道は切り開ける系魔王
お 待 た せ し ま し た
『よく謎を解いたな! 褒めてやる!』
上から目線ですね。
「誰? 隠れてないで出て来なさいよ」
『さあ、戦士よ! 先へ進みたまえ!』
「「無視!?」」
謎の声がそう言った途端、ゴゴゴゴゴと音がして道が出てきました。怪しさたっぷりですね。
まあ進みますけど。
それからしばらく一本道を歩いていたら、後ろから声がしたんです。
『よく謎を解いたな! 褒めてやる!』
「!!?」
「あれ、録音だったんだな」
冷静に分析するノエルさん、凄いですね。
てか録音て。仙人何してるんだ。
まあいいや。とにかく進もう。
「……」
「……長いですね、この廊下」
魔王城よりも長いですよ? 長すぎてノエルさんが怒ってるんですけど。
「……成れ」
「え、ちょっノエルs「終わりが見えないのなら、自分で創ればいい!」ええっ!?」
ノエルさんは僕を剣にさせると、壁を思いっきり切り裂きました。
何かかっこいいこと言ってますけど、これ住居に侵入したうえ破壊してるってことですからね? ノエルさん分かってますか?
「……道は、開かれた」
『いやだから、かっこいいこと言ってる場合じゃ……って、ええ!? 道がある!?』
人型に戻って、暗い道をのぞき込む。
「うわ……暗いですね。明かりが無いと進めないんじゃ」
「ふ……この世にはこんな言葉があるんだぞ」
「は? ノエルさん、急に何を……」
「根性だ!」
「えええええええええええ!?」
ノエルさんは暗い道に突っ込んでいった。
「ち、ちょっと、ノエルさん!? 危険ですよ!? 待ってくださいよ~~~!!」
僕も大急ぎで追いかけて……行くと、急に何かにぶつかった。
「いたた……って、ノエルさん!」
ノエルさんが止まっていました。道が暗いので前が見えないんですよ。
「もう、ノエルさんったら、何してるんですか?」
「アレ」
「アレ? アレって、何……アレは!?」
「——よく来たのだ。ノエル、リルハ」
そこに居たのは、寝癖がついた黒髪を床まで伸ばし、サンタさんのような白いひげを着けた、子供でした。
お久しぶりです。菜綱です。
前に投稿してから一年と約半年過ぎました。
……申し訳ございませんでしたァッ!!
詳しいコトは最終回のあとがきで。