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一人目は犬。

何気ない高校生のバレンタインです。

今時は一人チョコとかあるそうです。

今日は男子も女子もいつもと違う空気を漂わせている。

なんせ今日はバレンタイン。こんなふうになっても当然である。

女子である私は、渡す側なので緊張気味。今年渡すのは三人だけ。

でも、いきなり家に渡しに行っても、本人が不在だったり、迷惑だったりする。それでは

私が困るので、今日はその三人から許可を得なければならない。

しかし、その三人はクラスが別々なのである。時間を見て話しかけなければ、下校までに間に合わない。


『どーしたもんかねぇ、、、』


自分の席で独り言を言っていると、友達の雪紀(ゆき)が、


「どうしたの?」


と、優しく声をかけてきた。

雪紀はとても優しくて、頭もいい。いわゆる優等生。しかも美少女。


『いや、今日バレンタインじゃん?私は三人に渡すんだけど、、、。許可を貰わないとどうしても渡せなくて、、』


「じゃぁ、聞いてこればいいじゃない?ちなみに誰に渡すの?」


『え?まぁ、、、。元郁(もとくに)先輩と、同じクラスの慧司(けいし)と、、、///』


「あれ?ってことは、三人目は景暁(かげあき)君?」


あぁ。その名前を口に出さないでください。

ここで暴露しよう。はっきり言って、私は景暁君が好きなのだ!

一応雪紀は知っている。あともう一人仲のいい子がいるんだけど、その子もこのことを知っている。

名前だけでこんなになってしまう私って、、、。重症だは、、、。


『うん、、、///あ”ーどうしようぅぅぅ。聞けないー』


「あははっ、、、。とりあえず先輩と慧司には聞けるでしょ?景暁君のことはその後考えればいいじゃない?」


『はぁぁぁッ!女神さま!!貴女様はいま輝いておりまする!』


これを要約すると、『雪紀ちゃんナイスアドバイス!』になる。


さっそく休み時間。まずは先輩に聞きに行く。


『元郁せんぱーい』


教室でほかの男子と遊んでいるところをわざわざ抜けてきてくれた。

なんていい先輩。


「お?どうした?」


『えっとですね。今日はバレンタインです。そこで、先輩にも渡そうかと思って、、、。

 今日、学校の後空いてますか?空いていれば届けに行きますんで』


「マジで!?俺にくれんの!!?やったー!俺甘いの超好きぃー♥」


まだ渡してもいないのに、、、。


『で、いいんですか?』


「もっちろん!」


可愛いなぁこの先輩。犬みたい。あるはずもない尻尾が嬉しそうに揺れているのが見える。

まずは一人目クリア。


あと二人。

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