体調崩しました
今日からまた学校がスタートした。冬休みは夏休みと比べ短かった。けど僕はみんなより冬休みが長い。なぜなら僕は体調を崩して今日は休んでいるからだ。
熱は39度と高め。頭痛はとてもするし、体は重いように感じる。インフルエンザではなかったので安心はしているが、頭痛の痛さはインフルエンザと同レベル、それ以上といっても過言ではない。その為、今は話すこともできないぐらいだ。
「今日は月影くん、休みなんだね」
翔子はそう言った。
月影がいないから宗輔くんはずっと1人だった。いつも一緒にいた人が休みになると人は宗輔くんみたいになる。だけど仕方がないよね。
「宗輔くん、なんだか寂しそうだね」
私がそう言うと翔子は何か閃いた。
「今日の放課後、月影くんの家に行こうよ」
「それ名案!」
私は宗輔くんを誘って3人で月影の家へお見舞いに行くことにした。
月影の家に来たけど当たり前のようにロックされていた。
「鍵空いてないね」
宗輔くんは少し落ち込んでいた。
考えてみれば当たり前のことだった。お母さん曰く、とてつもない頭痛で苦しんでいると言っていたのだからインターホンが鳴っても出れるわけがない。
「今日は帰ろっか」
「そうだね。それじゃあまた明日、光」
「またね、翔子、宗輔くん」
「またね、光さん」
そう言って私たちは自分の家へと帰っていった。
「ただいま」
私はそう言ってリビングのソファーに座った。
「おかえり光」
お母さんがそう返事をした後にお父さんが来た。
「月影くんがいなくて寂しい~」
お父さんってこんなにすぐ泣く人ではなかったよね。大泣きしながら私に近づいてきた。
「月影く~ん、元気になってくれ~」
幼い子みたいな態度のお父さんを見て私は恥ずかしい思いをした。月影も大変だな~と実感した。
「光、月影くんの看病をしてくれない?」
私はその頼みを受け入れ、裏口から月影の家へ向かった。
「月影、大丈夫?」
私はそう月影に言った。だけど返事はなかった。静かな月影の部屋では息苦しそうな月影の息と私が動いた時になる音だけだった。
「そこに、誰か、い、るの?」
月影が目を覚ました。だけどここにいるのが私だとわかってないらしい。
「私よ、月影。光よ」
「なん、の、よう?」
本当にしんどいことが月影の話し方でよくわかる。聞いてて私は可哀想に思えてきた。
「月影の看病をお母さんから任されてさ。だから私はここにいるの」
「そう」
月影は大きく息を吸って寝た。
何年前の話だろうか?私も高熱を出した時は月影に看病してもらったことがあったな~。
これは私が小学生の頃の話だった。
私は高熱を出してしまい、1人で寝ていた。その時はとても寂しかった。みんなと会えない、学校に行けない、遊べない。いろんなことができなかった。
「泣いてる?」
そう質問してきたのは月影だった。私が寂しそうだと思ったのか月影は私の部屋で本を読んでた。
「文字ばかり書いてある本なんて読んで楽しいの?」
私がそう問うと月影は笑顔で答えた。
「本は文字ばかり書いてある本もある。絵本みたいに絵がいっぱい描いてある本もある。けど、どの本も何か変えてくれるものがあるんだと思うんだ。例えば、文字ばかりだけどこの本は映画やアニメ、ドラマと同じようにストーリーがあるんだ。このストーリーの登場人物のように生きたいと思うと自分の生き方も変えてくれるかもしれないんだ。本には無限に変えることができることがある。僕はそう思うから文字だらけの本でも読んでて楽しいよ」
私にはわからないことだった。だけど、月影にとっては楽しいことだとわかった。
月影は私が安眠するまで話し相手になってくれたり、氷水で冷やしたタオルを持ってきてくれたりと看病してくれた。
「ありがとう、月影」
私がそう言っても月影は表情変えず、本を読んでいた。
目を覚ますと月影のベッドに腕を乗せ、寝ていたことがわかった。
私は起き上がって月影の額に手を当てて熱が上がってないか確かめた。どうやら熱は下がっているらしい。明日には月影が元気になればいいなと思いながら、私は家へ帰った。




