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アニメの世界じゃなんとやら  作者: 終匠 竜
アニメ:闇と光の世界地図 編
44/52

第44話「初めまして過去(プレタリティ)、そして、久しぶり……」



「なぁ……三鷹よ……」

「なんですぅ? クレァさん」


俺は三鷹と二人きりで、もうすぐそこまで迫ってきている光を眺めていた。

おそらくあの光が、俺たちの目的地のスタート地点だろう。


他の三人はまだ寝ている。


神妙に真剣に、俺はふと、頭に浮かんだ言葉を三鷹に投げかけた。



「こ、これ……過去を変えたら未来も変わるんだよね……は、犯罪、とかには……な、ならないよね……ね」


震える声で。


ちなみに半泣きだった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


だ、大丈夫だよね。

タイム○トロールとか出てこないよね。時間刑法とかでしょっ引かれないよね。


「あぁ。安心してくださいぃ」

「そっか……。ふぅ、よかっ」

「普通に大罪ですのでぇ」

「よくないよっ!? えぇっ! 全然よくない! お前の動じない態度にビックリだよ俺!」


デスヨネー。未来変えたら大罪。

コレ。アニメ界の常識。


「お約束を外さないね全く。ま、まぁ、いざとなりゃあ? 帰って逃げられるし? 問題ナッシング、だよね?」

「ちょっとなに言ってるかわかんないですぅ。もう本当すぐそこなんで皆さん起きてくださーい!」

「俺は初めから寝てないがな。それよりクレァ。安心しろ。どんな奴が来ようが俺が倒すし、無敵も盾にできるし、何よりお前ならなんとか出来るだろう」


あ、起きてたのねライ。


「くぅー、カッコいいねー。盛り上がるシーンだなこりゃ。遊○王だったら切り札の真紅眼(レッドアイズ)青眼(ブルーアイズ)やらが生贄召還されるところだね」

「ほら。ふざけてないで。振動来ますよ」

「「へ?」」


その瞬間響いた衝撃に、よく捕まっていなくて、引っかかっていなかった俺とライは光の中へと吹っ飛んでいった。


◇◆◇


「「どわぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!!!」」


光を抜けると、一度体が消えたような不思議な感覚に包まれ、また元に戻る。

これがおそらく、体を分解し、この次元、この世界の体に再構築している感覚なのだろう。

ふわふわとした夢の中にいるみたいな感覚といえばわかりやすいだろうか。


次第に真っ白な視界が晴れ、なにやら不思議な建物が並び立つそんな光景が目に飛び込んでくる。


てか、飛んでますね俺ら。

正確には落ちてるんだけど。


「おぃぃぃい! マジかぁぁぁあ!」

「スター。どうする?」


こんな時も冷静だなライ。

まぁ大丈夫なんだけどね。大丈夫なんだけどさ。

ほら、でもね。やっぱ慣れんて。ビビるビビる。

めっちゃ怖え。


「ま、まぁぁぁお、おち、落ち着こうかぁぁぁあ。まずは、確認んぅぅう! ライ! この景色に見覚えは!」

「ある」

「つまりタイルスリップは成功かぁぁぁあ。と、取り敢えず、着地しよ! 着地!?」


冷静になれだって? だが断るっ! ごめん無理! 無駄無駄無駄ぁ!


「『奥義』・『クリアメイク・想像薄膜盾(シールド)


下に向けられたライの手から半透明なシールドが展開される。

それに心から安心しきって乗ろうとして……


「のわぁ!」


もうすぐそこまで建物が迫っていることに気がついた。

このまま勢いに任せて突っ込んだら、俺らは何ともなくともそのシールドの圧で建物がぺしゃんこになってしまうかもしれない。


「ヤ、ヤッベ!」


なので急いでシールドを叩き割り衝撃に耐えられるよう体を強化。ついでに音を最小限にとどめるよう建物もブールドンでコーティング。

そしてクルリとライの方へ体ごと振り向き、仰向けになり。指を二本立ておでこの前で『チャッ』と動かす。


「アディオス」


やけに鮮明に響いたその言葉は空を突き抜け

俺は一直線に建物を貫通し どごごごごごごご と音を鳴らしていた。


「アァベ、あべべべべべべべべ」


ブッ!

短く くぐもった叫びをあげ、頭から地面に落ち、半分ほど顔面が埋まった。


んんんんん…………――――――ぷわっ!


「あいててて」

「悪い。大丈夫かスター」

「あ、ああダイジョブダイジョブ。ちゃんと顔面ガードしたから」


『目立ってはいけない』

それが今回のルールであるというのに。全く。

他のみんなは無事着いただろうか。俺のライの二人だけで飛ばされてきちゃったし。


「っにしても、ここ何処だ?」


あーあー屋根こんなにキレイに貫通させちゃって。


「ひーふーみーよー……うん、まぁ10階ぐらいは突き抜けたか? 人に見つかる前にここを脱出したいんだけど……」


と話しながらライを見て、目に映った光景に首をかしげた。

ライが俺に背を向けて、呆然と仁王立ちしているのだ。まるで何かを直視するように。

その背中はふるふると微かに震えていた。


「お、おい。ライどうし―――」


だがしかし、俺が言葉を言い終わる前に運命は一歩、歩を進めた。


「……み、美里……」

「え? セット、なの?」


果たして、ライと見つめ合っていたのは

ライの最も大切な人で、最も必要な者で、最も、もう会えない筈であった、今は亡きライの母。加賀瑠璃 美里 。

もう二度と再会する筈のない二人の、時空を超えた決して許されない 歪な 運命の、再会だった。



更新遅れまして申し訳ありませんっ!?


11月に3話はあげるつもりだったのですが……11月がそりゃあもうクッソベリーベリー忙しくて投稿できませんでしたっ!?

マジですみませんっ!?


続けてもう一話投稿いたしますので。はい


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