焼きそば
焼きそばといえばソースでしょ!?
確かに昔はそうだったかもしれない。しかし、今では色々な焼きそばが出てきた。
上海焼きそば。日本ではそう呼ばれている。オイスターソースが効いた美味しい焼きそば。
ぼくはあれが好きでね。池袋の雑居ビルに入った中華料理屋で食べたあの味。忘れられない。
適度に脂っぽく、それに豚の旨味とオイスターソースの旨味が詰まったモチモチの麺。それが皿いっぱいに盛られているのを、僕はハフハフ!ズルズズ!と、夢中で食べた。
気取らない店で食べる上海焼きそば。真に良きかな。
ミーゴレン。インドネシアの焼きそば。
あの甘辛い醤油で炒められた麺も、また旨いんだこれが!
輸入食品店からミーゴレンのペーストを買い、青梗菜を入れて作ってしまった。やっぱり南国の味。スパイシーな香りと甘辛いケチャップマニスが絡まる。青梗菜だけのシンプルな焼きそばも、珍しい料理に変えてしまう。これもまた良し。
もちろん、ソース焼きそばの思い出も、ちゃんとあります。一番付き合いの長い焼きそばですから。
なんだか、土曜日の味がする。子供のころ、土曜日に、よく母さんが作ってくれた。魚肉ソーセージにもやしが入ったとってもシンプルな焼きそばであったが、これがまた思い出に残る。
学生時代、お金がなかったころ、よく3玉99円くらいの焼きそばを食べていた。でも、母さんがつくる焼きそばには勝てないと実感する。
香ばしさも違う。麺の風味も違う。そうか、母さんの焼きそばには、『愛』があったのか。
変哲のないソース焼きそば。それに『愛』が含まれれば、人を感動させるスパイスとなるんだな。
そう思います。
お祭りの焼きそば。これも良い。ばあちゃん家の近くでやっているお祭り。そこで配られる焼きそばも、また良いなあ。
「僕は2人前食べられるぞ!」
こう言っていとこの子と一緒に食べた焼きそばの味。ラムネと食べたあの味。暑かったけど、とっても楽しかった思い出。
やっぱり、焼きそばは、いいものだ・・・。
焼きそばは、美味しく、安く、簡単に作れます。だからこそ奥が深いのです。
シンプルなものこそ、奥が深いのです。




