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ぅゎょぅι゛ょっょぃ

「轟天爆砕!ギガントシュラァァァァク!!!」


「魔法少女ー!!!」


「きゃぁああっ!」


もはや地震と勘違いしてしまってもいいほどに揺れるでござる。


「オギャアアアアア!」


なんか生まれたでござる。ギャグ漫画だったらあの怪物はきっと目が飛び出しているでござる。


「ボクのこと、呼んだ?」


怪物ごと斜面に突き刺さったハンマーの上から声が降る。見上げるとロイヤルセブンを代表する褐色ロリッ子にしてボクッ子、ヘヴンズ・ミスがいた。


「ぅゎょぅι゛ょっょぃ」


「ヘヴンズ・ミスさん、なぜここに?」


「コイツがいるって聞いてなかったんだよね?ホントは明日から合流する予定だったんだけど今来ちゃった」


「大変助かりました」


「取り敢えずコイツ倒しちゃうね」


高層ビルをだるま落としできそうなほどのハンマーを軽々と持ち上げ、その小さな体には似つかわしくない怪力を披露する。


「この間ライブの時は見れなかったから、生でこれを見るのは初めてです」


「何度見ても壮観ですよ」


叩き潰され、めり込み、雄叫びを挙げることすらなくなった瀕死の怪物。ぴくりとも動かないがこのままにしておくことはできない。


「ぶっ殺しちゃっていいんだよね?答えは聞いてないっ!」


「削除対象になりそう」


「鋼鉄粉砕!ゴルディオンハンマアアアア!!!!」


「そう来たでござるか。いやソレの放映の時生まれてないよね?なんで知ってんの?」


「光になれぇえええええええええええええええええ!!!!」


ぅゎょぅι゛ょっょぃ!とか言ってる場合じゃないでござる。トドメを刺された怪物は灰にはならず結晶化し、バラバラに砕け散ってしまった。大きなガラスを思い切り叩きつけたような金切り音が耳をつんざく。要は耳が痛い。


「天獄ハンマーにこんな能力があったとは………凄いでござる」


「ないよ?」


ないんかぁーい。


「では報告にあった中型の獣とは別の存在ということになるんですね」


「倒しちゃったでござる」


「やってしまったのは仕方ありません。写真をもっと欲しかったのですが、どっかの誰かさんが騒ぐから見つかってしまいましたし」


「記憶にございません」


「キレーだね、これ。持って帰っていい?」


結晶を手に取って見るとキラキラと光る。宝石のように光り色合いはオパールのよう。これ加工して売ったらいくらになるかな。


「ダメです。全て回収して研究所に提出します」


「えー、けちー」


言うやいなや早速どこかと連絡を取り始める秘書さん。どこにどうやって持っていたのか分からないが、こんな山奥で通じるってことはきっと衛星電話でござる。


「あー、疲れたでござるな。まさか帰りも三時間とは」


結局ホテルに帰ってこれたのは真夜中になってからだったでござる。そんな時間に高級ディナーが待ってるはずもなく、手持ちのポテチで腹を誤魔化す。しかし足らない。これが普通のホテルなら売店で…ってなるけど豪華なホテルにはそんなものはなく、ルームサービスで軽食が出てくるだけ。つまり足らない。


「勝手に飛んで帰ったら撃ちますよ?ちなみに私はまだまだ動けます」


「流石でござるぅ」


「んー、んぅ……」


もう夜も遅く、ぐっすり夢の中のヘヴンズ・ミス氏。ホテルに着く頃には車の中でウトウト、ベッドまで運んできたでござる。


「おやおや可愛らしい寝顔でござる」


「犯罪です、通報します」


「いやいやいやいや、日本人は皆ロリコンで変態でござる」


べべべべつに襲いたいとかそういう意味じゃないですからね?ただ口調が違うのが気になっただけで。

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