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日向の道を歩けない少年  作者: 霜月龍太郎
第二章 めざせ、テスト高得点!!
9/32

勉強会を開きましょう⁉

  「勉強を教えてください!」

  平川さんと光はそう言った。

「お断りします」

  そう言って僕は家に入ろうとした。

「そこをなんとかお願いします~」

  光はそう言って僕の足を掴んだ。

「私もお願いします」

  平川さんまでそう言った。

「そういえば平川さんは家に帰らなくて大丈夫なの?」

  僕はそう聞いた。

「……忘れてた」

「忘れてた⁉︎」

  家に帰ることをれる人なんて初めて見た。なので思わず僕は驚いた。

「お願いだからさ~」

  光はまだ言ってる。面倒くさいから僕はもう仕方なく教えることにした。

「わかったよ。その代わりそんなに長い時間はできないからな」

「はーい!」

  二人はそう言って喜んだ。


  一夜明けた今日、僕はいつも通りバイトをしていた。とりあえず光と平川さんは家で勉強するように言っておいた。

「月影くん、なんかものすごく疲れてるように見えるけど大丈夫?」

  洋介さんはそう言うと

「大丈夫ですよ。心配させてしまってごめんなさい」

 と言い返した。

「もうそろそろテストなんだってね。月影くんは自信はあるの?」

「全くもってありません。もはや絶望するぐらいヤバイかもしれません」

 そう言うと洋介さんは笑った。

「光と君は本当に兄妹みたいだね。光も同じことを言ってたよ」

「そうなんですか」

  僕はそう言った途端、洋介さんは顔を近づけてこう聞いた。

「光のこと、どう思ってる?」

「どう思ってると聞かれましても」

  実際は鬱陶しいやつとしか思っていないけど、そんなことは洋介さんに言えないよな。仕方がない、光を褒めておこう。

「光はみんなと仲良く、男子にモテモテの女の子で僕もかわいいと思います」

  言ってて言うのもあれだけど吐き気がしそうだ。


  「おかえり、月影くん」

  帰ってくると平川さんがそう言ってくれた。

「光は?」

「勉強を始めて3分で爆睡してしまい、今もそのまま寝ているよ」

  とりあえず起こそう。

「光、起きろー」

  すると光はこう言った。

「月影、はやく恋人見つけないといけないよ」

  どんな夢なんだよ。仕方なく僕は定規で光のほっぺたをツンツンした。それを見た平川さんも一緒にツンツンしていた。

「月影?翔子?なんでここにいるの?」

「ここ、僕の家だけど」

  そう言うと光は立ち上がって勉強道具が置いてある机に向かった。

「月影、教えて」

  なんて自由気ままなやつなんだ、そう思いながら僕は、光と平川さんに教えながら宿題を終わらした。


  宿題が終わり、少しの時間はテスト勉強をするようにした。僕は、光と平川さんのわからないところを教えながらしていた。

「月影くんって教えるのうまいよね」

  平川さんにそう言われた。特に気にしていなかったので僕自身はわからない。

「だよね~。わかる、わかるよ。翔子もそう思うでしょ。先生よりも解りやすいし」

「それはない」

「思ったんだけどさ。テストまでの毎週日曜日に勉強会しない?」

  光の提案に平川さんは賛成した。

「二人でしたら」

「月影くんがいなかったら誰が教えるのよ」

「平川さん」

「なぜ私?」

「賢そうだから」

  そう言うと平川さんは少し照れていた。

「何を言おうと月影も参加してもらうからね」

  光はそう言った。

「二人ともモテるんだし他の賢い男の人に教えてもらえば」

  そう言うと平川さんは

「そうしたら絶対月影にしてもらうことになるよ。だって光を教えようとする男の人は多くて勉強会どころじゃなくなるかもよ」

 と言った。その後に光は

「私じゃなくて翔子を教えようとする人が多いと思うよ」

 と言った。

「それじゃあ勉強会しなければいいんじゃない」

  僕がそう言うと光と平川さんは

「それじゃあ、どうやってテストを高得点にするのよ」

 と言った。

「自分たちで頑張れば」

  僕はそう言うと

「それができないから困ってるんでしょ」

  光はそう言った。

  仕方なく勉強会をすることになった。いつまでこの不運は続くのだろうか。

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