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8*避難所生活 /2/


「ただいま。」

「蒼くん、おかえり。」


赤城さんとの話を終え、避難所の中に戻ると、萌は寝てしまっていた。

涼葉姉と小声で会話する。

……さて、涼葉姉と情報を共有しないとな。




━━━━━━━




「…って事は、私も能力があるのかな?」


頭痛があったと言っていたのが本当なら、あるはずだ。

涼葉姉にも…萌にも。


「うん。多分ある筈。」

「わかった。ちょっとまってて。」


涼葉姉はそう言って、頭を抱えてうんうんと唸り出した。

数秒待つと、ゆっくり顔を上げる。

そして、俺の方を向くと、口を開く。


「えーっと、風流だって。」


そのまま能力の詳細を聞くと、どうやら支援系の能力のようだ。

風の流れを作り出し、矢の軌道を変えたり出来るらしい。

中々使えるのではないだろうか。


聞いた話によると、空を飛んでいる化け物も居るらしいし、そういう奴には天敵だろう。

何せ飛行を妨害されるのだ。

空を飛んでいる奴は大体、その長所を生かした攻撃をしてくると赤城さんが言っていた。


…ただ、周りに迷惑にならないように少し使ってみた所、制御がかなり難しいらしい。

それと、使い過ぎると頭痛で倒れるかもと。

俺の能力と違って、大規模戦闘の方が力を発揮するのではないだろうか。


……ただまぁ、俺は涼葉姉を戦場に出す気はさらさらないが。

涼葉姉と萌が出るくらいなら、俺が3倍出る。

その覚悟で行かないと、守りきれないと思った方がいいだろう。


「涼葉姉、俺も疲れたし、ちょっと休むよ。」

「うん。お疲れ様、蒼くん。」


そう言って、横になる。 ……暁兄、俺、頑張るよ。




【赤城 劔】




「あら赤城君。久しぶりね。」


俺に声を掛けてきたのは戦友の稲荷 穂花(いなり ほのか)

あったのは…4ヶ月ぶりだろうか。


「あぁ。」

「…何、楽しそうじゃない。何かいい事でもあった?」


確かに、いつ頃ぶりかに気分がいいかも知れない。


「そうだな。良い人材がいた。」

「ふーん。ねぇ、どんな人なの?」


それを言った途端、穂花の目が変わる。

…WMHAは人手不足だ。

そして、穂花は勧誘担当。

………言えば、色仕掛けでも人質をとるでもして無理やり引き込むだろう。

最近は特に切羽詰まっているようだしな。


「言わねぇよ。あいつには自分で入る判断をして欲しいんだ。」

「…あら、もう勧誘してたのね。…ふふ、貴方が楽しみにするほどの人材、私も今から楽しみだわ。」

「あぁ、そうだ。枠を3つ開けといてくれ。」

「え?3人もいるの?」


あぁ、そうなるのか。


「いや、そいつの大事な人だ。そいつだけだと首を縦に振らないと思うぞ」

「そう…わかったわ。」


穂花はそう言って、踵を返す。

……さて、久々に挨拶回りしねぇとな。

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