見た目は少女、でも中身は男
6年前、転生直後
「……転生は、成功したみたいだな。」
夢から醒める様にゆっくりと瞼を開け、自分が転生した事と転生前の記憶を取り戻した。
此処はベットの上だな、どうやら寝起きのようだ。
さて、記憶を取り戻しまず最初にしようとしていた事を思い出す。それは容姿の確認だ。
前世はかなりのイケメンで通っており、集めたパーティーメンバーも女性だけのハーレムだった。
当時の目標は魔王を適当に討伐し、英雄と成った俺が可愛い女の子とイチャイチャするハーレム計画だった。
しかし、1度死に別の体に成った俺の顔が残念だった場合、その夢は諦める事になる。それだけは回避せねば。
「よっと。」
ベットから飛び起き床に綺麗に着地をする。
……今、可愛い声が聞こえた気がしたが気のせいだろ。
さてさて、鏡はどこかな〜、ってあったあった。
大きな鏡だな、姿見てやつだったかな?
どれどれ、どんな姿か拝見っと……
顔つきは幼さいが女性受け出来る程整っている、目元は深い綺麗な蒼色の目と少し長いまつ毛に細く整った眉、ちょこんと尖った鼻は可愛さのワンポイント、髪は薄い水色で腰まで伸びている。
すらっと細い足と手は簡単に折れてしまうのではと思わせる程儚げだが、お尻は女性らしさ溢れる可愛い形、身長はぱっと見143センチはあるだろう。
そしてなんと言ってもこのお胸様!!
大き過ぎず小さくも無い、バランスの良い大きさの胸がそこには有った。
んー、ん?胸?
………
「きゃあああぁぁぁぁぁああ!!!」
自分でもびっくりする程の悲鳴が口から飛び出した。
「どうされましたか、お嬢様!!」
扉を勢い良く開け、中に一人の女性が飛び込んできた。
黒いショートヘアーで顔立ちも悪くない。綺麗な琥珀色の目は驚きで大きく開かれている。
黒いメイド服は彼女の為に有るのではと思うほど似合っており、前世ならすぐに口説いていただろう。
胸は……うむ、Dはあるな。
って、観察している場合ではない。誤魔化さなくては。
「大丈夫、平気よ。虫が居たように見えただけだから。」
「ですが、先程の悲鳴は」
「私は平気って言っているの。」
「申し訳ございません、お嬢様。」
そう言い女性は部屋から出て行った。
う、上手く誤魔化せた……のかな?
耳を扉に当て外の様子を探ると、足音が遠くなっていくのが聞こえた。
「ふー……」
安堵で深く息を吐いた。
少し経ってから再度、姿見の前に行き自分の姿を確認する。
「何度見ても変わらないよな……」
鏡に映し出されている自分の姿はロリ幼女のまま変わらずそこに立っている。
深く息を吸い込み思いっきり吐き出すのを数回繰り返し、ゆっくりと考えをまとめる。
よし、魔王をぶん殴ってぶっ倒したら、次はあのクソジジイをぶっ飛ばす。
そう決意を固め今日どう過ごすかを考えた。




