表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/22

初めての仕事 1

序章から約7年後・・・

 ここは魔法導師などが多く勤めている国の機関・魔法省の建造物の中。

 その外装内装ともに中世の城を思わせる威厳のある廊下を、一人の十代後半の少女が堂々と歩いていた。その外見は、黒髪のショートカット、細身の体に、顔は目は鋭いけれども、お人形さんのような可愛さがある。


「あれ、リースだぜ。」


 廊下で談話していた少年たちが通り過ぎる少女を見て、話題を少女のことに変えた。


「ああ、あのいじっぱりのリースか・・。顔に似合わず可愛くないよな〜。頑固すぎて。」

「あいつ、まだペアが決まっていないんだぜ?」

「本当か!?まあ、優秀でもあのいじっぱりさだとペアはごめんだぜ。」

 

 そういう話をしている。


 リースと呼ばれた少女は気にせずに歩いて行った。

 内心では、私にはペアは必要ないと言い張って。




 リースは暗い廊下に差し掛かった部屋の両扉の前で立ち止まった。扉の上には「魔法導師最高責任者室」と書いてある。ノックをして、重い両扉の右扉を開けて入っていった。


「失礼します。新人のリースです。」

「ああ、入れ。」


 リースが中に入ると、広い部屋に大きな机があり、机の向こうにフードを被って口元だけしか素顔が見えない男性が座っていた。男性の机の上には仕事内容と思われる書類が多く、フードを被った男性は少しうんざり気味そうだった。


「お前だけだぞ。ペアが決まっていない新人は。いい加減に・・。」

「私にはペアなど必要ありません!」


 リースははっきりと述べた。フードを被った男性は少し驚いた様子だった。


「・・何かあったら、どうする気だ?」

「私は一人でやれます。よって、ペアはいりません。」


 リースの目から、その意思は固そうだ。フードを被った男性はしばらくリースを見つめて、書類にサインをした。


「・・・いいだろう。試しに一人でこの任務をこなしてみろ。」


 そう言ったフードを被った男性はニヤっと口だけが笑っていた。



不定期連載です。続きもよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ