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神代兵器の自由意志  作者: ぶくっと醤油
1章
15/32

15 主人公?

「勇者であらせられる皆様には人族を虐殺し捕らえ無惨な姿になるまで嬲る絶対悪である魔人族 その王である魔王を倒し 魔人族を滅ぼしていただきたいのです」


・・・・・


とある山の中腹にある高校 長い階段を上りやっと辿り着くその高校は一言で言えば普通 派手さもなく地味でもない ただ真っ白な壁で作られた学校 その敷地は山1個まるまる所有しており様々な活動を行えるアクティブな学校だ その長い階段は疲れるがいい運動になる 女子生徒は皆健康的で美人が多い 男子生徒は大きい体格が目立つが中には身が細い者もいる 1年生後半になれば皆体力は平均を優に超え数多くのスポーツ選手を輩出している学校だ

その学校の正門を潜り抜けた先にある中央道に1人の男が立っている

他の人より一層暗い短めの黒髪と光が宿っておらず何を考えているのか分からない瞳 周りとはかけ離れた小さく細い体 その顔には男らしさは見えず中性的な顔立ちをしている 何も知らなければ女の子と勘違いしてしまうほどだ しかしその足運びは日本人とは思えない熟練のそれであり隙のない 無駄のない動きをしている


「よぉ幽砕這(ゆさは)夏休み元気にしてたか?」

(まさる)か 忙しいって意味なら元気にしてたぞ」

「相変わらずお仕事かよ...お前の家柄が真っ黒なのは知ってるが少しは受ける依頼減らしたらどうだ?今の社会じゃ生きるのも辛いだろ」


阿賀野幽砕這(あがの ゆさは)それが俺の名前だ 代々続く暗殺者の家系で長い闇歴史を持つ家系の末っ子で僕の代で75代目を迎えている


茶髪で男らしく引き締まっており俺とは真逆の彼は大鍔 克(おおつば まさる)阿賀野家の分家であり暗殺ではなく剣術を扱っている家系の長男だ その巨躯な体から放たれる斬撃は一撃一撃が重くそれでいて鋭い なかなか いやかなり手強い 体に反して人懐っこい笑みをよく浮かべ大切な誰かを守るなら自分が盾になるという気概を持つ漢でもある


「あらら?ゆー君にまー君じゃない 立ち話してるのかしら?私も混ぜてちょーだいな」


彼女は幻彗 晶(げんせい あかり)長く金色が薄く混じっている黒髪に左に黒眼と右に碧眼のオッドアイを持つ珍しい女の子

女の子らしく華奢だが程よく引き締まっており胸はさほど大きくない運動に適した体付きをしている

如何せん解せないのは俺より身長が高い事だ

そんな彼女は日本人の父とイギリス人の母を持つハーフでイギリス人の血が混じっているが故なのか気品を感じる だがその母親は魔女の生き残りで晶はしっかりその技術を受け継いでいる 得意な魔術は錬金による物質変換を始めとし一時的な武具の生成や血や死体を媒介としない1部の魔法などだ


「久しぶりだな晶 そっちは元気にしてたか?俺は元気だったぞ!」

「まー君は元気じゃない方がおかしいじゃない ゆー君は昨日ぶりだね 夜は楽しかったわよ?」

「おい幽砕這どういう事だ?俺知ってるんだからな?2人が付き合ってるってことをな!あれか?あれなのか?愛すべき者同士だけに許された行いをしたのか?夏休み最終日に?ふざけんな!俺なんて恋人が1人も出来ねぇんだぞ!自慢か?自慢なのか!?何か言ってくれよ!俺はお前を殴りたくない!」

「一旦落ち着こうか克?僕が何をしたって?夜は俺の活動時間だぞ?少ない睡眠時間を仕事以外でどう扱ってたって?僕が寝る事が好きなのに何をするために削ったって?ナニをするために削ったって?」

「すんませんした!!!」


そんな会話をしながら校内に入った この学校は中央道という学校の中庭から四方に伸びる通路のが混じり合う場所を囲うように建てられている 山頂がある北側が3年生 東側が2年生で西が1年生 南が移動教室兼部室の集まりとなっている 中央道からは山の奥に行くことができ運動場や体育館 柔道場やトレーニングルームにプールそして寮といった施設が山の斜面に建てられている


俺らは今は2年生で夏休みを終えたばかりだ 教室の中はこれから始まる学校生活に俯く者が大半 かく言う俺もその1人だ 最近仕事柄帰りが遅く寝るのは深夜12時 朝4時に起きて登校だ まったくもって辛い

楽しみであるアニメやラノベを読む暇もない 学校で癒される時間としたら晶と一緒にいる時だけだ

隣の席に座る晶を横目に見れば視線に気づいたのか晶が顔を向けて指を顎に当て唇を舐めた

露出はしてないはず なのにエロい とても色気がある━━━昨日は仕事だったが今夜は絞り尽くされそうだ...


今日は特に授業もなく午前中で終わりだ


「まったく学校に来る必要感じないよなこういう時ってさ」

「そう言わなくてもいいじゃん装道 連絡とかあるんだから仕方ないじゃん?」

「いいや必要ないね 携帯に連絡寄越せばいい話じゃんか純銅 火蔵だってそう思うだろ?」

「どっちでもいいじゃん そうだ!この後皆暇だったら私の家に遊びに来なよ 新しい玩具が来たんだ〜」

「「「マジで!?」」」

「ゆー君反応しちゃダメじゃない...」


重門司 装道(じゅうもんじそうどう) 自衛隊隊員の父を持つ男気のある男 その細身の体からは想像も出来ない膂力を有している 本人は将来自衛隊に入るのだからあって当たり前だと言っている


神羅着 純銅(しんらぎ じゅんどう) 同じく自衛隊の母を持つ常に冷静な男 この学校では珍しく体力がないほうだが頭の回転は速く学年成績を常にトップ 将来は幕僚長だろうか


赤城 火蔵(あかぎ かぐら殿) 重工業会社社長の娘で人懐っこい女の子 一見脳天気な性格に見えるがその頭の中には世界中の兵器の構造 仕組み 理論が詰まっておりネット界ミリオタ第1軍総隊長だ


「晶...暗殺者だ 兵器は否応でも必要になる 火蔵はいい子だ俺に必要な物と知識を与えてくれる 仕事のサポーターとしても素晴らしい 晶はパートナーで大切な仲間だ その点火蔵は俺達に必要な物を用意して完璧な状態で送り出してくれる大切なサポーターだ 火蔵のこの提案俺としては是非とも参加したい」

「さっすが現役暗殺者観点が素晴らしいね 火蔵の元に提供される兵器は将来僕達が持つかもしれないんだ 装道は勿論行くよね?」

「ったりめぇーだっての 自衛隊目指してんだ兵器の事ぐらい頭に詰めとかねぇとな」


そうして俺らは長い長い階段を降りていく 皆家は近くにあるので帰りは殆ど一緒だ 1つ他の人と違うとすれば人気のない所に家があるという事だろう


「正午まで時間あるし 路地裏の公園で時間潰してかね?」

「いいね!私の家正午まで開かないんだよ〜4人はどうする?」

「装道と家が隣だし俺は残ることにするよ」

「最近遊んでなかったしな うっしゃ!装道久々に勝負だ!」

「ゆー君はどうする?」

「家に帰っても中二病全開する以外する事ないしここで待ってるよ」


やったなぁー! よそ見は禁物だぞ! おま!3角飛びなんて卑怯だぞ! 頑張れゆー君! ファイト〜


かれこれ数時間遊び公園を出ようとした時 皆が集まり別れようと挨拶をする瞬間

足元に晶が扱う魔法のような魔法陣が現れた 幾学的紋様が散りばめられた大きな魔法陣が光を限界まで放出

目を開ければ目の前は影に覆われた人気のない公園ではなく光り輝く豪華絢爛な巨大な空間が目に飛び込んでくる


「おいおい何処だここ」

「...純銅...ここ何処だ?」

「分からない...ただ魔法のように見えた...晶さんなにか知ってる?」

「分からないわ...けど転移系に魔法のように見えたわ...」

「あれか...」

「「「「何か知ってるの(か)?」」」」

「勇者召喚的なあれしかないっしょ...」


豪華絢爛な空間 奥には威厳たっぷりに豪華な椅子に腰を下ろしている男性と隣に立つ老人 さらに横に並んだ豪華な椅子達に座る綺麗な女性と可愛げのある女の子

突如起きた謎の出来事に目を丸くしていたら豪華な椅子...恐らく玉座の隣に立つ老人が口を開く


「突如起きた事 貴方達の世界から急にこの世界へと召喚された困惑していることでしょう ですが落ち着いて私の話を聞いて頂きたい...勇者であらせられる皆様には人族を虐殺し捕ら無惨な姿になるまで嬲る絶対悪である魔人族 その王である魔王を倒し 魔人族を滅ぼしていただきたいのです」

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