カステラ
黄金色に輝く君は誰だい?
そうか、君はカステラと云うんだね。おいしいよな。スポンジケーキと違ってしっかりしているのに舌触りは絶妙。卵のしっかりとした風味としっかりとした甘さ。あのプリンも嫉妬してしまいそうな罪な奴だな、君も。
え、紙に付いたザラメ?もちろん君も仲間だよ。いいよね、君も。
カステラは意外とシンプル。卵、砂糖、小麦粉があれば作れてしまう。ベーキングパウダーなんていらない。そのかわり、ひたすらかき回す。もう、狂うほどに。老舗のカステラ屋は今も手作業でかき回しているそうだ。丁寧にかき回すことで、均等に気泡がついて、綺麗なカステラとなる。
簡単なようで、難しく、繊細なお菓子。それがカステラ。黄金のあいつ。
私も実際に作ってみましたが、ハンドミキサーで30分はひたすら材料をかき回さないとあのようにふっくらしませんでした。
カステラは、ポルトガルで今もある『パン・デ・ロー』と呼ばれるお菓子が元になりました。しかし、最初は卵の量が少なく、小麦粉の量が多かったため、パンとケーキの中間のような、しっかりとした食感のお菓子だったそうです。
江戸時代には、薬として重宝されたり、大根おろしやわさび醤油につけて、おかずとして食べられもしました。