旅が終わる…訳が無いだろう
「ああ、すまん無理」
「「えええええええええええええええええええええええええええええ」」
結論、仙人にも契約解けなかった\(^o^)/
……まあ、こうなるとは思ってましたよ? もうさー、何で僕ら運に恵まれないんでしょう? 神様、呪うぞ。
そもそも仙人がこんな所に居る方がオカシイですよね? 絶対この仙人は偽物ですよね? そうですよね?
っていかんいかん。疑心暗鬼になってますね、僕。
「じゃが、ワシの師なら出来るやもしれん」
「「本当か!!」」
おお、感動のあまりハモってしまいました。
「生きているか保証はしないが」
「「本当か」」
別の意味でまたハモってしまいました。
「ワシの師はワシが幼かったころワシと同じぐらいのお歳での。ワシが教えを請うている間も、ワシより元気で、不思議に思ったほどじゃ」
どうでもいいですけど、ワシ多いな。
「ワシがこの魔界に来てから、師とは一度もお逢いしていないのじゃ。師はとある山の奥に在る屋敷に住んで居られるのだが、自由なお方での。時々行くあての無い旅に出られるのじゃ」
「……あたしたちが屋敷に行っても、居ない可能性があるってこと?」
「そゆことじゃの」
「もし屋敷に居ても、お亡くなりになっている可能性もあると」
「そゆことじゃの」
「つまり契約が解けない可能性があるってこと?」
「そゆことじゃの」
さっきからそゆことじゃのしか言ってないな、この人。
「……でも、その反対の可能性もあるってことだよね」
「……そうじゃの」
「それなら、行く。可能性があるなら、行ってみないと。何もやらないよりマシ」
「ノエルさんが行くのなら、僕はどこまでもついて行きます」
「……そうか。師の屋敷は、この魔界に在る魔神の祠から行くことができる。ワシももう何年も行っておらんから、少しシステムが変わっとるやもしれん。が、とにかく突き進め。さすれば、師に会えるであろう」
「……ありがとうございます」
「健闘を祈る」
「ノエルちゃん、頑張れよ!」
「応援してるぜ!」
「そっちのひょろい方も頑張れよっ!」
「ノエルちゃんをしっかり守れよオ!」
皆に見送られて、僕らは仙人の師の屋敷へと向かいます。