簡易終焉報告書 7ページ
ENo.5 『集団幻覚』
《危険度 Lv. 4〜7》
《解説》
見えないナニかに怯えている、或いは人類が突如として同じ事を口にしたりと、本来姿形も無いモノにより人類同士が自滅行為を繰り返す事が当ENo.に該当します。
現時点での被害がどうあれ、早急なる対処を施さねば終焉に1歩近づく事になります。
《勧告》
人類が意味不明な行動を取る事には、必ず何かしらの原因があります。
こちらのENo.を読んでいる貴方の職業や境遇、数々の経験を参考に対処してください。
当ENo.にて重要な事は、正気を保つ事です。
《過去の終焉事例》
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終焉報告
該当ENo:5
推定危険度:7
発生源:全世界
対応部署:医療機関
構成人数:知らぬ
負傷者:不明
死者:不明
回避方法:患者の衛生管理、徹底隔離。
有効な薬品の開発。
備考:人類が上を向くんだ。
比喩ではなく、全員が空を見上げるんだ。
そして、この症状は伝染する。
原因は未知のウィルスと判明。
驚く程に変異が早く、順次ワクチンを開発
せねばならない。
パンデミック、そんなちゃちな規模では到底
言い表せない程の地獄だったよ。
報告書作成者:リック・オズワルド
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終焉報告
該当ENo:5
推定危険度:5
発生源:某宗教団体総本山
対応部署:二世レジスタンス
構成人数:秘匿
負傷者:不明
死者:不明
回避方法:化学が進んだ現代では、まず不可能だろう。
備考:新聞、テレビ、携帯端末、ラジオ。
何なら人伝にも広がって行く。
その情報を五感の何れかで感じた瞬間、
目出度くアイツらの仲間入りだ。
他から情報が入ってこない、狭いコミュニティの
人間だけが正気のようだ。
生憎、宗教関連に強い恨みがある我々には
効果が無かったが、勝機は全く見えなかった。
報告書作成者:匿名
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終焉報告
該当ENo:5
推定危険度:8
発生源:全世界中
対応部署:\
構成人数:\
負傷者:\
死者:\
回避方法:分からない! 助けてくれ!
備考:世界中の生物が海に向けて歩き出したんだ!
私の足も制御が出来ない!
嫌だ! 嫌だ!!
報告書作成者:あぁ、海が冷たい……
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