……エイル、私に付いて来なさい。良いわね?」
「……はい、分かりました。⁉︎」
マリーはエイルの手を引くと突然どこかに向けて走り出した。
「エイル!私の手をしっかり握ってなさい!良いわね⁉︎」
「……はい!分かりました!」
マリーは怪物達に見つからないように出来るだけ目立たない場所を通りながらある場所へと向かっていた。
マリーが走り出してからしばらくすると下の町へと繋がる階段が見えてきた。
「……この階段を降りるわよ……付いて来なさい……。」
「……はい……。」
マリーは険しい表情をしながら下の町へと続く階段を降りて行った。
エイルはマリーの表情が気になったが何か聞くような事はなく、ただ黙ってマリーの後ろを付いて行った。




